2024/07/12

金融庁の補助事業を活用して、BankSavior(R)を高度化 ~不正取引検知に利用可能な共同利用型 混合AI モデルを開発~(SCSK RegTech Edge 株式会社)

SCSK 株式会社 

2024年 7 月 12 日

金融庁の補助事業を活用して、BankSavior(R)を高度化 ~不正取引検知に利用可能な共同利用型 混合AI モデルを開発~(SCSK RegTech Edge 株式会社)

SCSK RegTech Edge 株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:増田 秀穂、以下 SCSK-RE)は、金融庁が交付したマネー・ローンダリング・テロ資金供与・拡散金融対策の高度化・実効性の向上を適切かつ迅速に推進させることを目的としたマネー・ローンダリング等対策高度化推進事業費補助金※1を活用し、各金融機関の不正取引傾向を加味した共同利用型混合AIモデルを開発しました。開発した混合AIモデルは SCSK-RE が提供する統合アンチマネー・ローンダリング(以下 AML)ソリューション「BankSavior®(バンクセイバー)」に搭載し、2024 年 7 月 1 日より提供開始しております。

※1 金融庁 2023 年 3 月 27 日 「マネー・ローンダリング等対策高度化推進事業」の公募について」

1.背景
金融サービスの多様化や利便性向上が進むなか、金融犯罪の手口もますます巧妙化し、多様化しています。特殊詐欺の 2023 年被害額は 452.6 億円※2にのぼり、前年に比べ 81.8 億円増と急増しています。また、SNS型投資詐欺の被害額が 278 億円、ロマンス詐欺の被害額が 177 億円と、2023 年の合計で 455 億円※3にのぼっています。このような中、金融機関にとって不正取引の検知精度の向上、被害の未然防止や業務効率化が課題となっています。

※2:警察庁 「令和5年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(確定値版)」
※3:警察庁 2024 年 3 月 13 日「令和5年中の SNS 型投資・ロマンス詐欺の被害発生状況等について」

2.混合AIモデルの概要
混合 AI モデルは、各金融機関において犯罪取引傾向を学習した AI モデル(個人情報を排斥した統計情報)をSCSK-RE が集約し、取引毎の AI スコアを算出する際に活用することで、各金融機関の過去実績だけでは捉えきれなかった不正取引の検知を可能にします。また、個別に情報量を増やして学習した専用 AI モデルは、より高精度に不正取引の検知が可能となります。この混合 AI モデルと専用 AI モデルを組み合わせた AI モデルをご利用頂くことで、これまで見逃していた不正取引を含め幅広い検知を可能にしつつ、誤検知や過検知の大幅な削減が可能となり、即時検知による被害の未然防止やモニタリング業務の事務負荷軽減に貢献します。

また、AI ガバナンスを構築し継続的に運用するための指針である「AI 事業者ガイドライン」に対応し、AI スコア算出時に作成される特徴量の寄与度を画面で参照する機能を追加。AI スコアの根拠を明確にすることで、AI の透明性向上を図っています。あわせて、算出された AI スコアの分布等を可視化することで、AI モデルの性能評価や不正取引検知の参考情報としても活用できます。

「BankSavior®」について
BankSavior®シリーズは、金融機関に求められる不正対策である、取引モニタリング・顧客フィルタリング・顧客
リスク管理の主要 3 機能を備えた、統合 AML ソリューションです。当社は約 20 年にわたり、80 社以上のお客様へのご提供を通じ、金融犯罪対策おけるリスクベース・アプローチ(リスクの特定・評価および、リスクに応じた低減措置)をご支援してきました。

BankSavior®シリーズのご提供を通じ、金融犯罪対策業務を包括的にサポートします。また、クラウド基盤を活用し、ベンチマーク情報などの共同利用機能も提供します。これにより、ボーダーレス化・巧妙化するマネー・ローンダリング、特殊詐欺、口座の不正利用といったあらゆる金融犯罪に対して、実効性の高い対策を実現します。

SCSK RegTech Edge 株式会社について
SCSK RegTech Edge 株式会社は、2022 年 6 月に成立した「安定的かつ効率的な資金決済制度の構築を図るための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律」に基づき、為替取引分析業の許可(許可番号:金融庁長官(為分)第 1 号)を受けた、金融犯罪対策を支援する専門会社です。2004 年から BankSavior®シリーズを中心とする AML ソリューションを提供し、より実効性の高い AML 体制の構築に貢献しています。「安心・安全な社会のために」をミッションとし、長年培ってきた金融犯罪対策の知見と経験をもとに、お客様とともに全社員一丸となって、より良い社会の実現に貢献してまいります。
https://scsk-re.co.jp/

SCSK グループのマテリアリティ
SCSK グループは、経営理念「夢ある未来を、共に創る」の実現に向けて、社会と共に持続的な成長を目指す「サステナビリティ経営」を推進しています。

社会が抱えるさまざまな課題を事業視点で評価し、社会とともに成長するために、特に重要と捉え、優先的に取り組む課題を7つのマテリアリティとして策定しています。

本取り組みは、「安心・安全な社会の提供(マテリアリティ)」に資するものです。
-不正取引検知の高度化による、金融犯罪の未然防止
-信頼できる金融サービスの実現
・SCSK グループ、経営理念の実践となる 7 つのマテリアリティを策定
https://www.scsk.jp/corp/csr/materiarity/index.html

本件に関するお問い合わせ先
SCSK RegTech Edge 株式会社
AML 開発本部 AML 企画部
TEL:03-5166-2100
Mail: sales@scsk-re.co.jp

※ 掲載されている製品名、会社名、サービス名はすべて各社の商標または登録商標です。

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