NECソリューションイノベータと宮崎県都農町「つの未来財団」、ICTでコミュニティの行動変容を検証する実証実験開始

2023/10/27  NECソリューションイノベータ 株式会社 

小学生と共にデータを分析し、家庭ごみ分別の違反削減を促進

NECソリューションイノベータと「つの未来財団」は、宮崎県都農町でICTを活用した、コミュニティの行動変容を検証する実証実験を開始しました。



都農小学校5年生と共に都農町のごみ回収データを分析して課題を発見し、住民と協力しながらごみ問題を解決する実証実験を10月20日から開始しました。
本実証実験を通して、都農町住民全体の行動変容について検証します。また、子どもたちが積極的に町づくりの活動に関わることで、住民の町に対する愛着がどのように変化するかデータを元に検証します。

【背景】
 都農町は2021年9月に「都農町ゼロカーボンタウン宣言」を表明し、2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロを目指すことを宣言しています。ごみを分別せず燃やすことで二酸化炭素などが発生しますが、回収された家庭ごみは正しく分別されていないことが多く、課題になっています。加えて、都農町では地域コミュニティが年々衰退しており、繋がりが希薄化していることを住民も感じています。そこで、若年層が積極的に町づくりに加わり、周囲に働きかけることで町全体にどのような行動変容を促すことができるのか実証実験を行うことにしました。

【本実証実験の概要】
都農町では家庭ごみを回収する際、正しく分別できているか回収業者が確認し、集積所ごとにルール違反がどの程度あったか記録しています。昨年秋より、紙での記録をデジタル化しました。そこで、蓄積されたごみ回収データを元に都農小学校5年生の授業内で分析し、課題を抽出します。解決策を考えて住民に提案のうえ、賛同した住民と協力して解決策を実施します。その後、実施前と実施後のごみ回収データを比較し、効果検証を行います。
【実施期間】2023年10月~2024年1月(予定)
【役割】NECソリューションイノベータ:アプリ実装・運用保守、実験データ分析
つの未来財団:民向け調査アンケート実施、実証参加者募集

若い世代の新しい発想によるチャレンジを後押し


ごみ回収データを簡単に分析できるWebアプリによって、子どもたち自身でデータから町の課題を発見することができるような仕組みを提供します。ごみ問題に対し、実データを元に子どもたちがボトムアップで課題の解決策を講じることができるよう、支援します。

授業を通した地域づくり活動を推進


本実証実験では、教室内だけでなく町内で、住民と共に授業に取り組みます。子どもたちが保護者や教師以外の住民と課題解決に向けた活動を行うことで、学びながら地域づくりの活動に参加することができます。これにより、希薄になっている地域コミュニティのコミュニケーション活性化を図ります。

NECソリューションイノベータはこれまで、対象者に直接働きかけて行動変容を促す研究を行ってきました。今回のように、小学生を軸に住民の行動変容を促すような、間接的にコミュニティ全体を変えていく実証実験は初めての取り組みとなります。本実証実験を通じて、地域課題の解決やコミュニティ活性化につながる仕組みの社会実装を目指していきます。

<本件のお問い合わせ先>
NECソリューションイノベータ イノベーション推進本部
mebuki-thx-contact@nes.jp.nec.com

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