2024/06/04

中・四国地方初、自動運転モビリティを病棟に導入[帝人]

帝人 株式会社 


2024年6月 4日
島根大学医学部附属病院
帝人 株 式会 社

中・四国地方初、自動運転モビリティを病棟に導入

島根大学医学部附属病院(所在地:島根県出雲市、病院長:椎名 浩昭、以下 島根大学病院)は、帝人株式会社(本社:大阪市北区、社長:内川 哲茂、以下 帝人)が展開する、「WHILLウ ィ ル自動運転サービス(*)」を整形外科病棟に採用しました。中・四国地方の医療機関で WHILL 自動運転サービスが導入されることは初めてです。6 月 4 日より、整形外科病棟からリハビリテーション室(リハビリ室)間における患者さんの往復移動において自動運転モビリティの運用を開始します。

(*)WHILL 自動運転サービス:WHILL 株式会社(以下「WHILL 社」)が開発したサービス。WHILL 社のパーソナルモビリティ「ウィル」の中で自動運転・自動停止機能などを搭載したモデルを用いて、広い敷地内の複数の目的地まで自動走行で移動できるサービス。

1.背 景

(1)近年、医療機関では限られた人的資源の中で質の高い医療体制を維持することが必要とされています。そうした中、医療機関内で患者さんが車椅子や歩行で移動する場合、医療従事者が付き添うことが多く、時間や労力の面で医療従事者に負荷が生じ、人的資源を診療に集中しづらいという問題がありました。

(2)こうした中、島根大学病院は、整形外科病棟とリハビリ室において、患者さんの移動の安全性を確保しながら業務の効率化を実現する方法を模索していました。

(3)帝人は、2023年4月より医療機関向けにWHILL自動運転サービスを展開しており、これまで培ってきたヘルスケア関連事業の知見を活かして、医療機関における業務効率化の課題解決に向けた提案を進めていました。

(4)このたび、両社の考えが一致したことから、島根大学病院の整形外科病棟とリハビリ室における患者さんの移動にWHILL自動運転サービスを導入することとなりました。

2.WHILL自動運転サービスの導入により期待される効果について

(1)両者は、整形外科病棟からリハビリ室までの往復に同サービスを運用するトライアルを実施した結果、医療従事者による患者さんの付き添い業務について、1日60分程度の削減効果があることを確認しました。

(2)医療機関では、1日にリハビリを行う入院患者さんのスケジュールが決まっていますが、同サービスの導入により入院患者さんは医療従事者の業務状況に左右されず、予定通りに病棟からリハビリ室へ移動することが可能です。

(3)また、入院患者さんが予定通りにリハビリ室へ到着するため、リハビリ業務を担う医療従事者が、時間に追われず業務に集中する環境の実現に貢献します。

(4)さらに、同サービスにより患者さんの移動時の負荷軽減や転倒リスクの回避につながること、看護師など医療従事者の業務を効率化できることから、結果として医師の働き方改革の支援につながることが期待されます。

【病棟で実施したトライアルについて】
実施期間:2023年11月13日~11月15日
実施場所:整形外科病棟からリハビリ室まで約100~150m
前 提 :WHILL自動運転サービス導入以前の移動時間は片道3分~5分
条 件:利用は病院が使用を許可した患者さんに限定
結 果:1日平均で60分程度の付き添い業務の削減

3.今後の展開

(1)島根大学病院は、整形外科病棟でのWHILL自動運転サービスの運用経験と実績をもとに院内の他部署へ活用を広げ、一層の医療従事者の業務効率化を進めるとともに医師の働き方改革の推進を目指します。また、当院は少子高齢化が進み労働力不足が問題となる地域の医療機関において、同サービスを導入することが理想的なタスクシフトのモデルケースになりうると考えており、全国の病院に向けた未来への情報発信を目指します。

(2)帝人は、WHILL自動運転サービスを多くの医療機関へ広げることで、医療従事者が医療業務に集中できる時間を創出することや、患者さんの院内での移動の負荷軽減を実現し患者さんのQOL向上を目指しています。また、長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」を具体化した「より支えを必要とする患者、家族、地域社会の課題を解決する会社」として社会に貢献することを目指していきます。

以上

【 当件に関するお問合せ先 】
島根大学医学部 総務課 企画調査係 TEL:(0853)20-2531
帝人株式会社 コーポレートコミュニケーション部 TEL:(03)3506-4055

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