掲載数:主要35製品を完全網羅

AI機能を持つBIツールは、データの異常検知や自然言語での問い合わせから、予測分析やレポート生成まで、実装レベルが製品によって大きく異なります。本カオスマップは主要35製品を4段階で整理し、各製品がどのレベルまで対応できるかを示しています。「AI機能のレベル」で比較することで、自社の分析ニーズに最適な製品を見極める基準がわかります。
※本カオスマップは12/09時点の公開情報に基づく客観的な機能分類です。優劣評価ではなく「実装機能の事実整理」を目的としています。
FitGapとは?
FitGapは質問に答えるだけであなたにぴったりの生成AI、エージェント、ソフトウェアを見つけられるテクノロジー選定エンジンです。
3つのポイント:
-
動的要件定義:最新のトレンドを反映した質問で要件を整理
- ?
適合度スコアリング:独自アルゴリズムで最適ソリューションを特定
- ?
導入インサイト:導入注意点やギャップを明確化
FitGapが生まれた背景
生成AIの登場により、テクノロジーの選択肢が爆発的に増加しています。製品数はわずか3年間で10倍以上に膨らみました。同じ業務課題に対して「AI搭載SaaS」「従来型SaaS」「AIネイティブアプリ」「エージェント」「AI BPO」など、選択肢が多様化・複雑化し、従来の比較方法では最適解を見つけることが困難になっています。
技術革新のスピードに企業の導入判断が追いつかず、何を選べばいいか分からない状況が生まれています。この「テクノロジー選定の迷い」を解消するために、FitGapは「質問に答えるだけで最適製品がわかる」エンジンとして開発されました。
BIツールのAI機能を、異常値・トレンドの自動検出から高度な生成AIコパイロットまで4つのレベルで分類しています。各製品のAI機能を把握するための評価フレームワークです。
評価の前提
- 主観的な「良い/悪い」の評価ではなく、機能の有無による事実ベースの分類
- L4がL1より優れているという意味ではなく、自動化の範囲の違いを示すもの
L4|分析もレポートも全自動
→ テキスト入力だけで指標やレポートページを自動生成します。複数の可視化を含むダッシュボードを一度に作成し、全体のストーリーを自然言語で要約します。
L3|AIが自ら分析・解説 ?
→ クリック操作だけで予測・異常検知・要因分析を実行します。予測の信頼区間を表示し、何が数値変動に寄与したかを自動で明示します。
L2|質問するとAIが分析 ?
→ 「今月の売上は?」と入力すれば、数値と適切なグラフが即座に表示されます。「地域別に」「上位5件」など追加質問にも文脈を保持したまま対応します。
L1|異常を検知して通知 ?
→ データの急増・急減・外れ値を自動で見つけ、グラフ上にマーカー表示します。検出された各ポイントに「なぜこの数値が注目すべきか」の説明文が自動生成されます。
主要BIツールがAI実装の4段階のどのレベルにあるかを整理しています。製品選びや利用しているシステムとの比較にお役立てください。
? L4実装製品(7製品)
? L3実装製品(15製品)
? L2実装製品(7製品)
? L1実装製品(6製品)

グローバル市場と日本市場におけるBI AI活用の最新動向と、それぞれの特徴や進化の方向性について解説いたします。
グローバルトレンド
グローバルBI市場では、生成AIと自然言語処理の統合が急速に進んでいます。Tableau Pulse、Power BI Copilot、ThoughtSpot Sageに代表されるように、単なる可視化ツールから「対話型の分析パートナー」へとシフトしています。特に2024年以降は、自然言語での問いかけに対して適切なチャートを自動生成し、さらに「なぜその数値になったのか」を要因分解まで含めて説明する「AI-Augmented Analytics(AI拡張分析)」が主流になりつつあります。また、データガバナンスとセキュリティへの配慮から、組織のデータポリシーを遵守しながらAI機能を提供するL4レベルの製品ニーズが高まっています。
日本市場の現在地
