茨城県立守谷高等学校の音読アプリQulmee活用事例を公開
イースト 株式会社~ Qulmeeで「英語が伝わった」を実感 ~
報道機関各位
2023年9月12日
イースト株式会社
茨城県立守谷高等学校の音読アプリQulmee活用事例を公開
~ Qulmeeで「英語が伝わった」を実感 ~
イースト株式会社(東京都渋谷区、代表取締役 熊野哲也)は、茨城県立守谷高等学校における音読アプリQulmeeの活用事例を公開しました。
https://www.east-education.jp/works/moriya-h/
茨城県立守谷高等学校の活用事例(抜粋)
・2022年9月からQulmeeのトライアル利用を開始し、2023年度から本格導入。
・英語の得意不得意に関係なく取り組めるよう、必ず取り組む「マスト課題」と任意で提出する「トライ課題」「自主課題」を配信。
・スピーチ活動にもQulmeeを活用。生徒各自で学習を進めることができ、教員側の指導が楽になった。
・今年初出場した「令和5年度英語プレゼンテーションフォーラム県大会(高校生の部B部門)」では、「教育長賞」を授賞。
・発表を終えた生徒の感想には、「普通に話しても、自分が伝えたい思いは届かない」「相手に伝わったという実感が大切」とあり、「英語でよりよく伝えることへの意欲」に溢れていた。
音読アプリQulmeeの概要
Qulmeeは音読の課題配信から評価までを網羅する学習クラウドサービスです。iPad、Chromebook、Windows PCはもちろん、生徒のスマートフォンや家庭のPCでも利用できます。
生徒は発音判定AIを利用して発音練習ができます。教師は生徒の音読を評価する際、AIによる判定結果を確認できます。
トライアル・キャンぺーン
現在、Qulmeeを半年間無料で利用できるトライアル・キャンペーンを実施中です。
募集ページ: https://www.east-education.jp/news/news_release/22738/
本プレスリリースに記載された会社・製品・サービス等の名称は各社の登録商標または商標です。
<お問い合わせ> イースト株式会社 教育コンテンツ事業部
〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-22-8
メール:info@east-education.jp
EAST EDUCATION:https://www.east-education.jp/
(別紙)活用事例全文
https://www.east-education.jp/works/moriya-h/
■学校紹介
昨年、創立40周年を迎えた茨城県立守谷高等学校の校訓は「克己・進取・誠実」だ。2023年8月22日に行われた「令和5年度英語プレゼンテーションフォーラム県大会(高校生の部B部門)」に初出場した同校の4名の生徒は、大会の中で3つの校訓について堂々たるスピーチを行い、見事「教育長賞」を受賞した。同校では、2022年9月から音読アプリQulmeeのトライアル利用を開始し、今年度から本格導入した。自ら出場を決めた生徒たちは、Qulmeeでスピーチの練習を重ねたという。普段の授業の中で先生はQulmeeをどのように活用し生徒の挑戦意欲を高めるに至ったのか、Qulmeeを使用することで生徒にはどのような意識の変化が生まれたのか、英語科・横島真澄 教諭と4名の生徒に話を聞いた。
■生徒に応じて取り組みやすい学習活動の設定
Qulmeeの導入背景として、横島先生は「同じ学級内の学力のばらつき」を挙げる。また、学習指導要領の改訂により「論理・表現」が導入されるなど、英語の発信力を高めようとする動きは年々強まっている。中学英語が身に付いていない生徒でも置いてきぼりにならないような、一方で英語が得意な生徒も主体的に取り組めるような、英語のアウトプットを高める授業がしたい。そんなときに注目したのが音読アプリQulmeeだ。他の製品に比べて安価であることに加えAIによる発音判定機能に魅力を感じ、トライアル利用を経て、2023年度の2年生全クラスと3年生の進学クラスからQulmeeを本格導入した。
