地震と豪雨に見舞われた輪島市の外国人を支援します

2024/09/26  一般社団法人 多文化人材活躍支援センター 

情報と物資を支援し、お困りごとを解決 ニーズ調査を開始

 震度7の地震で被災した石川県能登半島に、今度は豪雨被害が発生したことを受け、一般社団法人多文化人材活躍支援センター(佐賀市、代表理事:山路健造)は、輪島市を中心とした外国人住民への情報と物資を届ける活動を始めます。26日より、被災した外国人住民たちのお困りごとを募る専用フォームを開設し、ニーズ調査を始めました。



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 当センターでは、1月に能登半島地震が発生してい以降、代表理事の山路が輪島市に入り、在宅避難者の調査などを担当してきました。8月には、ウクライナ避難民によるウクライナ料理の提供(日本財団助成)も実施。近隣県の外国人による炊き出しの機会などもつくり(赤い羽根共同募金助成)、震災からの復興を陰ながら応援してきました。

ボルシチをつくるウクライナ避難民のアンナ理事

 そんな中、9月21日からの大雨で、再び輪島を災禍が襲いました。「水が入って、家具がぷかぷか浮かんでいる」「土砂崩れで孤立した」「断水や停電が続いている」・・・。知人たちから次々届く悲報に、心を痛めました。同時に、頭をよぎったのは、輪島に暮らす外国人住民たちでした。


木が流れて橋げたにかかる=9/23 輪島市河井町

裏山から落ちた木が畑に入ってくる=9/24 輪島市光浦町


土砂が流れて道に積みあがる=9/24 輪島市光浦町

土砂崩れの影響で通行止めになる幹線道路=9/21 輪島市河井町


物資を受け取った輪島市内の技能実習生たち=9/23
「母国を離れてきた日本で、寂しい思い、怖い思いをしていないだろうか? 物資は届いているだろうか?」―。そんな中、孤立した集落の仮設団地に住む知人から「同じ仮設に住む外国人たちが、水ももらえていないのでは?」と連絡を受けました。すぐに水やカップ麺などを買って届けると、「自転車で買い物に行けず、助かりました」と言われました。また、別のフィリピン人からも「停電が続いていて、ライトがない」とSOSが届き、ライトや物資を買って届けました。




輪島市は、行政の国際課も国際交流協会もなく、外国人住民が相談できる窓口がありません。通常から、外国人が災害(防災)、生活、日本語教育等に関する情報を得られるツールが限定されているのではないか、と危惧しています。そこで、誰一人取り残されない環境をつくるためにも、情報と物資を届ける活動を始めます。

今後、専用フォームからのお申込みを受け付け、必要な物資については購入したり、寄付を募ったりしたうえで外国人住民に提供。また、災害に関する罹災証明や義援金、災害ボランティアなどの情報については、ニーズに応じて翻訳したり、通訳を派遣したりしながら対応していきます。

1年間で2度の災禍に見舞われた能登半島。母国を離れて暮らす外国人が孤独を感じず、必要な支援を届けられるように、まずはしっかりとニーズを把握できればと思っています。ぜひとも貴媒体でのご紹介をどうぞよろしくお願いいたします。

※この活動は、Yahoo!基金「2024年度 能登半島地震 復旧・復興支援助成プログラム」により実施します。

輪島市の外国人住民
輪島市内では2023年12月末現在、197人の外国籍住民がいたが、8月1日現在で94人まで半減した。一方で、市内では多くの解体業者が活動。中には県外からの外国人労働者もみられ、住民登録していない外国人も、今回の豪雨で被災したことが推測される。

一般社団法人多文化人材活躍支援センター
■一般社団多文化人材活躍支援センターとは
設立:2023年10月24日
活動内容:
避難民支援事業・・・ウクライナ避難の支援、ほかの難民支援に関する研究     
外国人材定住支援事業・・・外国人材の留学や就労などのサポート     
総務事業・・・ファンドレイジング、ガバナンス・コンプライアンスの整備
所在地:〒840-0813 佐賀市唐人2-5-25
代表理事:山路健造
電話番号:080-8832-4576
URL:https://tabusapo.org/
メールアドレス:office@tabusapo.org

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