味の素冷凍食品(株)売上日本一※の「ギョーザ」の新価値提案!停電の時でも いつもの「ギョーザ」をおいしく活用できる

2023/06/29  味の素冷凍食品 株式会社 

~フードロス削減についてパナソニック(株)と共同検証~

味の素冷凍食品株式会社(社長 寺本博之 本社:東京都中央区) は 、2020年度より停電や被災時に当社の「ギョーザ」を有効に活用することで、フードロス削減を目指すプロジェクトを開始しました。プロジェクトの一環として 2022年よりパナソニック株式会社くらしアプライアンス社 (以下パナソニック )と 、冷凍冷蔵庫の機能、規格を踏まえた共同検証を実施し、当社の「ギョーザ」は停電後も一定の条件下で、おいしく食べられることが確認できました。 ※2003 年度~2022 年度市販用冷凍食品単品売上金額ベース、当社調べ


I.背景
 日本では地震や台風、豪雨といった自然災害が頻繁に発生し、1976年と2020年を比較すると、集中豪雨の発生頻度は約2.2倍に、月別では7月の発生頻度が約3.8倍となり、梅雨期の集中豪雨の増加傾向が顕著であることが確認されています※1。 また近年、夏場は電力不足が取りざたされており、豪雨と合わせて停電の発生頻度が高まっています。パナソニックが実施した調査によると、災害時に自宅が「停電になった場合を想定して、困る状況」の第一位は「冷蔵庫が使えず、食品がだめになる」でした※2。 また、当社コミュニティーサイト、クラブAJIREI会員の調査では、「停電になった時、冷凍室の中に冷凍食品が残っていたら一番心配なことは?」という調査では、約75%の人が「安全性」と回答しました※3。
 一方、日本の停電の大半は5時間以内に復旧していることが多く※4、冷凍室を開けなければ、停電時でも3~4時間程度は冷凍食品の品質を適正に保つことができる※5と言われています。
そこで、当社は「ギョーザ」において、自社で実施していた停電想定時の衛生状態と、調理性の結果を、パナソニックと共同検証することで当社が持つ知見以外の側面からも有用性を確認することができました。パナソニックは2023年春の新型冷凍冷蔵庫に、停電備えモードを搭載した機種を発売しフードロス削減の取り組みを実施されており、同じ社会課題への意識を持っていたことから、今回の取り組みに至りました。
パナソニック(株)実施の調査
※1:気象研究所
集中豪雨の発生頻度がこの45年間で増加している~特に梅雨期で増加傾向が顕著~
https://www.mri-jma.go.jp/Topics/R04/040520/press_release040520.pdf
※2:パナソニック調べ
※3:味の素冷凍食品(株)クラブAJIREI向け「防災アンケート」n=5502
※4:パナソニック調べ
※5:一般社団法人日本冷凍食品協会HPより

II.検証結果 
 生活者の実態を想定した検証を行うため、パナソニック草津研究所にて、一般的な冷凍冷蔵庫にて複数の条件を設定し通電停止後の冷凍食品の衛生状態と品質の変化及び調理性を検証しました。冷凍室には、冷凍食品がたくさん入っている方が保冷機能を発揮し、庫内温度の上昇を抑制することができます。また、一般家庭の冷凍室収納率は80%程度※6が最も多いと言われています。
 そこで当社では安全性を考慮して「ギョーザ」の冷凍室収納率を60%に設定し、環境温度25℃、及び夏場想定の32℃の環境下で検証を実施しました。結果、停電後24時間でも、「ギョーザ」の羽根の素が有効に機能し、油・水なしで調理することができ、おいしく食べられることが確認できました。また、停電時は電気・ガス・水道の生活インフラが止まることが想定されるため、調理時にはカセットコンロなどの用意が必要です。

【実験概要】
検証内容:家庭用冷凍冷蔵庫の通電停止後の冷凍餃子の品質変化
実施期間:2022年12月~2023年3月
対象商品:味の素冷凍食品「ギョーザ」
※6:パナソニック調べ



III.結論
 味の素冷凍食品の「ギョーザ」は、停電が発生した際の夏場の想定温度下でも1日程度はおいしく安心して食べることができる状態※7であることが確認できました。日ごろからご利用いただいている味の素冷凍食品の「ギョーザ」を常にローリングストック※8しておけば、もしもの時にも安心して無駄なくご活用いただけます。
冷凍食品は-18℃以下「要冷凍」を順守していただくことがあくまでも大前提ですが、もしもの時には当社の「ギョーザ」もおいしく食べられることで、役に立つことが確認されました。
※7:ご家庭の環境により差が出ることが考えられるので、調理の際は匂いなどを確認し、異臭・違和感があるようであればご使用はお控えください。
※8:いつも利用している食品や日用品を少し多めにストックし、使用した分を補充するという備蓄方法。

IV.なぜ「ギョーザ」
 「ギョーザ」には、調理時に“焼ける音”や“焼き上げた香り”“お好みの焼き色に”“ジューシーな肉汁”など五感に響く情緒的な価値を備えたメニューです。フライパンで焼くだけの簡単調理のため、空腹を満たすだけではなく、心も満たしてくれるメニューであることから、当社では「ギョーザ」に着目し今回の検証実験を行いました。

V.味の素冷凍食品(株)の取り組み
 当社では2022年12月からホームページ内に、「冷食って実はエコ」のページを設け、もしもの時でも冷凍食品を上手に活用いただくことで、フードロス削減につながるなどの情報を公開しています。また、国際レスキューナースで一般社団法人育母塾の代表理事でもある辻直美さんのコラムの連載を通じて、災害時の食の大切さ、冷凍食品の活用術、防災の基礎知識など実体験を伴った情報を発信しています。当社は、とびきりのおいしさ、ワクワクする楽しさ、からだ想いのやさしさ、地球環境への思いやりで、皆さまお一人おひとりのWell-beingに貢献していきます。

冷食って実はエコ:https://www.ffa.ajinomoto.com/enjoy/eco


辻 直美(国際災害レスキューナース/一般社団法人育母塾 代表理事)
国境なき医師団、JMTDR(国際緊急援助隊医療チーム)にて救命救急災害レスキューナースとして活動。現在はフリーランスのナースとして国内での講演と防災教育をメインに行い、要請があれば被災地で活動を行っている。
「あなたにとって普段食べていて心がほっとするもの、それをぜひ備蓄の中に入れて欲しい。日常の味こそ災害時に食べたくなります。冷凍食品も強い味方です。そのための準備を日ごろからしておきましょう。」


【参考資料】
1.検証条件
   環境温度       25℃/32℃
   経過時間       24時間/48時間/72時間
   検証項目       品質(官能)、衛生(微生物検査)、理化学値、調理性
   冷凍冷蔵庫機種    パナソニック6ドア冷凍冷蔵庫
   冷凍室収納率     60%/80%
   対象商品        FRESH FROZEN AJINOMOTO「ギョーザ」

2.検証結果
家庭用大型6ドア冷凍冷蔵庫の冷凍室スペースに60%「ギョーザ」を詰め込み、25℃の環境下と夏場を想定した32℃の環境下で、通電停止後の庫内温度の変化及び、品質(官能試験)、衛生(微生物検査)、理化学値の経時変化及び、調理性をコントロール品と比較検証。
通電停止後1日程度は、各種検証項目に問題はなく、おいしく食べられることを確認しました。

3.検証実験対象製品「ギョーザ」

4.検証使用:冷凍冷蔵庫

・環境温度25℃検証機種:NR-F508HPX(500Lモデル)

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