ispace、金融機関各行より総額100億円の新規資金を調達

2024/07/12  株式会社 ispace 

 株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)(証券コード9348)は、今般、2024年7月12日開催の取締役会において、総額100億円の資金調達を実施することについて決議しましたので、お知らせいたします。


 本件は本年4月に締結した株式会社三井住友銀行(以下三井住友銀行)とのブリッジローン締結後に、既存取引先金融機関及び新規候補金融機関との会話を継続する中で、ispaceの事業進捗及びミッション計画について一定ご理解を頂けた結果、三井住友銀行をアレンジャー、株式会社みずほ銀行をコアレンジャーとし、2つの新規取引先金融機関を含む計7行の銀行団により組成されるシンジケートローンによってパーマネント化(長期転換)を図るものです。


 地球と月の間の空間にシスルナ経済圏構築を目指すispaceは、日・米・欧の3法人でそれぞれの地域の文化や多様性を活かしながら、1つの統合的なグローバル企業として宇宙開発を進めています。2024年冬に日本法人が主導するミッション2、続いて2026年には米国法人が主導するミッション3を順次実行していく計画です。また、2027年には、現在日本で開発中のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション6を予定しています。本借入は、これら開発および運用等に関わる運転資金として調達するもので、手元資金の拡充及び財務基盤の安定性をより一層高め、機動的な経営判断を行うことを可能とします。また、宇宙開発における技術の品質向上サイクルの加速や急拡大する市場需要を取り込むことも企図しています。なお、当該シンジケートローンはispaceにとって過去最大のデットファイナンスであり、資金調達全体の中でもシリーズAに次ぐ大型の調達です。また、今回の新規資金調達により、ispaceの累計調達額は656.4億円となります。


シンジケートローン契約の概要
1. 借入金額             100億円
2. 借入金利 変動金利(基準金利+スプレッド)
3. 借入実行日 2024年7月31日(予定)
4. 借入期間 3年3カ月
5. 資金使途 運転資金
6. 返済方法 期日一括返済
7. 担保・保証 無担保・無保証
8. アレンジャー兼エージェント   株式会社三井住友銀行
9. コアレンジャー 株式会社みずほ銀行
10. 借入先 株式会社三井住友銀行
                    株式会社みずほ銀行
                    三井住友信託銀行株式会社
                    株式会社商工組合中央金庫
                    株式会社SBI新生銀行
                    株式会社あおぞら銀行
株式会社りそな銀行


株式会社ispace 取締役CFO 野崎 順平コメント
「日本を代表する各金融機関の皆様に当社ビジョン実現に向けた確かな歩みを評価いただき、今回の資金調達を実現することができました。金融システムもまた、当社が目指すシスルナ経済圏を構成する重要な要素であり、今回の画期的な資金調達は各金融機関の皆様に当社ビジョンに共感して頂いたことの現われと考えております。ispace固有の強みを活かし、継続的に高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することで、将来的な黒字化による安定経営の実現を目指してまいります。」


株式会社ispace (https://ispace-inc.com/jpn/)について
 「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約300名のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行う。2022年12月11日には SpaceXのFalcon 9を使用し、同社初となるミッション1のランダーの打ち上げを完了。続く2024年冬[i]にミッション2の打ち上げを、2026年[ii]にミッション3、2027年に[iii]ミッション6の打ち上げを行う予定。
 ミッション1の目的は、ランダーの設計および技術の検証と、月面輸送サービスと月面データサービスの提供という事業モデルの検証および強化であり、ミッション1マイルストーンの10段階の内Success8まで成功を収めることができ、Success9中においても、着陸シーケンス中のデータも含め月面着陸ミッションを実現する上での貴重なデータやノウハウなどを獲得することに成功。ミッション1で得られたデータやノウハウは、後続するミッション2へフィードバックされる予定。更にミッション3では、より精度を高めた月面輸送サービスの提供によってNASAが行う「アルテミス計画」にも貢献する計画。


i. 2024年7月時点の想定
ii. 2024年7月時点の想定
iii. 2024年7月時点の想定

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