2024/10/01

高市内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略、知的財産戦略、科学技術政策、宇宙政策、経済安全保障)、経済安全保障担当 記者会見要旨 2024年10月01日 - ●1.発言要旨 ●2.質疑応答

内閣府  

高市内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和6年10月1日

(令和6年10月1日(火) 10:30~10:43 於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)

1.発言要旨


先ほどの閣議におきまして、内閣総辞職が決定されました。
2022年8月10日に国務大臣を拝命し、その後、約2年2か月弱の間でございますが、担当する各政策に全力で取り組みました。
経済安全保障分野におきましては、私が就任以来、必ず成し遂げたいと申し上げてきた「セキュリティ・クリアランス制度」について、今年の通常国会で「重要経済安保情報保護活用法」をお認めいただくことができました。
科学技術・イノベーション分野におきましては、フュージョンエネルギーについて、昨年4月に我が国初の国家戦略を策定いたしました。
また、宇宙分野におきましても、昨年6月には「宇宙安全保障構想」を、また、今年3月には「宇宙技術戦略」を、いずれも我が国として初めて策定いたしました。
私の担当分野は非常に幅広く、この会見の場で全ての取組を申し上げることはいたしませんが、何とか走り切ることができました。
あとは、外為法に基づく対日投資の審査体制の強化など、やり残したこともございますが、今後は、一議員としてサポートしてまいりたいと思います。
改めまして、大臣就任から約2年2か月弱の間、お世話になった全ての皆様、そして、御取材をいただき、様々な記事を書いてくださったここにおられる皆様に、心から御礼を申し上げます。誠にありがとうございました。

