履正社高等学校の辞書アプリDONGRI活用事例を公開
イースト 株式会社~ デジタルを活用した授業づくりで、卒業後を見据えた知識を養う ~
報道機関各位
2023年10月3日
イースト株式会社
履正社高等学校の辞書アプリDONGRI活用事例を公開
~ デジタルを活用した授業づくりで、卒業後を見据えた知識を養う ~
イースト株式会社(東京都渋谷区、代表取締役 熊野哲也)は、履正社高等学校(大阪府豊中市)における辞書アプリDONGRIの活用事例を公開しました。
https://www.east-education.jp/works/riseisha/
履正社高等学校の活用事例(抜粋)
・2023年度から高校1年次で利用を開始。
・国語科の瀧澤あゆみ教諭は、古語辞典の図版を活用。教室のスクリーンに図を掲示し、建物の造りや古文名詞を視覚的に理解させている。
・国語科の浅田祐介教諭は、「しおりタグ機能」や「さらに検索」を活用。辞書を横断的に引き、漢字と意味の関連性を指導している。DONGRIが縦書き表示であることから、板書や教科書との親和性が高いと述べた。
・英語科の久保田里美教諭は、同じ辞書を使える環境を活かし、語句調べをペアやクラス全体で取り組む。卒業後も端末を活用できるよう、DONGRIをはじめとするICTツールを積極的に取り入れている。
辞書アプリDONGRIについて
マルチプラットフォーム/マルチデバイス対応の辞書アプリ。オフラインで利用できるネイティブアプリ版(iOS、Windows、Android)と、ブラウザで利用するWeb版を用意。コンテンツは、小学校、中学校、高等学校それぞれの学習に最適な辞書・参考書・百科・用語集等を揃え、学校や生徒のニーズに合わせて様々な組み合わせが可能です。DONGRIの一括採用校向けには、令和5年度より辞書の利用状況が分かる「ダッシュボード機能」を提供します。
「ダッシュボード機能」⇒ https://www.east-education.jp/news/news_release/17325/
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<お問い合わせ> イースト株式会社 教育コンテンツ事業部
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活用事例全文
https://www.east-education.jp/works/riseisha/
■学校紹介
履正社高等学校は、部活動では全国レベルの競技実績があり、高校野球の強豪校としても有名だ。部活動と学業の両立を特徴とする「競技コース」と、難関大学への進学を目指す「学藝コース」の2つのコースで、生徒の学びを支えている。2022年に創立100周年を迎えた同校は、プログラミングや課題解決型の探求授業を取り入れた21世紀型教育を推進しており、生徒は1人1台Chromebookを所持している。辞書アプリDONGRIは2023年度から高校1年次で利用を開始した。今回は国語科の瀧澤あゆみ教諭、浅田祐介教諭、英語科の久保田里美教諭から、授業におけるDONGRIの使いどころについて話を伺った。
■統一した辞書で、視覚的に語彙を増やす(瀧澤あゆみ教諭)
Chromebookを導入して3年目となる履正社高等学校。各教室にはプロジェクターが整備され、Chromebookは授業以外でも日々の連絡や資料の配布に利用している。ICT環境が、日常に溶け込んでいる様子だ。
国語科の瀧澤先生は、デジタル端末を扱うことに苦手意識があり、DONGRIの導入についても不安視していたそうだが、生徒とともに操作感を掴むことができたという。「イーストの社員の方々から直接操作方法を教えてもらえたことがありがたかったです。教わったことをそのまま生徒に伝えたら、日頃から端末の操作に慣れている生徒は、すぐに使いこなしていました」と話す。
実際にDONGRIを利用し始めて、古語辞典に載っている図をすぐに提示できる点が便利に感じたという。「建物の造りや古文特有の名詞は、図で理解することが重要です。従来は図を示すことが簡単ではなく、自分の拙い絵で教えていました。今はすぐにスクリーンに映せて、生徒も端末で同じページを表示できるため、目で見て視覚的に理解でき、非常に助かっています」
『新全訳古語辞典』に掲載の図
瀧澤先生は、生徒が部活動等で忙しい中でも、日々の授業を通して語彙を増やせるよう心掛けているそうだ。「熟語や分からない単語が出てきたら、適宜DONGRIを引くようにしています。端末が常に手元にあり、すぐにDONGRIを開くことができるので、一人一人辞書を引くハードルが下がったと思います」と話してくれた。
