ミャンマー・カレン州南東部地域において、コミュニティリソースセンターを通じた復興・再定住支援事業を開始

2019/07/13  公益社団法人 シャンティ国際ボランティア会 

難民キャンプの暮らしからの復興・再定住に向けた情報及び学習リソースへのアクセス改善

公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(所在地 東京都新宿区、会長 若林恭英、以下シャンティ)は、2019年7月よりミャンマー連邦共和国内のカレン州南東部地域を主な対象とし、コミュニティリソースセンターを通じた「復興・再定住支援事業」を新たに開始いたします。また、事業開始に伴い、2019年7月に、カレン州パアンにミャンマー国境支援事業事務所(所長 中原 亜紀)を開設いたしました。



PRESS RELEASE(報道関係者各位)


事業地となるレケイコ―村の様子

40年近い難民生活を送る人々が本国であるミャンマーに帰還するのは容易ではなく、送る側と受け入れる側の双方から支援する必要があるため、シャンティでは、ミャンマー・カレン州とタイ・メーソットの国境を越えた支援を行うことが重要であると考えています。今回新設したミャンマー国境支援事業事務所は、難民キャンプ支援を通じて培ったリソースを活用し、2000年から活動しているミャンマー(ビルマ)難民事業事務所と連携して支援活動を行っていきます。

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプの歴史
1949年よりミャンマー国内の少数民族の反政府勢力と、ミャンマー軍事政権とによる対立が始まり、1975年以降、戦闘や人権侵害を逃れて人々がタイ側へ流出しました。1984年に正式に難民キャンプが設立されてから30年以上経った今も、難民キャンプで暮らす難民は約10万人にも上ります。
近年進んでいるミャンマー政府の急速な民主化政策は、タイ国境にある難民キャンプの人々にも大きな影響を与えています。2012年、ミャンマー政府は60年以上に渡って反政府武装闘争を続けてきたカレン民族同盟(KNU)と停戦合意し、その後の和平交渉の中で、国内避難民や難民の自主的本国帰還について議論され、2016年10月に両政府の合意の下で71人が帰還しました。しかし、未だ10万人ほどの難民がキャンプで暮らしています。


タイ国境ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ

■「復興・再定住支援事業」開始の背景
ミャンマー・カレン州南東部地域は、タイ・ミャンマー国境沿いの難民キャンプに暮らす難民および国内避難民の帰還が予想される地域となっています。今回シャンティが「復興・再定住支援事業」を開始するレイケイコー村とゾージーミャイン村は、どちらもすでに住居などのハード面での準備は進んでいるものの、ソフト面での支援はまだ行われていません。
復興・再定住に必要な情報及び学習リソースへのアクセス改善の必要性から、コミュニティリソースセンターを通じた「復興・再定住支援事業」を行い、対象村の住民の復興・再定住に必要な情報及び学習リソースへのアクセスが改善されることを目指しています。


事業内容詳細
下記を通じて長期的に、帰還民、ホストコミュニティを含む村住民の情報や学習リソースへのアクセス改善を目指します。将来的には、帰還民、ホストコミュニティ双方がそれぞれ抱える帰還民再定住に関する課題が改善され、帰還民、ホストコミュニティの社会的一体性を促進することを目指しています。

1.コミュニティリソースセンター(以下CRC)建設
事業対象地であるレイケイコー村とゾージーミャイン村にCRCを建設。図書の配架やコンピューターの設置。
2.CRC運営のための能力強化
CRCを運営する委員会の設置、および、CRC職員を採用し、CRC職員に対するサービス実践研修トレーニングの実施。
3.CRCでのプログラム(サービス・活動)の提供
住民の生活に関する説明会の開催。
4.ネットワーク構築
事業地内外のコミュニティ組織とのネットワーク構築。

ミャンマー国境支援事業事務所 所長 中原亜紀(なかはらあき)コメント


所長 中原亜紀

「ミャンマーは民主化されつつありますが、少数民族の問題の多くは解決されていません。今回、新事務所設立により、帰還民の支援を行える状態が整いました。
 これから行うカレン州での教育支援を通じて、ミャンマー全体の民主化に貢献できればと考えています。教育支援を通じて、どのようにミャンマーの平和構築に寄与できるのか、少数民族との共存、融和に貢献できるのかを考えながら、活動に取り組んでいきたいと考えています。」

今後の活動については、ウェブサイト内ブログページなどで随時お知らせいたします。シャンティはこれからも、「共に生き、共に学ぶ」ことのできる平和(シャンティ)な社会を実現するために活動に取り組んでいきます。

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