ネットワークインテグレーターのサービスは多様な機器と回線をつなぎ合わせることである。通信機器が発達した現代において、重要なインフラとなっている
ネットワークインテグレーターが取り扱う商品・サービスに触れる上で、通信ネットワークを構成する主な機器とネットワーク回線の種類について触れておきたい。
ネットワークを構成する主な機器としては、情報機器をネットワークに接続するためのネットワークカードや通信ケーブルに加え、通信ケーブルを相互に接続し、通信を制御するためのリピータ、ハブ、ブリッジ、スイッチ、ルーターなどといった機器がある。いずれの機器も通信データを適切な場所に届けるべく回線同士を接続、パケットが流れる範囲を指定する、信号の増幅をおこなうなどの機能を持つ。いくつかの基本機能を機器ごとに明確に切り分けることで、組み合わせた際にネットワークのカスタマイズがし易いようにしている。ネットワーク回線の種類としては、大きくWAN(Wide Area Network)とLAN(Local Area Network)が存在する。両者の違いはネットワーク範囲の広さで、WANの方が広域、LANの方が狭域となる。例えば無線LANのしくみにおいては、店舗や駅・マンションなどの範囲でネットワークを張るしくみであるが、そのLAN同士をつなげるかたちで、街レベルの広さでWANがカバーしているイメージである。さらにそれらが全体として一つのネットワークとして接続されたグローバルシステムをインターネットと呼んでいる。
近年では通信の効率化だけでなく、情報セキュリティの観点も重要視される。通過させるべきでない情報を遮断するファイアウォールのしくみや、ネットワーク自体をプライベート化(専用化)するなど、セキュリティを意識した設計がおこなわれるようになっている。