2025/12/18

「まほろ」による細胞培養自動化システムがFDAの先進製造技術(AMT)指定を取得

アステラス製薬 株式会社 

プレスリリース

「まほろ」による細胞培養自動化システムがFDAの先進製造技術(AMT)指定を取得

2025年12月18日

- ロボット工学とAIで細胞医療のイノベーションを切り拓く -
- 日本の企業として最初のAMT指定 -
- 開発から審査過程に至るまでFDAとの早期かつ優先的な協議が可能 -

アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:岡村 直樹、以下「アステラス製薬」)は、「まほろ」によるロボット式細胞培養自動化システムが、米国食品医薬品局(FDA)の生物製剤評価研究センター(Center for Biologics Evaluation and Research :CBER)から先進製造技術(Advanced Manufacturing Technologies:AMT)指定を取得したことをお知らせします。FDAはAMT指定プログラムを通じて、製造・供給の信頼性、製品の品質、そして医薬品開発のスピードを向上させる先進的な製造技術の早期導入を奨励しています。今回の指定は、日本の企業として初めて取得したAMT指定であり、細胞医療製品の製造上の課題に対応するためにロボティクスおよび人工知能(AI)を融合させた「まほろ」の先進性を高く評価するものです。アステラス製薬と安川電機の合弁会社であるセラファ・バイオサイエンスが、この技術を活用した細胞医療の実用化を主導します。

細胞医療は細胞の機能の回復や代替を目的としており、疾患の治療に新たな可能性をもたらします。しかし、細胞の取り扱いには多くの手作業が必要で、一貫した品質と同等性を確保することが難しく、製造には大きな課題があります。ヒト型汎用ロボット「まほろ」を活用したシステムでは、開発初期から自動化を行い、AIによる製造プロセスの最適化を組み合わせることにより、細胞医療製品の製造において高い再現性と精度を実現します。

アステラス製薬の製薬技術担当CMfgO(Chief Manufacturing Officer)のRao V. Mantriは、「生きている複雑な細胞を取り扱う細胞医療においては、『製造プロセスそのものが製品である』とも言われます。今回の指定は細胞医療製品の製造に関する当社のケイパビリティの大幅な向上を示しており、革新的な治療法を患者さんに届ける私たちの取り組みをさらに強化するものです。私たちは『まほろ』を通じて細胞医療の基盤を構築し、細胞医療の品質や開発スピードに関する新たな業界標準を確立していきます」と述べています。

セラファ・バイオサイエンスの代表取締役社長CEOの山口秀人は、「セラファ・バイオサイエンスは細胞医療の製造プラットフォームを構築し、プロセス開発からGMP製造までを手掛けます。AMT指定により、この最先端技術がより広く活用され、各種細胞医療プログラムの開発加速につながることを期待しています。アカデミアやスタートアップ企業などと連携し、信頼できる製造法を高い効率で開発することで、細胞医療の実現に取り組みます」と述べています。

本件によるアステラス製薬の通期(2026年3月期)連結業績予想への影響はありません。

以上

「まほろ」(Maholo)について
「まほろ」は、安川電機の子会社であるロボティック・バイオロジー研究所が開発したヒト型汎用ロボットです。詳細はhttps://www.youtube.com/watch?v=ZVkHprz9GoQ&t=41sをご覧ください。

AMT指定について
FDAのAMT指定プログラムは、製造・供給の信頼性、製造プロセスの堅牢性、製品の品質、開発スピードなどの向上に資する技術の適用を促進するために導入されました。AMT指定を受けた技術を用いるプログラムでは、プログラムの開発から申請過程に至るまでFDAとの連携が強化され、優先的な議論や審査の迅速化などを活用できます。詳細はこちらをご覧ください。

セラファ・バイオサイエンスについて
セラファは、再生医療に関するアステラス製薬の豊富な専門知識と安川電機の高度なロボティクスおよびAI技術を融合して設立された合弁会社です。細胞医療の最先端の製造プラットフォームを構築し、信頼できる製造プロセスを高い効率で開発することを目指しています。詳細はhttps://cellafa.com/をご覧ください。

アステラス製薬株式会社について
アステラス製薬は、科学の進歩を患者さんの「価値」に変えることを目指すグローバルライフサイエンス企業です。私たちは、がんや、眼科・泌尿器疾患、免疫、ウィメンズヘルスなどの多様な領域において、革新的な治療法を提供しています。研究開発プログラムを通じて、アンメットメディカルニーズの高い疾患領域において新たなヘルスケアソリューションを開拓しています。
アステラス製薬の詳細については、www.astellas.comをご覧ください。

注意事項
このプレスリリースに記載されている現在の計画、予想、戦略、想定に関する記述およびその他の過去の事実ではない記述は、アステラス製薬の業績等に関する将来の見通しです。これらの記述は経営陣の現在入手可能な情報に基づく見積りや想定によるものであり、既知および未知のリスクと不確実な要素を含んでいます。さまざまな要因によって、これら将来の見通しは実際の結果と大きく異なる可能性があります。その要因としては、(i)医薬品市場における事業環境の変化および関係法規制の改正、(ii)為替レートの変動、(iii)新製品発売の遅延、(iv)新製品および既存品の販売活動において期待した成果を得られない可能性、(v)競争力のある新薬を継続的に生み出すことができない可能性、(vi)第三者による知的財産の侵害等がありますが、これらに限定されるものではありません。また、このプレスリリースに含まれている医薬品(開発中のものを含む)に関する情報は、宣伝広告、医学的アドバイスを目的としているものではありません。

お問い合わせ先:
アステラス製薬株式会社
広報
TEL: 03-3244-3201

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