主に以下の3つの学習活動でQulmeeを活用しているという。
1. 音読パフォーマンス課題を、隔週で家庭学習(「マスト課題」)として配信
2. 上記1.に加えて、任意で取り組む「トライ課題」「自主課題」を設定
3. 教科書単元中のスピーキング活動の手立てとして、「自己学習機能」を活用
1.のパフォーマンス課題では、英検(二次試験)の音読問題を課題文に使用することが多い。英語学習への関心を高めるきっかけとして音読を取り入れる以上、全員が取り組む課題としては、新出単語が多く含まれる教科書本文よりも、すらすら読める英文を課題に設定したいと考えた。また、英語科として英検取得を積極的に呼びかけており、その対策としても活用したいと考えた。
隔週で課題を配信する際には、音読課題の本文を ClassiNOTE(Classi連携サービスの1つ / 株式会社コードタクト) でも配信する。Qulmeeでモデル音声を聞きながら、注意する発音箇所や語のつながり・イントネーションを書き込んで、音読の中で意識できるようにしているそうだ。こうしたスモールステップの手立てを行うことで、英語に苦手意識がある生徒でも、無理なく活動に取り組めているという。
音読課題の本文をClassiNOTEで配信
英語が得意な生徒も意欲的に音読に取り組めるよう、任意で提出する2.の「トライ課題」「自主課題」を設定している。「トライ課題」では、教科書単元に即して有名人の演説などを音読課題として配信している。これまで、マララ・ユスフザイやスティーブ・ジョブズの演説など、生徒の心をつかみ、教養にもつながるテキストを課題として配信した。「自主課題」では、生徒が自分で音読するテキストを決め、録音した音声を提出する。教科書本文を音読する生徒もいれば、好きなロックミュージシャンの英語の歌詞を音読する生徒もいた。課題文を生徒がカスタマイズできるQulmeeの特長を生かして、課題に取り組む様子が伺えた。
「トライ課題」として配信したマララ・ユスフザイさんの演説
同校の全校的な取り組みに「モリドル」がある。これは英語科で使用される模擬通貨で、授業で発言をしたり、自主学習ノートや定期考査の解き直しノートに取り組んだりするなどの生徒の頑張りを、英語の教員が「モリドルで買い取る」そうだ。生徒は「モリドル」を貯金し、月ごとに「通帳」に記録する。グループ活動で英語の発表を相互評価する際には、グループ内での評価の高さに応じて、生徒間で「モリドル」をやり取りすることもあるそうだ。貯めた「モリドル」は「主体的に学習に取り組む態度」の素点として、学期ごとに集計をしている。
英語を苦手だと感じる生徒にも音読の習慣づけが図れるよう、隔週のパフォーマンス課題を提出すれば「モリドル」を渡している(音読自体の評価は別途行う)。また、「トライ課題」「自主課題」に取り組んだ生徒は「モリドル」を追加でゲットできる。授業中の発言は消極的でも、Qulmeeの音読課題には一生懸命な生徒もいる。多様な頑張りの積み重ねが「モリドル」として可視化される指導の工夫は、生徒の意欲的なQulmeeの活用を後押ししていると感じた。
「モリドル」
■スピーチ練習の手立てができたことで生まれた変化
上記の家庭学習での活用に加え、授業では3.教科書単元中のスピーキング活動の手立てとして、Qulmeeの「自己学習機能」を活用している。横島先生は「話すこと(発表)」の手立てに音読アプリを取り入れたことで、以下のような変化を実感しているという。
「以前は学級内でスピーチを行っても、発表中につっかかったり、発音が明瞭でなかったりすることがありました。聞いている生徒は、発表中のスライドの英文を見ながら、発表者がうまく読めない部分を補完しているようでした。発表している側も聞いている側もなんとなくしかわからないといった状況が多く見られました。発表までに生徒各自の練習をサポートしたくても、授業時数も限られていて、もどかしさを感じていました。今は、生徒が作成した原稿をQulmeeのモデル音声が読み上げてくれるので、生徒一人一人に合った手立てを用意することができ、指導も楽になりました。」
