江戸東京博物館 企画展「18世紀ソウルの日常-ユマンジュ日記の世界」 開催のお知らせ

2019/10/10  公益財団法人 東京都歴史文化財団 

公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館は、東京都とともに、オリンピック・パラリンピックが開催される2020年に向けて東京を文化の面から盛り上げる「Tokyo Tokyo FESTIVAL」を展開しています。


このたび、Tokyo Tokyo FESTIVALの一つとして、企画展「18世紀ソウルの日常-ユマンジュ日記の世界」を実施します。
現在のソウルが漢陽(ハニャン)と呼ばれていた1755年に生まれたユマンジュ(兪晩柱)は、21歳になった1775年1月1日から死没する直前の1787年12月14日までの間、およそ13年間にわたって日記を書き続けました。ユマンジュは自らの日記に“欽英(フムヨン)”と名前をつけ、日々の出来事ばかりでなく、心のなかの葛藤までも、ありのまま克明に記録しました。
本展覧会では、ユマンジュが遺した貴重な日記のうち、1784年の1年間を取り上げ、彼の暮らしぶりをとおして漢陽の風景やそこに暮らす人々の日常生活を紹介します。地方に赴任した父にかわって家長をつとめながら、少しでもよい住環境をもとめて新しい家に引っ越そうと奮闘したり、あるいは科挙受験に失敗して打ちひしがれたりしながら、この時代を誠実、かつ懸命に生きたユマンジュの姿を当時の社会を彩る様々な資料とともに展示します。

1 会期
令和元年10月22日(火・祝)~12月1日(日)
開館時間:午前9時30分~午後5時30分(土曜日は午後7時30分まで) ※入館は閉館の30分前まで
企画展開催中の休館日:10月28日(月)、11月5日(火)・11日(月)・18日(月)・25日(月)


2 会場
東京都江戸東京博物館 常設展示室内 5F企画展示室

3 観覧料  企画展は常設展観覧料でご覧になれます
一般 600円(480円)/大学・専門学校生 480円(380円)/中高生(都外)・65歳以上 300円(240円)
*( )内は20人以上の団体料金。消費税込。

4 主催等
東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館、ソウル歴史博物館

5 展示構成および主な資料

■第1章 漢陽の士人、ユマンジュ
ユマンジュは当時有名な文臣であった兪漢雋(ユハンジュン)の息子として産まれました。彼の一族の杞渓兪氏(キゲユシ)は、漢陽を代表する名門家のうちのひとつで、多くの官僚を輩出したことで知られています。彼らは当初、漢陽の北部にある北村(ブクチョン)に主に住んでいましたが、18世紀中盤に入ると、分家の一部は漢陽南部の南村(ナムチョン)に移住する者も居ました。北村で幼少期を過ごしたユマンジュも10歳になった年、南村に定着し、生涯そこで過ごしました。

18世紀後半の漢陽は政治的な安定がもたらされ、経済的な状況も順調で、農業の生産力が増加し、商業と手工業も大きく発展しました。貨幣経済が浸透し、医療や文化の一部も商品として消費されるものがあらわれました。本章ではユマンジュが生活していた18世紀後半漢陽の様子と彼の日記「欽英(フムヨン)」について紹介いたします。


ユマンジュの日記 「欽英」 1784年 ソウル大学校 奎章閣韓国学研究院蔵
漢陽の地図 都城大地図 18世紀後半 ソウル歴史博物館蔵


■第2章 1784年の日記を読む
1784年はユマンジュが30歳を迎える年です。戦争によってもたらされた過酷な飢饉も峠を越え、正祖(第22代王1752~1800)の即位8年目を迎えた朝鮮は、政治的にも経済的にも安定していました。

この年は父にかわって家長をつとめながら、少しでもよい住環境をもとめて新しい家に引っ越そうと奮闘したり、地方に赴任中の父がいる海州に旅行するなどの出来事もありました。ここでは1784年の日記に書かれた内容を一部抜粋し、ユマンジュの暮らしぶりと漢陽に暮らす人々の日常生活を月ごとに紹介いたします。


<1月 新年を迎える>
新年の厄除に貼り出した版画の板木 歲画板 朝鮮後期(1592-1863)  ソウル歴史博物館蔵
正月の縁起物として飾られた寿老人の絵 寿星老人絵図   朝鮮後期(1592-1863)  京畿大学校 博物館蔵

<3月 花見をする>
ユマンジュお気に入りの場所、夕陽樓 鱗坪大君房全図(複製) 1792年  ソウル大学校 奎章閣韓国学研究院蔵

両班の必需品 合竹扇  朝鮮後期(1592-1863) ソウル歴史博物館蔵


<4月 海州と平壌を遊覧する>
朝鮮時代に制作された最も大きい朝鮮全図 東輿図 1856-1872年 ソウル歴史博物館蔵  重要文化財
平壌周辺の景観を描いた絵 箕城図屏風 19世紀 ソウル歴史博物館蔵  ソウル市有形文化財


