BookandLink社の株式取得及び第三者割当による新株式発行(現物出資)に関するお知らせ

2023/09/13  tripla 株式会社 

2023 年9月 13 日
t r i p l a 株 式 会 社

BookandLink 社の株式取得及び第三者割当による新株式発行(現物出資)に関するお知らせ

当社は、本日付の取締役会において、BOOKANDLINK PTE. LTD.(以下「BookandLink 社」と言います。)の株式を取得し、子会社化する決議をいたしました(以下「本株式取得」と言います。)。また、当該株式の取得の対価の支払いのために、第三者割当による新株式の発行(以下「本第三者割当」と言います。)をすることについて決議いたしましたので、下記のとおり併せてお知らせいたします。

Ⅰ.本株式取得について

1.株式取得の目的

当社は「Delight customers with innovation イノベーションで顧客を感動させる」をミッションに掲げ、宿泊施設向けの IT サービスとして、「tripla Book」を中心に、「tripla Bot」、「tripla Connect」、「tripla Pay」等を提供しています。これらのサービスの提供を通じて、宿泊業界のDX(Digital Transformation)を進めて参ります。今後の成長の方向性として、東アジア(台湾、韓国)、東南アジアへの事業拡大及び新サービスの拡張を目標としています。

本件現物出資及び現金での出資により当社の子会社となることを予定している BookandLink 社は、シンガポールの法人であります。BookandLink 社は登記上の法人であり単体では事業活動は行っておらず、同社の子会社である PT. SURYA JAGAT MANDIRI(以下「SJM 社」と言います。)がインドネシアのバリ島を拠点としてホスピタリティ・ソリューション事業を行っています。SJM 社は主としてインドネシアの宿泊施設向けに、チャネルマネージャー(注1)「CHANNELKU」、予約エンジン「BOOKINGKU」等を開発、販売しています。主力サービスであるチャネルマネージャー「CHANNELKU」は Traveloka、PegiPegi等の現地 OTA(注2)と連携し、同社の導入施設数は合計 2,616 施設(2023 年7月末時点。主としてインドネシア)であり、現在もその施設数は順調に拡大を続けています。

当社は、2023 年7月末時点での導入施設数は合計 2,427 施設(日本を中心とし台湾、韓国を含む。)

でありますが、BookandLink 社の株式の取得によりインドネシア市場に進出し、グループ全体での導入施設数は、5,043 施設(2023 年7月末時点)となる見込みです。また、日本、台湾、韓国で展開している「tripla Book」を BookandLink 社のインドネシアの顧客向けに展開することを計画しています。また、当社の新サービスとして、チャネルマネージャーを tripla Channel として海外で販売することを計画していますが、BookandLink 社のチャネルマネージャーの技術、OTA 連携先といった競争力を用いることにより、tripla Channel の競争力強化を計画しています。

このような両社の連携により、両社の得意とするサービス、技術等の領域が補完的に組み合わさることで相乗効果が発揮され、当社グループの中長期的な成長に寄与するものと考えております。なお、BookandLink 社の CEO である PHILIPPE RAUNET は当社の執行役員 VP に就任し、両社の連携を進めて行く予定です。

(注)1.チャネルマネージャー:OTA や予約システム等の複数の宿泊予約情報と PMS(注3)を連携する ことで、在庫、プラン、価格等をまとめて管理するシステムのことを言います。

2.OTA:Online Travel Agent の略称です。実店舗を持たずインターネット上のみで旅行商品の 取引を行う旅行会社のことを言います。ポータルサイトを運営し、宿泊施設の情報をポータル サイトに掲載し、宿泊予約が可能となります。

3.PMS:Property Management System の略称です。宿泊施設が、部屋在庫、予約情報、請求情報 等の情報を管理し、売上情報を連携する基幹システムのことを言います。

2.本件買収の方法及び対価

本件は当社及び日本政策投資銀行(以下「DBJ」と言います。)による共同買収であり、BookandLink 社に対する買収後の持分比率は当社が 53%、DBJ が 47%となる予定です。また、SJM 社に対する買収後の持分比率は BookandLink 社が 98%、当社が 2%となる予定です。下記のそれぞれの取引によって構成されます。

(i) 当社から BookandLink 社を経由した SJM 社への出資

SJM 社の資本充実のため、当社が 702,372USD を BookandLink 社に出資し、BookandLink 社は SJM社に出資します。

(ii)当社と DBJ による BookandLink 社株式の譲受け

BookandLink 社の株式による現物出資の方法により、当社新株式 2,787,249USD 分及び現金対価153,615USD 分を、BookandLink 社の現株主に割り当てます。また、DBJ は BookandLink 社の現株主の所有株式を 3,179,136USD で譲受けます。(i)及び(ii)の結果、当社と DBJ の BookandLink 社に対する持分比率は 53%:47%となります。現物出資の方法を取ることにより、BookandLink 社の株式取得のための手元資金の支出額を大幅に削減することができますので、当該株式取得後においても、triplaグループの成長のために手元資金を十分に配分することが可能となります。

DBJ が獲得する予定である 47%分については、取得日より1年経過後、当社が Call Option を発動することにより、一定のプレミアムを加算した上で取得する権利を有しておりますが、現時点において Call Option を行使するか否かは未定であり、今後の状況に応じて判断して参ります。

(iii) 当社による SJM 社株式の譲受け

SJM 社の株式については、現在、BookandLink 社が 98%、Philippe 氏、Alan 氏がそれぞれ 1%ずつ所有していますが、当社は(i)及び(ii)が成立することを条件に、SJM 社の 2%の株式について、無償で譲受ける予定です。

また、当社が本第三者割当によって現物出資を受ける BookandLink 社の株式価値につきましては、公正性及び妥当性を担保すべく、当社及び割当予定先株主らから独立し、重要な利害関係を持たない第三者算定機関である株式会社フェアコンサルティング(以下「FCG」といいます。)に株式価値の算定を依頼し、2023 年8月 23 日付で株式価値算定書を取得しております。その算定結果等を参考にして、割当予定先株主らとの間で真摯に交渉及び協議を重ねて、本第三者割当における BookandLink社の株式1株の価値を 204USD として、割当予定先株主に対する当社の普通株式の割当数を決定いたしました。方法は下記のとおりです。

Book and Link 社の株式価値については、BookandLink 社が非上場企業であり、観測可能な市場株価が存在しないこと、事業の将来性及び将来の事業活動の状況を適切に評価に反映させることを考慮して、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF 法」と言います。)を用いて算定を行いました。DCF 法については、BookandLink 社の実質的な事業実態としては SJM 社でありBookandLink 社単体における財政状態、経営成績の重要性は相対的に低いことから、SJM 社の将来事業計画及び直近までの業績の動向等の諸要素を勘案し、SJM 社が将来生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて算定を行いました。なお、算定の前提とした財務予測は、SJM 社から提出された、同社単独での事業展開を想定した場合の 2023 年 12 月期から 2029 年 12 月期までの将来事業計画を基礎としており、2030 年 12 月期以降につきましては、2029 年 12 月期の業績を元にインフレ率程度の上昇が続くことを前提として算定を行っております。当該将来事業計画は、今後増収増益することを想定し、策定されております。BookandLink 社の株式価値の算定結果は、1株あたり 204USD となりました。

公式ページ(続き・詳細)はこちら
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04848/3a2079a9/ad22/481a/b951/0bb75225712d/140120230913553859.pdf

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