■「漢字と意味のつながり」を知り、熟語・文章理解につなげる(浅田祐介教諭)
同じく国語科の浅田先生は、現代文で新しい単元に入る際、教科書のページ下部に記載された重要語彙をDONGRIで調べるよう伝えている。
DONGRIには「しおりタグ機能」があり、登録したしおりをカテゴリー別に分類することが可能だ。浅田先生は、語句調べの際に単元のタグを作成し、しおりを整理するよう指導している。「定期試験では、単語と説明文をランダムに並べ、それぞれをつなぎ合わせる問題を出題しました。試験までにタグ内の言葉を何度も見直して、見出し語を見ただけでことばの意味を説明できるようにと伝えました。最近は何も伝えなくても、同様の活動を継続している生徒もいます」と話す。
また、DONGRIの「さらに検索」の機能も活用しているという。文中の語句を範囲選択すると、語句を「さらに検索」できる機能だ。これまで調べたことばのルートが画面上に表示されるため、関連性を視覚的に理解できるそうだ。
履正社高等学校では、黒板の左側にホワイトボードが配置されており、それをスクリーンとして利用したり、投影した画面の上にマーカーで記入できたりする環境が整っている。浅田先生は、「DONGRIと黒板の親和性の高さ」を感じているという。「DONGRIは縦書きで表示されるので、板書や教科書とともに違和感なく指導できる点が気に入っています。ネットの情報は、左上から横書きで記載されることが多く、スクリーンに提示すると、右側に座っている生徒が見づらくなる問題があります。DONGRIは右から左に記述されているため、どの生徒に対しても平等に画面を提示できます」
浅田先生は、“漢字と意味の関連性”を生徒に強く印象付けられるよう意識して指導しているそうだ。例えば「政治」の「治」には「国や都市を治める」という意味がある。解説する際は、ホワイトボードに国語辞典の画面を投影し、漢字の中で強調したい部分にマーカーで印をつけ、それを線でつなぐなどして解説しているという。
その想いを、浅田先生は以下のように話してくれた。
「熟語の説明ができない時に、漢字の訓読みが意味に大きく関連してくるということを1年生のうちから理解してほしいです。大学入試や、その先の学習にも役立つ知識として身に着けるべき感覚だと考えています … 今後はDONGRIで横断的に辞書を引き、どういう文章で出てくるのか、もっと充実した表現にできないか、など、表現を吟味する活動を進めていけたらと思います」
国語科・浅田祐介先生
■デジタルを活用して「学びを楽しめる生徒をつくる」(久保田里美教諭)
英語科の久保田先生は、新しい単元に入った際、語句調べをペアやクラス全体で協力して取り組む活動を行っているという。
<新出単語の語句調べの流れ>
1.5分間時間を取り、ペアで協力しながら重要な単語を調べる。
教師は生徒が調べている間に、答え合わせ用の板書を進める。
品詞を書くなどして、調べる際のヒントも記述していく。
2.調べた語句の答え合わせを、生徒とやり取りしながら進める。
3.教師が板書しながら解説する。生徒はメモの内容を記録する。
久保田先生はDONGRIを使用した語句調べの活動について、次のように話す。
「みんなが同じ辞書を使えることで、協働学習がしやすくなりました。一人で黙々と作業するよりも、みんなでコミュニケーションを取りながら進めることで、楽しい活動にできています。これまで辞書を引くことの習慣がなかった生徒もいますが、検索して言葉の意味が表示される、という感覚から達成感が味わえているようです。」
英語科・久保田里美先生
単元導入時の語句調べ以外でも、文章読解で重要な語彙が出てきた際、DONGRIの画面で解説しているという。例えば接続詞のsinceやasは、前後の文脈によってさまざまな役割をもつ。どのような文章でどのような意味になるのかを知りたい時は、DONGRIの例文検索を活用させているそうだ。
『ジーニアス英和辞典 第6版』 例文検索で調べた部分は強調表示される
久保田先生は、文書作成ソフトで英作文を書いたり、スライドでプレゼンテーション活動を行ったりするなど、端末を多用しながら学習活動を進めていきたいと話してくれた。その背景には、高校卒業後を見据えた先生の想いがある。
「大学に入ると、レポートなど端末を使って全部自分でやっていかないといけないので、今のうちにデジタルを活用する能力をしっかり高めてほしい。学習を進めながら、できるだけ端末を使う機会を与えて、大学、社会人になって困らないように、スキルを身に付けさせてあげたいなと考えています」
同校は「学びを楽しめる生徒をつくる」と教育目標に掲げている。久保田先生のお話をうかがっていると、高校卒業後も楽しみながら自身の学びを深めていく生徒の姿が目に浮かぶようだった。
提供元:PRTIMES