<6月 煙草を贈る>


煙草を保管する箱 煙草盆 朝鮮後期(1592-1863) ソウル歴史博物館蔵
正祖が煙草などの下賜を命じた書類 正祖御札(複製) 1792年 成均館大学校 博物館蔵


<7月 眼の病気に悩まされる>
王の命令で編纂された最も有名な医書 東医宝鑑  朝鮮後期(1592-1863) ソウル歴史博物館蔵
薬を保管する携帯用の薬箱 携帯用薬箱 朝鮮後期(1592-1863) ソウル歴史博物館蔵


<8月 新しい家に引っ越す>
16年間に6回も転売されたことを示す家屋の売買証文 漢城府家舎売買明文(複製) 1757-1773年 韓国土地住宅博物館蔵


<9月 官僚登用試験、科拳を受ける>
科挙の合格証 鄭東愼文科紅牌 1784年 ソウル歴史博物館蔵


科挙の合格祈願の贈り物として 描かれた鯉の絵 躍鯉図 18世紀 ソウル歴史博物館蔵
読んだ本の回数を数える道具 書算 朝鮮後期~末期(1592-1897) ソウル歴史博物館蔵


<10月 本を購入する>


本棚と本を中心に様々な文房具を描いた屛風 冊架図屏風 19世紀 ソウル歴史博物館蔵

<11月 実学者、洪大容のお宅を訪ねる>
定められた時刻に鳴るようにつくられた時計 自鳴鐘 朝鮮後期(1592-1863) 高麗大学校 博物館


■第3章 ユマンジュの夢とその後
1784年は、ユマンジュの一族にとって比較的平穏な年でした。しかし良い時代はそれほど長く続きませんでした。海州牧(ヘジュモク)(現在の黄海道周辺)で起きた重大な犯罪を的確に処理できず、父がその責任を負って免職された1785年以降、一族の暮らしは急速に悪化していきました。

1787年5月12日、長男久煥(クファン)がこの世を去りました。長男が亡くなってから数日間、日記は書かれず、同じ年の12月14日に終わってしまいます。日記が途絶えてから1か月余り経った1788年1月29日、ユマンジュも33年の短い生涯を静かに終えました。ここではユマンジュの父、兪漢雋(ユハンジュン)が残した文献を紹介します。

ユマンジュの父親ユハンジュンの肖像画 兪漢雋(ユハンジュン)の肖像画(複製)  1800年 ソウル大学校 奎章閣韓国学研究院蔵


息子を亡くした父親の悲痛な思い 杞渓文献 兪致雄(ユチウン)著 20世紀  明知大学校 図書館蔵


6 関連イベント
■えどはくカルチャー 企画展関連講座
1.「18世紀ソウルの日常」展のみどころ
【日時】11月19日(火) 午後1時30分~午後2時20分
【講師】市川寛明(学芸員)
【会場】江戸東京博物館 1階大ホール        

2.風水都市漢城と現代のソウル
【日時】11月19日(火) 午後2時30分~午後4時
【講師】吉田光男(東京大学名誉教授)
【会場】江戸東京博物館 1階大ホール

受講料1.2.セット:1500円(1200円)
※( )内は江戸東京博物館・江戸東京たてもの園友の会、ボランティアに所属の方対象の受講料となります。


■ミュージアムトーク(展覧会見どころ解説)
【日時】10月25日、11月1日(各金曜日) 午後4時から(所用時間:30分程度)
【集合場所】常設展示室5階 日本橋下
【参加料】無料(常設展観覧料は別途必要)


7 プレス・プレビュー
一般公開に先立ち、下記のとおりプレス・プレビューを開催いたします。なお、引き続き下記のとおり開会式を行います。ご多忙の折とは存じますが、ご出席賜りますようご案内申し上げます。

                       記
【日時】 令和元年10月21日(月)午後3時30分~午後4時30分
【会場】 東京都江戸東京博物館 常設展示室内 5F企画展示室
【内容】 午後3時 受付開始(※当日は休館日のため来館受付は一般入口ではなく、事務棟入口にて行いますのでご注意くださいませ。)
※受付で「プレス腕章」をお渡し、会場(常設展示室 5F中村座前)へご案内いたします。
※プレビュー開始前の会場撮影はできません。


午後3時30分 プレス・プレビュー 開始  挨拶:東京都江戸東京博物館 事業企画課長 飯塚晴美
                      展示解説:東京都江戸東京博物館  学芸員 市川寛明
午後4時30分 プレス・プレビュー 終了

午後5時     開会式 開始       主催者挨拶・展覧会企画者・来賓者紹介

午後5時30分 開会式 終了

プレス・プレビューのご案内 
https://prtimes.jp/a/?f=c-38211-2019100815-f60c35c51fb39261e5b616d1453abc12.doc


大変お手数ではございますが、プレス・プレビューご出席いただける場合は、貴媒体名・ご所属名、ご芳名、ご連絡先をを明記の上、10月18日(金)までにメールまたはFAXにてご連絡くださいますようお願い申し上げます。

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