これからの経営は異質の調和が鍵になる【書籍発売『コーチング思考』】

2024/05/10  株式会社 天才工場 

株式会社マネジメント社は『コーチング思考』 (五十嵐久 著)を4月17日に発売しました。本書は経営者が人と組織を最大限に活かすためにはコーチング的なものの考え方が求められることを記した初めての本です。「強い組織づくりと未来の事業戦略はトップの問題解決能力にかかっている」の副題の通り、多くのコーチング本にみられるようなスキルについて解説したものではなく、経営者自身のあり方や組織マネジメントについて書かれた経営学や組織論に通じる内容となっています。

◆なぜいま『コーチング思考』が求められるのか

 答えのない時代、これまでのような事実を分析して論理的に答えを導き出す『デシダル思考』だけでは限界にきています。一人ひとりが想像力を働かせて考えていく『アート思考』、対話によって潜在力を引き出す『コーチング思考』が求められると筆者は言います。また働く人々の意識の変化、価値観も多様化しており、組織が実現したい世界とメンバー一人一人が実現したい世界とが重なる部分を見出すようなアプローチが必要になっています。そして、メンバー一人一人の実現したい世界を見出すには、一人一人の『幸せの価値観』を知ることが必要であり、『コーチング思考』に基づいたメンバーとの対話が欠かせなくなっているからです。

 

◆コンサルティングでは解決できない課題がある

 コーチングとコンサルティングは、どちらも課題の解決を目指すという求めるゴールは同じですが、コーチングは、結果だけではなくプロセス、相手の成長というところに焦点が置かれます。

またコンサルティングは「モノ」や「コト」「仕組み」に焦点を当てて改善策を探りますが、コーチングは「モノ」や「コト」ではなく、経営者が課題と向き合う考え方や捉え方に焦点を当てるところがコンサルティングとの根本的な違いになります。コンサルティングで「表面上の技術的な課題」は解決できても、経営者の考え方や他者との関係性などを変えないと解決できない裏の課題ともいえる真の「本質的な裏課題」は解決できない。単に制度を変える、作るだけでは問題は解決できず、隠された真の課題と向き合うために「コーチング的なアプローチ」が必要であると筆者は言います。

 

◆これから求められるのは「調和型リーダー」「調和マネジメント」

「〇〇主義対〇〇主義」世界にはさまざまな二項対立が存在しています。どうしたらこの対立を乗り越えることができるのか、筆者はリーダーが『コーチング思考』を身に着ければ解決できる、すべての対立の根底には「価値観や信念の対立」が元になっていますが、『コーチング思考』によってその対立は乗り越えられる、と主張しています。

今の社会で求められるのは、多様な価値観を出し合って、強制でも妥協でもない新たな第三の価値を探るような働きかけです。社内に対立する意見があれば、それぞれの意見の本質的な部分を見極め、融合させて新しい価値を創造していきます。調和マネジメントに必要なのは次の5つのステップを踏むことであると筆者は提唱しています。

①  過去の成功体験や慣例は脇に置く

②  メンバーの関心ごとに関心を寄せ、想いをしっかり受け止める

③  異論を受け止め、深層を探る

④  会社のパーパスに沿っているかを考える

⑤  第三の価値を生み出す

 

◆5000社、1万時間の実績

 著者の五十嵐 久(いがらしひさし)さんはエグゼクティブな人たちへ向けて成長支援や発展を目的としたコーチングを手がける株式会社コーチビジネス研究所代表取締役を務める人物です。これまで5000社、1万時間を超えるコーチングを行ってきました。このほか、一般社団法人日本エグゼクティブコーチ協会会長も努め、600人のエグゼクティブコーチの育成を行い、コーチングの普及にも務めています。民間企業ばかりでなく東京都や内閣府、航空大学校などの公的機関でもコーチングを手がけてきました。あらゆる分野でコーチングを行ってきたエキスパートです。経営の悩みがある当事者はもちろん、より良い生き方を模索するすべての人におすすめの1冊です。

 

【書籍情報】  

『コーチング思考:強い組織づくりと未来の事業戦略はトップの問題解決力にかかっている』

 (2024年4月17日発売)

¥1650(税込)

Amazonページ短縮URL: https://x.gd/ZkRqA



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