2024/07/11

【鳥羽商船高専】練習船「鳥羽丸」三代目が退役

独立行政法人 国立高等専門学校機構 


退役した練習船「鳥羽丸」三代目

 独立行政法人国立高等専門学校機構 鳥羽商船高等専門学校(三重県鳥羽市 校長:古山雄一 以下「鳥羽商船高専」)は、令和6年6月14日(金)、鳥羽商船高専の保有する練習船「鳥羽丸」三代目が退役することに合わせ、その功績を称えるため退役セレモニーを実施しました。

◆練習船「鳥羽丸」とは
 練習船「鳥羽丸」は鳥羽商船高専が保有する船で、船員養成のため商船学科学生の航海実習や研究航海に使用しています。初代は1960年、二代目は1970年、そして三代目は1994年に建造され、代々「鳥羽丸」という名前が付けられています。このたび退役した「鳥羽丸」三代目は全長40メートル、総トン数244トンで、1994年から2024年までの約30年間使用されました。この練習船で学んだ学生は1000人を越え、日本の海運を支える重要な船員として幅広く活躍しています。

退役した練習船「鳥羽丸」三代目


練習船「鳥羽丸」三代目への想いと感謝を伝えた退役セレモニー
 練習船「鳥羽丸」三代目は鳥羽商船高専が最も長く保有していた練習船です。そのため、この練習船に対する想いは強く、退役セレモニーでは多くの方から感謝の言葉が寄せられました。「鳥羽丸は私たちを育てていただいた母のような存在」、「船員養成から研究・PRと幅広く活用された船で、校舎近くの桟橋に停めていたことからいつも身近に感じることができる練習船でした」、「私たちの青春はすべて鳥羽丸に見守られてきました」、「コンパクトな練習船で機動性を活かした実習ができる船でした。大洋航海でも安心して航行できるすごい練習船だった」「学生として鳥羽丸三代目で実習に参加し、教員として鳥羽丸三代目で指導できたことはとても感慨深いです」「基本を学ぶことができたマザーシップ、苦楽を共にした多くの思い出が詰まった練習船でした」といった言葉で練習船「鳥羽丸」三代目への想いと感謝が述べられ、それらを聞いていた人は目頭が熱くなっている場面も見られました。

退役セレモニーに参加する学生・教職員・来賓の様子


学生有志らが運航した練習船「鳥羽丸」三代目・最後の伊勢湾一周航海
 退役セレモニー後、商船学科学生有志を集めて練習船「鳥羽丸」三代目による最後の航海も実施されました。伊勢湾は普段の航海実習で使用する内湾で、様々な知識・技術を修得した商船学科学生・教員にとって思い出深い場所です。「最後の航海は学生らだけで鳥羽丸を動かし、伊勢湾を航行したい」という学生の要望があり、学校と教員らの協力を経て「最後の伊勢湾一周航海」が実施されました。この企画に参加した学生らは、船長・機関長など各々の役割を示す学生製作オリジナル肩章を付けて練習船「鳥羽丸」三代目を運航しました。そして伊勢湾を一周したあと、練習船「鳥羽丸」三代目は鳥羽商船高専の桟橋がある鳥羽市・池の浦に帰港し、船員らによってファンネルマークが取り外され、練習船「鳥羽丸」三代目は役目を終えました。

最後の伊勢湾一周航海に臨む学生と教員の様子


教職員らによってファンネルマークが取り外された様子


◆新しい練習船を建造中
 鳥羽商船高専は新しい練習船を建造しており、2024年10月に命名・進水式、2025年3月に引き渡しされる計画で、令和7年度から新練習船を使って商船学科の乗船実習を再開する予定です。

◆鳥羽商船高等専門学校について
 鳥羽商船高等専門学校は明治8年(1875年)に芝新銭座二番地に航海測量習練所として創基し、その分校として明治14年(1881年)8月20日に三重県鳥羽町に鳥羽商船黌として創立されました。日本にある5商船高専のうち最も歴史の古い商船系高等専門学校です。船員を養成する商船学科とエンジニアを養成する情報機械システム工学科の2学科で構成され、科学的思考と高度な知識・技術を習得し、地域社会から世界まで幅広く活躍できる技術者を育成しています。

鳥羽商船高専の外観と練習船

【学校概要】
学校名:独立行政法人国立高等専門学校機構 鳥羽商船高等専門学校
所在地:三重県鳥羽市池上町1番1号
校長:古山 雄一
設立:1881年
学校ウェブサイト:https://www.toba-cmt.ac.jp/
事業内容:高等専門学校、高等教育機関

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提供元:PRTIMES

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