日本のBI市場では、海外製品を中心にL2~L3レベルのAIが分析して説明する機能や、AIと会話して分析できる機能が実装され始めています。特に、日本語での自然な問いかけに対応できる製品が増え、非エンジニアでもデータ分析にアクセスしやすい環境が整いつつあります。一方で、「分析もレポートも全自動」(L4)レベルに到達している製品はまだ限られており、日本語でのダッシュボード自動生成や計算式の自然言語生成は、Power BIやTableauなどグローバル大手が先行している状況です。国内製品においても、「異常を検知して通知」(L1)機能の実装は進んでおり、「見逃していた重要な変化」を自動で通知する基本機能は多くの製品で利用可能になっています。
L1からL4まで、各レイヤーの具体的な判定基準を説明しています。機能とともに、レベル分けの根拠を詳しく解説いたします。
L4|分析もレポートも全自動
判定基準:L3をすべて満たしたうえで、さらに以下を満たす
☑️ テキストだけで計算式を作成:「先月比成長率を追加して」と入力すれば、必要な計算式を自動生成しそのまま適用できる
☑️ テキスト→レポートページ自動生成:「売上分析ダッシュボードを作って」と指示すれば、複数のグラフを配置した完成形のページが自動で作られる
☑️ ストーリーを自動要約:生成されたダッシュボード全体について「何が分かるか」を文章で自動説明(個別グラフの説明ではなく、ページ全体の結論)
☑️ すべてツール内で完結:別のツールに切り替えることなく、指示→生成→確認→修正がすべて同じ画面で可能
L3|AIが自ら分析・解説
判定基準:L2をすべて満たしたうえで、さらに以下を満たす
☑️ 提案から実行までワンストップ:推奨アクションから直接メール作成・タスク登録・会議設定が可能
☑️ プレビュー→承認→データの反映:会議などの要約を元に「商談金額・ステージ更新」を確認後し、データを更新できる
☑️ 権限の厳密な遵守:閲覧権限外のレコードは表示せず、更新権限がなければAI経由でも変更不可
☑️ 履歴の記録:誰が・いつ・何を変更したかを活動履歴で追跡可能
L2|質問するとAIが分析
判定基準:L1をすべて満たしたうえで、さらに以下を満たす
☑️ 普通の言葉で質問→即座に回答:「今月の売上は?」「先月と比べてどう?」など自然な日本語で質問すると、数値と適切なグラフを自動生成
☑️ 会話を続けて深掘り:「地域別に」「今年だけ」「上位5件」など追加で質問すると、前の質問を覚えたまま結果を更新
☑️ 誰でも使える:SQLやデータ構造の知識がなくても、普通の言葉だけで分析できる
L1|異常を検知して通知
判定基準:以下の条件を満たす
☑️ 重要な変化を自動で発見:データの急増・急減・外れ値など、注目すべきポイントを自動で検出(トレンド、異常値、相関などのうち1つ以上)
☑️ 説明文の自動生成:検出されたポイントに対して「なぜ重要か」「何が起きているか」を自然言語で説明
☑️ 標準機能として提供:特別な設定やカスタマイズなしで、製品の標準機能として利用できる
BI市場におけるAI実装は、L1の「異常を検知して通知」からL4の「分析もレポートも全自動」まで大きな幅があります。スタートアップや中小企業ならL1~L2の基本的な自動化で十分な場合が多く、大規模組織で高度な予測分析やカスタム指標の自動生成が必要な場合はL3~L4相当の機能が求められます。また、「AI機能の有無」ではなく「AI機能のレベル」で選ぶ時代が到来しています。自社の分析課題と求める自動化レベルを整理し、最適な製品を選びましょう。製品比較にはFitGapの診断機能をご活用ください。
⚠️ 重要な注意事項
- 本カオスマップは製品の優劣を示すものではありません
- L4がL1より「優れている」という意味ではありません
- 各レベルは「自動化の範囲」の違いを示すものです
- 企業規模や業務内容により、最適なレベルは異なります
データ収集方法
- 公式サイト・ヘルプセンター・リリースノート
- UIデモ動画・APIドキュメント
- ベンダー各社へのヒアリング
更新頻度
- 年次メジャーアップデート
- 重要な訂正は2週間以内に反映
最終更新日
12/09(ver.1.0)
会社概要
株式会社PIGNUSについて
所在地:〒106-0032 東京都港区六本木1-4-5 アークヒルズサウスタワー4階
代表者:水戸 将平
設立:2017年1月5日
HP:
https://www.pignus.co.jp/
訂正・掲載依頼
hello@fitgap.com
メディア関係者の方へ
取材窓口:hello@fitgap.com
- 出典リンク(本ページURL)を付ければ転載・引用自由
- 画像の切り抜き・拡縮OK
- ❌ 内容の改変はNG