2022/07/28

高い熱伝導性と流動性を両立した絶縁性ウレタン放熱ギャップフィラーを開発-小型化、高性能化 、高機能化が進む電子機器の放熱用途に好適-

三洋化成工業 株式会社 


2022 年 7 月 28 日

高い熱伝導性と流動性を両立した絶縁性ウレタン放熱ギャップフィラーを開発
-小型化、高性能化、高機能化が進む電子機器の放熱用途に好適-


三洋化成工業株式会社(本社:京都市東山区、代表取締役社長:樋口章憲)は、高い熱伝導性と流動性を両立した熱伝導性材料(Thermal Interface Material : TIM)として、絶縁性ウレタン放熱ギャップフィラー(開発品)を開発しましたので、お知らせいたします。当社品は、二液混合により室温で硬化するウレタン系の熱伝導性材料で、微細な凹凸表面にも追従し、効率よく熱を伝えることができるため、小型化、高性能化、高機能化が進む電子機器の熱対策に貢献できます。

電子機器に使用されている半導体やコンデンサーなどの電子部品は熱に弱いため、電子機器の誤作動や損傷を防ぎ、品質や信頼性を向上させるために熱対策は非常に重要です。その対策の一つとして、熱伝導性材料(TIM)を、電子部品(発熱体)とヒートシンクの間に挿入して効率よく熱を伝えて放熱させています。

近年、電子部品の高性能化、高機能化に伴い、デバイスから発生する熱量は増加しています。一方で、電子部品の小型化、高密度実装が進み、放熱面積や放熱経路が縮小するなど、冷却条件は厳しくなっています。このため、従来の方策では対応しきれないケースが増えてきており、これまで以上に高度な熱対策が求められています。

TIM にはシートやグリースのほか、硬化型の放熱ギャップフィラーがありますが、中でも、自動実装を導入しやすく、自由な設計を可能にする放熱ギャップフィラーの需要が近年拡大しています。通常、放熱ギャップフィラー中の熱伝導性フィラーの量を多くするほど熱伝導性が高くなる一方で、粘度が高くなり、流動性が悪くなってしまうという課題がありました。粘度が高いと扱いづらくなるだけでなく、表面の凹凸に追従できず、放熱効率が落ちてしまうため、高熱伝導性と高流動性(低粘度)の両立が求められていました。

当社は、独自の界面制御技術と長年培ったウレタン樹脂物性の制御技術を組み合わせてこれらを両立させ、下記の特徴を有する放熱ギャップフィラーを設計・開発しました。

(1)高い放熱特性

-独自の界面制御技術により熱伝導フィラーを高濃度に含有しており、高い熱伝導率を示します。
-硬化前に基板表面の微細な凹凸に追従して空隙をなくし、発熱体(電子部品)から発生する熱を効率良く ヒートシンクへ伝えることができます。

(2)低粘度で高い流動性

-ハンドリング性がよく、放熱材料実装の自動化に対応でき、生産の効率化に貢献します。 -圧縮時に電子部品とヒートシンクのたわみを軽減します。

(3)

この企業のニュース

業界チャネル Pick Upニュース

注目キーワード