住友銀行の救世主はなぜ“追放”されたのか。『堕ちたバンカー 國重惇史の告白』

2021/02/19  株式会社 小学館 

バブルの熱狂と終焉を描くビジネスノンフィクション!



その劇的なバンカー人生は“バブル”そのものだった。
住友銀行元取締役、國重惇史。若手行員時代から「伝説のMOF担」として名を馳せ、平和相互銀行事件での活躍で「将来の頭取候補」と目される。そしてイトマン事件を内部告発し、「住友銀行の救世主」に。
だが、あることから銀行を追われ、「楽天副会長」に転身。その後、スキャンダルで辞任し、ベストセラー「住友銀行秘史」を著す。

大宅賞作家・児玉 博が、その栄光と転落のすべてに迫る。

«誰もが望むような地位、キャリアに終止符を打ったのは國重が起こした女性問題だった。それを機に國重の人生は暗転する。國重の周辺からは蜘蛛の子を散らすように有力な経済人、財界人、友人らが去っていった。
國重は70歳にして孤立無援の存在となった。
その日、國重とおよそ20年の付き合いを続けている筆者は國重の紹介で、ある証券会社の元幹部3人と夕食をともにした。東京・銀座の外れにある小体な店だった。先に着いていたので個室の掘り火燵に座り、國重らの到着を待った。しばらくし、先に顔を見せたのは國重だった。驚いた。その顔は腫れ、いくつもの裂傷の跡が生々しく残っていたからだ。»
(本書「序章 転げ落ちた寵児」より)

國重の身に何が起きたのか。
これは、ある天才バンカーの半生を通して、日本のバブル時代の熱狂とその終焉を描くビジネスノンフィクションである。

«ある意味、國重は時代の寵児だったのかもしれない。バブル経済の勃興期に起きた平和相互銀行事件、そしてバブル経済真っ只中のイトマン事件とまさに日本中が狂乱の渦の中にあったとき、國重はもっとも異彩を放った。しかし、時代は虚ろだ。かつて日本中が、そして國重が身を任せた圧倒的な熱量は、日本社会から見事なまでに消え去った。それとともに、國重の輝きは失せていった。»
(本書「あとがき」より)

イトマン事件の原点となる「平和相互銀行事件」のメモも公開!
そこから浮かび上がる、銀行、政治家、官僚、財界、裏社会の密接な繋がりとは・・・。

〈目次〉
序章 転げ落ちた寵児
第1章 将来の頭取候補
第2章 伝説のMOF担
第3章 平和相互銀行事件のメモ
第4章 金屏風事件の謎
第5章 4人組、追放
第6章 真説・イトマン事件
終章 ラストバンカーになれなかった男





【著者プロフィール】
児玉 博(こだま・ひろし)
1959年生まれ。大学卒業後、フリーランスとして取材、執筆活動を行う2016年、第47回大宅壮一ノンフィクション賞(雑誌部門)を受賞。

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