紙・板紙に大別され、古紙回収率は81.7%、リサイクル率は66.6%。輸送効率が悪いため、物流コストの削減が重要
製紙業界の製品は紙と板紙に大別される。厳密な区分はないが単位面積当たりの質量が軽いものが紙、重い物が板紙とされる(厚い、腰があるものが板紙)。生産量の比率は紙と板紙で6:4程度となっており、紙では印刷・情報用紙、新聞用紙、板紙では段ボールの用途がメインとなっている。
製品の特徴としては、リサイクルが一般的になっている点が挙げられる。国内の2024年の紙・板紙の古紙回収率は81.7%、また古紙利用率(製紙用原料に占める古紙の割合)は66.6%で、特に段ボールを含む板紙は90%以上と高い水準にある。日本は古紙回収システムや分別廃棄が整備されており、回収率・利用率とも世界でトップレベルの高さとなっている。
古紙のリサイクルは加工工程が複雑ではあるが、技術の発展と共に効率化されてきており、原材料の安定調達やコスト競争力の強化にも寄与している。また、紙・板紙の特徴として物流コストが大きい点も挙げられる。特にパルプや段ボールなど、体積がかさむ製品に関しては物流効率が悪いため、産地消費が一般的である。このことからも、パルプの製造から製品までを一貫して手がけることで効率化を実現している。また、段ボールの工場も、大口ユーザーに近接した立地により、物流コストの削減を図ることが多い。