例として、世界各地から観光案内を中継する場面を想定したスピーチ活動の展開例を紹介してくれた。
Qulmeeがあれば、時間と場所を問わず、自分のスピーチ原稿を納得いくまで練習することができる。横島先生も「手立てがある状態で『家で練習してきてね』と課題を投げられることは大きい」と話す。上記の展開例では、個人の練習→グループでの練習→全体への発表と段階が設けられていることにも、生徒が自然に自信をもてるような配慮を感じた。実際のスピーチの映像を見せてもらうと、どの生徒も時折メモを見る程度で、伝えたい内容がしっかり頭に入っている様子だ。発音も声の大きさも明瞭で、十分に練習を重ねたことが見て取れる。生徒の伝えたい内容に即した音読の手立てが一人一人に用意されている環境は、英語のアウトプットを高める上でとても重要だと感じた。
■英語の楽しさは「伝わった」という実感
夏季休業中にも、隔週のリズムを崩さずパフォーマンス課題をQulmeeで配信している。英語学習への意欲を高めるきっかけとして、生徒は音読課題に取り組む習慣を身に付けることができた。9月以降の目標を横島先生に尋ねると、音読で練習したフレーズをスモールトークのような自由な発話ややり取りの中で活用し、表現の幅を広げていくことだと話してくれた。
同校では放課後のアルバイトが許可されており、先日は仕事中に英語で接客できたことを話してくれる生徒もいたという。そんなエピソードを挙げながら、横島先生は次のような思いを話してくれた。
「生徒には高校3年間の学習の中で、英語の楽しさを知って卒業していってほしい。楽しさとは、『英語が伝わった』という実感です。小学校・中学校で英語を苦手だと感じていた生徒でも、『授業に参加できた』『友達に分かってもらえた』という経験を積むことで、『自分の英語が伝わった』という感覚を得ることができます。誤りに臆せず、相手に伝えようとする前向きな気持ちをもって、社会に出ていってほしいと思います。」
■意識は「発音の正しさ」から「よりよい伝え方」へ
2023年8月22日、つくば国際会議場で開催された「令和5年度プレゼンテーションフォーラム県大会(高校生の部B部門)」に、同校から4名の生徒が初出場すると聞き、会場にかけつけた。「周りは英語力が高いと言われる常連校が大半ですが、生徒たちの方から『楽しむことが一番』『やってみたい』と声があがりました。Qulmeeもあるし挑戦してみようかと、初出場を決めました」と横島先生は話す。
出場したのはロリン・タジマ・ジョナタスさん(3年)、江原慶一朗さん(2年)、宮本蓮さん(2年)、内藤菜々子さん(2年)の4名だ。“Moriya Spirit” というテーマで、「克己・進取・誠実」の校訓について、部活動やオリジナルスケジュール手帳の活用、同校で盛んなボランティア活動のエピソードを交えてスピーチした。流暢な英語を話す態度はもちろん、トピックを明示してから具体的な話題を挙げる論理構成、具体物の提示やメンバー間のコミュニケーションを交えてプレゼンする伝え方の工夫、ステージ全体を行き来しながらときにフロアに問いかけて関心を離さない注意の引き方などには、目を見張るものがあった。アウトプットを重視してきた授業づくりもあってか、スピーチそのものへの慣れも感じた。だからだろうか、スピーチを見ていると、暗記した英文を再生しているというより、生徒の中の伝えたい思いがそのまま英語になって伝わってくる印象を受けた。
堂々たる態度で発表を終えた4人に、Qulmeeの活用法と大会参加の感想を聞いた。
参加後の生徒たちの感想は、「スピーチの反省」よりも「英語でよりよく伝えることへの意欲」にあふれていた。そうした「よりよく伝えること」について発展的な感想をもてたことは、生徒が練習を重ね、基礎的な発音の正確さ・音読の流暢さに自信がもてるまで繰り返し取り組んだからこそではないか。初出場にして「教育長賞(3位)」という大きな成果を得られた生徒たちの今後の成長と活躍が楽しみでならない。
提供元:PRTIMES