石破総理は第2回新しい地方経済・生活環境創生本部を開催しました
首相官邸
新しい地方経済・生活環境創生本部
更新日:令和6年12月24日 総理の一日
会議のまとめを行う石破総理1 会議のまとめを行う石破総理2 会議のまとめを行う石破総理3 会議のまとめを行う石破総理4 会議のまとめを行う石破総理5令和6年12月24日、石破総理は、総理大臣官邸で第2回新しい地方経済・生活環境創生本部を開催しました。
会議では、地方創生2.0の「基本的な考え方」について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「長時間闊達(かったつ)な御議論をいただきまして、誠にありがとうございます。地方創生2.0基本的な考え方を取りまとめていただきました。
これは単なる地方の活性化策ではございません。日本全体の活力を取り戻す経済政策でありますし、国民の多様な幸せ、楽しい地方を実現する社会政策であります。これまでの10年間の反省を踏まえた上で、新たな取組を進めてまいります。
人口減少は想定を超えるペースで進んでおりまして、人口減少・生産年齢人口の減少という事態を、正面から受け止めた上で、人口が減少しても経済成長し、社会を機能させる適応策を講じてまいります。
そのために、人を大事にする地方、楽しく働き、楽しく暮らせる地方を創ってまいります。
人口が減少しても、災害から地方を取り残さない。事前防災・危機管理も、これまで以上に万全を尽してまいります。
社会政策といたしましては、若者・女性にも選ばれる地方、楽しい地方を創っていくことを第一の主眼といたしております。
そのために重要なのは、職場や地域の構造・意識の変革であり、若者・女性にとって魅力のある働き方・職場づくりであります。そこを起点に地域社会を楽しいものに変えていく。これこそがこれまでとは異なる地方創生2.0の第一歩となります。
賃金格差の是正について申し上げれば、宮城県気仙沼市で、市が中心となって、商工会議所や中小企業などの関係者を巻き込みながら成果をあげております。これは思い込みなのでありますが、『うちの会社に男女格差なんてないよ』と言っていた経営者に、データを示し、女子社員の率直な意見を示しますと、『ああ、違ったんだ』という気付き、納得が生まれます。働き方や職場の改革が地域で進んでいきます。このような地域密着型で、官民一体となった取組を強力に進めなければなりません。
経済政策としては、文化・芸術・スポーツ、これまで十分にはいかされてこなかった地域資源がございますので、これを活用して、高付加価値型の産業・事業を創出していきます。
新たな技術革新の中で今後成長していく半導体、GX(グリーン・トランスフォーメーション)といった戦略分野での大規模投資を加速し、国全体に波及効果を及ぼしていく取組も進めてまいります。
地方創生2.0では、Web3.0など急速に進化するデジタル・新技術を最大限活用します。定量的なKPI(重要業績評価指標)を設定し、進捗の検証と改善策を講じながら進めてまいります。
この基本的な考え方に位置付けました5本の柱に沿って、政策を具体化し、今後10年間集中的に取り組む地方創生2.0の基本構想は来年の夏までに策定することといたします。
単純な可処分所得ではなくて、基礎支出や通勤時間なども加味して考えれば、東京よりも豊かな地方はたくさんあるのでありまして、しかしながら、そうしたところが何で若者・女性に選ばれないのかというと、現実そこにはかなり大きな問題があるということを考えざるを得ません。
こうした疑問を地域で議論し、他の地域の好事例も学びつつ、それぞれの地域のやり方を創っていく。『産官学金労言』これに『士』を加えて皆でありますが、単なるスローガンに終わらせず、自主的・主体的に取り組んでいく。地方創生2.0は、地域のこのような取組を力強く後押しをいたしてまいります。
今度失敗すると大変なことになりますので、10年前に地方創生というプロジェクトを始めたときも、それまでのいろんな地域振興策は、できたらいいねという感じだったのですが、10年前にこれを担当したときに、これができないと日本は終わるという危機感を持ったのですが、今度は本当にそれが更に強くなっております。であらばこそ、今日闊達な御議論やいろんな意見も唱えられているだろうと思っておりますが、本当に一丸となって取り組んでまいりたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました。」