小売業の倒産、3年連続で前年度比増加の勢い ― 小売業者の倒産動向調査 (2019年度上半期)

2019/10/10  株式会社 帝国データバンク 

飲食店の倒産、最多更新の勢い

 これまでの小売業界はインバウンド需要が好調であったが、近時は中国経済の減速や日韓問題の影響で一部地域および一部業種を中心に大きな影響を受けている。また、消費税増税にかかる影響も懸念材料だ。   帝国データバンクでは、2008年度以降の小売業者の倒産動向(負債1000万以上、法的整理のみ)について、集計・分析した。


<調査結果(要旨)>

1.2019年度上半期(2019年4~9月)の倒産件数は988件(前年同期比7.9%増)となり、3年連続で前年度比増加の勢い。負債総額は811億2200万円で、前年同期を大幅に下回った




2.負債規模別でみると、負債「1000万~5000万円未満」が738件で全体の約7割を占め最多。負債「1億~5億円未満」は131件で、年度上半期としては2014年度上半期以来の130件超え

3.業種別では、「飲食店」が375件で、過去10年で最多となっている2011年度の732件を更新する勢い



4. 地域別では、「関東」が304件で全体の約3割を占める

5. 業歴別では、「30年以上」が273社で最多。次いで、「20年~30年未満」が続き、業歴20年以上の企業が4割超を占めた。

6. 小売業者は近時、ECサイトを運営する業者との競争激化や、これまで売り上げを支えてきたインバウンド需要が中国経済の減速や日韓問題の過熱などから減少傾向にあり、厳しい状況が続く。加えて、10月1日からは消費税率が10%になり、政府は対策として軽減税率やポイント還元などの施策を講じているが、増税を機に廃業を検討する業者が増加しており、その結果倒産に至るケースも聞こえてきている。
 

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