2024/08/22

台湾電力の総合研究所向けに改良型NAS電池を受注 - 再エネ転換と電力安定供給の両立を目指す実証プロジェクトに活用

日本碍子 株式会社 

製品情報

台湾電力の総合研究所向けに改良型NAS電池を受注
再エネ転換と電力安定供給の両立を目指す実証プロジェクトに活用

2024年08月22日

日本ガイシ株式会社(社長:小林茂、本社:名古屋市)は、台湾の公営電力会社である台湾電力股?有限公司の総合研究所での実証プロジェクト向けに電力貯蔵用NAS 電池を受注しました。

電力貯蔵用NAS電池(イメージ)

NAS電池は、台湾新北市内の総合研究所敷地内に設置され、台湾における将来的な再生可能エネルギー(再エネ)への転換と電力の安定供給の両立を目指す蓄電池実証プロジェクトに利用されます。受注したのは本年6月に販売を開始した改良型NAS電池「NAS MODEL L24」で、単電池内の腐食の大幅な低減により年間1%未満の低劣化率を実現するとともに、モジュール電池内の温度管理を改善し長時間の連続放電を可能にしました。実証では、定置用蓄電池の使い方として想定される長時間の電力負荷変動の吸収やピークカット、昼夜間のピークシフト、非常用電源などさまざまな用途での本格的な社会実装の検討が進められる計画です。長時間の充放電が可能なNAS電池は、事業化以来20年以上に及ぶ豊富な実績があること、多重的な安全設計を施していることから採用が決定しました。

台湾は2050年カーボンニュートラルを達成するため、再エネ比率を2050年までに60~70%まで高める目標を掲げ、エネルギー転換を進めています。一方で、半導体関連産業の成長などにより電力需要が急増しており、電力供給の安定化も急務となっています。台湾電力では、変動の大きい再エネの安定利用と電力レジリエンス向上の両立のため長時間の充放電が可能な大容量蓄電池を活用することを検討しており、本実証はこの検討への寄与を目指すものです。

NAS電池は、再エネの安定化や電力需給バランスの調整、非常用電源などさまざまな用途で利用されており、現在までに全世界で250カ所以上、20年以上の安定的な運用実績があります。当社は今後もNAS電池の提案・販売活動をさらに推進し、世界の再エネ導入拡大とカーボンニュートラルの実現に貢献していきます。

受注したNAS電池の概要

設置場所 台湾電力股?有限公司 総合研究所(新北市)
出力 直流 1,000キロワット(最大出力)
容量 直流 5,800キロワット時(納入時)
設置台数 コンテナ型4台
用途 エネルギー転換と電力安定供給の両立に向けた定置用蓄電池活用の実証
運転開始 2025年(予定)

ご参考: NAS電池を活用した「金門島蓄電池実証プロジェクト」が台湾持続可能エネルギー研究財団の「台湾持続可能な行動賞」SDG7部門金賞を受賞(2021年11月18日

NAS電池について

NAS電池は日本ガイシが世界で初めて実用化したメガワット級の大容量蓄電池です。大容量、高エネルギー密度(コンパクト)、長寿命を特長とし、長期にわたり高出力の電力を長時間、安定して供給することが可能です。全世界で250カ所以上、総出力72万キロワット(720メガワット)・総容量約500万キロワット時(約5,000メガワット時)の設置実績を持ち、電力負荷平準によるピークカットや非常電源用途のほか、再生可能エネルギーの安定化やスマートグリッドの構築など、さまざまな用途で利用されており、環境負荷の低減、カーボンニュートラルの実現に貢献しています。
NAS電池は、世界的な第三者安全科学機関であるUL Solutionsによる評価プログラムを通じ、定置用蓄電池の安全規格UL1973のUL認証(単電池・モジュール)を取得しています。また、バッテリーと蓄電池システム内の火災リスクを検証する試験規格のUL9540A規格に基づく試験レポート(単電池・モジュール・設置レベル)を取得し、UL9540A規格に基づく要件への準拠を確認しています

  • ※コンテナ型NAS電池(及び搭載される単電池・モジュール)を対象としています。

NAS電池製品情報

以上

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