サイバーセキュリティサービスではダウンロード形式が主流、サーバーサービスではクラウドサービスの台頭により需要が高まっている
インターネット関連サービスを、大きくサイバーセキュリティサービスとサーバーサービスに分けて説明する。
サイバーセキュリティサービスの提供形態には、ハードウェアやソフトウェアといったツールの販売と、モノのやり取りがないサービスによる提供がある。
ツールとしては、不正プログラム対策ソフトやフィルタリングソフトなど、コンテンツの内容に対してセキュリティ対策をおこなう「コンテンツ・セキュリティ対策製品」、本人の特定・認証やアクセス権の付与などを管理する「アイデンティティ・アクセス管理製品」が主要である。近年では、トレンドマイクロの「ウイルスバスター」など、特にウイルス対策ツールはダウンロード形式が主流となっている。
一方サービスとしては、システムのセキュリティ構築を支援する「セキュアシステム構築サービス」、セキュリティ対策機器などの運用・管理・診断などを支援する「セキュリティ運用・管理サービスサービス」がある。専門知識を有する技術者を確保することがよりよいサービスを提供する上では重要となっている。
サーバーサービスとしては、データセンターを運営する会社に自社のサーバーや通信機器を預ける「ハウジングサービス」、データセンター運営会社のサーバーや通信機器などを貸し出す「ホスティングサービス」などがある。ホスティングサービスはレンタルの方法により細かく分けることができ、1社が独占して専用サーバーを利用する形態(専用サーバー)、複数の会社がレンタルサーバーを共用する形態(レンタルサーバー)、複数の会社が利用する一つのレンタルサーバーを仮想化技術により分割してホスティングサービスを提供する形態(仮想専用サーバー)、インターネット上の仮想のサーバーを利用してホスティングサービスを提供する形態(クラウド)がある。最近では他のホスティングサービスと比べて初期費用がかからないなどの利点を持つ、「SaaS(Software as a Service)型アプリ」などのクラウドサービスが人気を博し、サーバーサービスの需要は急激に高まっている。