2025年5月7日
株式会社メディパルホールディングス
JCRファーマ株式会社
ムコ多糖症IIIB 型に対するJR-446 の米国食品医薬品局(FDA)によるオーファンドラッグ指定のお知らせ 株式会社メディパルホールディングス(東京都中央区、代表取締役社長:渡辺 秀一、以下、「メディパル」)と、JCRファーマ株式会社(兵庫県芦屋市、代表取締役会長兼社長: 芦田 信、以下、「JCR」)は、JCR が創製し、メディパルが海外における事業化についての実施許諾権を取得している血液脳関門通過型α-N-アセチルグルコサミニダーゼ製剤[開発番号:JR-446]について、このたび、米国食品医薬品局(FDA)よりムコ多糖症 IIIB 型(サンフィリッポ症候群B 型、以下、「MPS IIIB」)を対象としたオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の指定を受けましたので、お知らせします。
MPS IIIB は、ライソゾーム病の一種であり、重度の中枢神経系障害を呈する疾患です。世界における患者数*1は500人から1,000人と推察されている超希少疾患であり、現在までに承認されている治療法は世界においてありません。
独自の血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo(R)」を使用したJR-446 は、非臨床試験においてMPS IIIB に関連する症状に対する効果を示すことが確認されており、現在、両社の共同開発契約のもと、日本において臨床第I/II 相試
験(JR-446-101)を実施中です。
メディパルの代表取締役社長の渡辺秀一は、「このたび JR-446 が FDA からオーファンドラッグ指定を受けたことを大変嬉しく思います。未だ治療法が無く、本薬を心から待ち望まれている患者さんとそのご家族の皆さまのもとに一日も早くお届けできるよう、JCR と協働のもと開発を進めてまいります。」と、述べています。
JCR の代表取締役会長兼社長の芦田 信は、「JR-446 が FDA からオーファンドラッグの指定を受けたことは、本薬の臨床開発プログラムにおける重要なステップです。MPS IIIB に罹患する患者さんの重大なアンメット・メディカルニーズに対応する新たな治療の可能性を支援するものです。」と、述べています。
メディパルとJCR は、2023年9月に、JR-446 の MPS IIIB を対象疾患とした海外事業化に関する実施許諾契約および日本における共同開発・商業化契約を締結*2しています。
JR-446 がオーファンドラッグに指定されたことで、今後、米国において開発促進のための様々なインセンティブを受けることができます。
*1 厚生労働省班研究等の公開情報を参照のうえ JCR の独自調査に基づき算出
*2 ご参考:2023年9月28日開示リリース「メディパルホールディングスとJCRファーマ、ムコ多糖症IIIB 型に対する治療薬(JR-446)の海外における事業化についての実施許諾契約および日本における共同開発・商業化契約を締結」
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7459/announcement1/92471/00.pdf 【補足説明】
オーファンドラッグ指定(米国)について
米国FDA が、米国における患者数20万人未満の希少疾患の治療、予防、診断のために、新薬開発を促進するための制度。この制度により、スポンサーは米国で7年間の市場独占権が与えられるほか、政府からの補助金支給や臨床研究費用の税額控除、申請手数料の免除といった支援を受けられる。
ムコ多糖症IIIB 型(サンフィリッポ症候群 B 型)について
ムコ多糖症IIIB 型(サンフィリッポ症候群 B 型)は、ヘパラン硫酸の分解に関わるライソゾーム酵素をコードするNAGLU遺伝子の異常によって生じる常染色体潜性遺伝疾患である。脳内の中枢神経系へのヘパラン硫酸の蓄積により、睡眠障害、言語消失、行動の変化などの神経症状が急速に進行し、患者や家族の生活の質に大きな影響を与える。
以上
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社メディパルホールディングス 広報部
TEL:03-3517-5171
JCRファーマ株式会社 経営戦略本部 広報・IR 室
TEL:0797-32―1995
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