2.質疑応答

(問)大臣、お疲れ様でした。科学技術・イノベーション政策について教えていただきたいのですが、大臣として積み残した課題はあるのか、それで、次は別の担当の方が大臣になるかと思うのですけれども、大臣として、今後も継続して取り組むべき施策や、加速を強化すべき施策がありましたら教えてください。
(答)約2年2カ月弱の間、成長戦略の柱として、科学技術・イノベーション政策の強化に取り組んでまいりました。
そうした中で、後任の大臣にも今後継続して取り組んでいただきたい政策でございますけれども、先ほど申し上げましたフュージョンエネルギーにつきましては、2030年代の発電実証の達成に向けまして、国家戦略の改訂をすること、そして、イノベーション拠点化などに速やかに取り組んでいただけたら有り難いと思っております。
また、AIの安全性の確保、リスクへの対応が一層重要になってきております。AI制度の在り方の検討にも取り組んでまいりました。現在進めているAI制度研究会での検討を踏まえまして、制度面を含めた対応に尽力していただきたいと存じます。
経済安全保障重要技術育成プログラムにつきましては、これまでに合計50の支援対象技術を決定して、順次、研究開発に着手してきました。私のこだわりでございますが、現在、食料安全保障に資する技術を追加するために、有識者会議において御検討いただいております。ですから、今後も、我が国の重要技術育成に向けた取組を進めていただきたいと思っております。
我が国の研究力の低下傾向が続いている中で、私自身としましては、大学等の運営費交付金や科研費の重要性について、強く問題意識を持っておりました。先般の概算要求におきまして増額要求ができたことは大変嬉しく思っております。後任の大臣におかれましても、運営費交付金等の基盤的経費と競争的研究費の十分な確保に向けて取り組んでいただけると有り難いと存じます。
他方で、前にも申し上げましたが、地方において、大学などの研究成果を社会実装させて、ビジネスまでつなげることができていないケースも多いと感じてまいりましたので、各地域で様々な特色ある研究が行われておりますから、これらの特色を活かして、大学等の知を実装までつなげる施策の充実に取り組んでいただきたいと思っております。
先ほど、外為法についてはやり残したことを申し上げましたが、科学技術・イノベーションに関しての御質問ですので、いずれの政策も新しい大臣のリーダーシップの下で力強く進めていただくことを楽しみにいたします。
(問)冒頭に「今後は一議員としてサポートしていく」と大臣おっしゃいましたが、今後の目標を教えていただきたいです。閣僚会見の場ではございますが、よろしくお願いします。
(答)今後の目標と言われても、近く解散もあると報じられておりますし、約3年間ほとんど自分の選挙区に戻っておりませんので、まずは、それらの準備を進めてまいりたいと思います。その上で、自分の選挙区以外の地方遊説の御依頼もいただいておりますので、そういったこともこなしてまいらなければなりません。
仮にですが、再び衆議院議員として選出されましたなら、一議員として、先ほど申し上げましたような政策、積み残し課題もございますので、しっかりと党内でも発言し、働かせていただきたいと思っております。
(問)2点お聞かせいただきたいのですが、1点目が、今回、石破新総裁の下の人事で、高市大臣を支援されたメンバーから1人だけの入閣にとどまりましたが、その人事についての評価をお聞かせください。もう一個は、閣僚の立場としてお聞きしたいのですが、石破新総裁は、まだ総理大臣に選出される前から、内閣の助言と承認に基づく天皇の国事行為である衆議院の解散に言及されました。これは憲法違反の疑いがあるというふうに野党からも批判が出ているのですが、岸田内閣の閣僚として、この発言をどういうふうに受け止めているかお聞かせください。
(答)難しい質問ですね。一つは、人事については、党の人事でしたら総裁ですし、内閣の人事でしたら、今日これから総理に選出されるでありましょう、新しい総理が行うことでございますので、特に申し上げるべきことはございません。解散は、確かに総理の専権事項でございます。以上です。
(問)大臣の後任が、まだ確定ではありませんが、城内実さんというふうにされております。城内さんと大臣は関係が非常に近いかと思うのですけれども、後任に一言いただけますでしょうか。それと、経済安保分野で引き継いでほしいこと、それから、さらに発展させてほしいことがありましたらお願いできますでしょうか。
(答)まだ新しい内閣は発足しておりません。ですから、後任者についてもここで申し上げるべきことはないのですが、次の大臣に経済安全保障分野でやっていただきたいことは申し上げます。
まずは、「重要経済安保情報保護活用法」につきましては、来年の5月までに施行する必要がございます。そうなりますと、それまでに関係省庁や関係する事業者が準備を整えられますように、運用基準の策定や体制整備に全力で取り組んでいただきたいと思っております。
それから、経済安全保障をめぐる情勢は、変化のスピードが非常に速いものでございますので、後任の担当大臣には、取り組むべき措置について、不断に点検・把握をしていただいて、関係省庁の先頭に立って対処をしていただけたら有り難いと思っております。
(問)どうもお疲れ様でした。先ほど一通りお仕事の振り返りもしていただいたと思うのですけれども、特に、セキュリティ・クリアランス制度の一里塚を築かれて、さらにそこから、これから課題を見出すとすれば、日本の周辺の国際情勢も非常に厳しいものとなっておりますし、色々リンクする部分として外為法なども挙げていただきました。改めて、今後の課題について、現在の担当の大臣として思われることございましたらお話しいただければと思います。
(答)重要経済安保情報保護活用法につきましては、おかげさまで、私がやりたいと宣言してから1年9か月かかりましたけれども、法律としてお認めいただくことができました。これは大変有り難いことです。もう既に諮問会議ができておりまして、運用基準の策定についても作業は進んでおりますので、年内に良いものができてくると思っております。
残る課題ですけれども、外為法の運用強化につきましては、周辺環境も随分変わってきておりますので、国家安全保障局にも具体的な指示をいたしております。それで、各省、当然、外為法は調整をしなければなりません。つまり、財務省は必ず審査に入るのですが、それぞれ製品などによって所管する役所が審査に加わりますものですから、それぞれの役所にしっかりと経済安全保障の視点を持っていただいて、審査をしていただける、そのような形を期待いたしております。まだ作業半ばでございますので、この後は、次の大臣に託したいと思っております。
(問)最後なので何でも聞いちゃいます、すみません。今回、総務会長の打診があったと報道されておりますが、それを断られたということなのですが、それは事実でしょうか、どうでしょうか。
(答)党の役職の話でございますので、大臣会見の場では申し上げにくうございます。残念。
(問)もう一個だけ聞きます。村上誠一郎さんが、かつて、安倍元首相を「国賊」と言ったと伝えられておりますけれども、村上誠一郎さんが総務大臣になることについて、何か思うところはございますか。
(答)御活躍をお祈り申し上げます。
皆様、本当にありがとうございました。お世話になりました。

(以上)

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