2024/06/04

当社PRIME技術を搭載したCAR-T療法(NIB102)の第Ⅰ相臨床試験に関する 米国臨床腫瘍学会(ASCO)における発表について

ノイルイミューン・バイオテック 株式会社 

2024 年 6 月 4 日

ノイルイミューン・バイオテック株式会社

当社 PRIME 技術を搭載した CAR-T 療法(NIB102)の第Ⅰ相臨床試験に関する
米国臨床腫瘍学会(ASCO)における発表について

当社パイプライン NIB102 は、当社の保有する PRIME 技術(Proliferation-Inducing Migration-Enhancing)を搭載した自家 CAR-T 細胞療法で、Glypican-3(GPC3)を標的として固形がんを対象に開発を進めています。NIB102 は、2018 年に武田薬品工業株式会社(以下、武田薬品)に対し、その開発及び商業化の独占的ライセンスを付与し、同社が TAK-102 として第Ⅰ相臨床試験を実施してきました。今般、当該臨床試験の結果が 2024 年 5 月 31 日から米国シカゴにおいて開催されている米国臨床腫瘍学会年次総会(American Society of Clinical Oncology (ASCO) Annual Meeting)において報告されました。なお、2023 年 12 月 15 日付でお知らせしましたように、当社は武田薬品よりNIB102 の開発と商業化に関する権利の返還を受けることとなり、今後は当社主導にて開発が進められる予定です。

【武田薬品による発表の概要】
GPC3 を標的とした IL-7 及び CCL19 産生型の自家 CAR-T 細胞療法である TAK-102 の安全性を評価する目的で、標準治療に不応又は不耐の GPC3 発現固形がん患者を対象とした第Ⅰ相臨床試験が実施されました(NCT04405778)。当該試験には、肝細胞がん(8 例)、脂肪肉腫(2 例)及び胃癌(1 例)が組み入れられ、用量漸増法により 1×107~5×108 cells/body の TAK-102 が投与されました。いずれの用量でも用量制限毒性(Dose Limiting Toxicity: DLT)は認められず、また免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(Immune Effector Cell-Associated Neurotoxicity Syndrome: ICANS)も観察されませんでした。一方、6 例の患者において、TAK-102 の高用量の投与によりサイトカイン放出症候群(Cytokine Release Syndrome:CRS)の発現を認めましたが、いずれも軽度であり、TAK-102 の忍容性が確認されました。また、用量漸増に伴って細胞動態が強化され、バイオマーカーとなる CCL19、インターフェロンγ及びIL-6 も用量に相関して増加しました。1 例の肝細胞がん患者において、6 か月にわたる抗腫効果と腫瘍の縮小を認めるなど、有効性を示唆する結果も得られました。一方、評価されたサンプルサイズが限定的であることから、結果の解釈には注意を要する必要があり、今後さらなる臨床検討を行うことが望まれます。

以上

【ニュースリリースに関するお問い合わせ先】
〒105-0012 東京都港区芝大門 2-12-10 T&G 浜松町ビル 5 階
ノイルイミューン・バイオテック株式会社
pr@noile-immune.com

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