イタリアでコンソーシアムのメンバーとして約2,800億円の高速鉄道路線向けデジタル信号化契約に参画
株式会社 日立製作所ニュースリリース
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2023年8月1日
日立、イタリアでコンソーシアムのメンバーとして
約2,800億円の高速鉄道路線向けデジタル信号化契約に参画
ヴェローナ-パドヴァ間の第2期工事区間
株式会社日立製作所(以下、日立)の鉄道システム事業におけるグループ会社である日立レールが参画するIRICAV DUEコンソーシアム*1は、イタリア共和国(以下、イタリア)の鉄道インフラを管理するRete Ferroviaria Italiana(レーテ・フェロヴィアリア・イタリアーナ/以下、RFI)と、イタリアのヴェローナ-パドヴァ間を結ぶ高速鉄道のうち、ヴィチェンツァ近郊の路線区間向けに、線路やデジタル信号システムを設計・導入する契約を締結しました。コンソーシアムとしての契約総額は18億ユーロ(約2,800億円*2)です。長さ6.2kmという短い区間の契約ですが、乗客のヴェローナ-パドヴァ間の移動を変革するものです。
この高速鉄道路線建設プロジェクトでは、日立レールが欧州共通の列車制御システム(以下、ERTMS)レベル2を納入します。ERTMSは最先端の鉄道デジタル制御システムであり、列車と地上設備の間で無線信号を使用して速度を監視し、危険が察知された場合、または列車が線路の制限速度を超えた場合に、列車の非常ブレーキを自動的に作動させます。これにより速度や信頼性が向上するとともに、列車間の間隔を少なくしてより多くの列車を安全に運行することができます。
ERTMSレベル2は各国の鉄道網において列車制御を簡素化及び最適化し、国境を越えた鉄道運行を可能にする画期的なシステムです。従来の地上機器に依存した信号システムは、列車と地上無線基地局との間の無線通信に置き換えられます。このように鉄道システムが簡素化されることによって、設置コストと保守コストを削減することができます。この技術により、近隣ヨーロッパ諸国から来る列車が停止することなく国境を通過し、イタリア国内の路線を運行できるようになり、ヨーロッパ全体で調和のとれた統合的な鉄道システムを構築することをめざしています。
本件は、2020年8月に、コンソーシアムとして総額24億ユーロ(約3,700億円*2) 超で契約した第1期工事(ヴェローナ-ビヴィオ・ヴィチェンツァ間)の受注に続く契約です。ヴェローナ-パドヴァ間の全長76.4kmの新区間が開通すれば、両都市が結ばれるだけでなく、ミラノとヴェネツィアが高速鉄道路線でつながります。
日立レールグループCOO 兼 日立レールイタリアCEO, Luca D’Aquilaのコメント
「私たちは今回の受注を非常に誇りに思います。ERTMSは、お客さまや乗客の皆さまに向けて導入され、より速く、より多くの列車を走らせ、安全な鉄道サービスを可能にします。」
日立レールは、現在イタリアで運行されている全ての高速鉄道路線の建設に参加し、最先端のデジタル鉄道制御システムであるERTMSを導入しています。
- *1
- Consorzio IRI per l’Alta Velocità Due。日立レール(17.05%)、Webuild Group(82.95%)で構成されています(カッコ内は各社の担当比率)。
- *2
- 1ユーロ=155.49円で計算
日立製作所について
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2022年度(2023年3月期)の連結売上収益は10兆8,811億円、2023年3月末時点で連結子会社は696社、全世界で約32万人の従業員を擁しています。
以上
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