「三菱電機ZEB関連技術実証棟『SUSTIE』」が第12回(2023年度)カーボンニュートラル賞 関東支部賞を受賞

2024/05/16  三菱電機 

2024/05/16
三菱電機株式会社
株式会社三菱地所設計

「三菱電機ZEB関連技術実証棟『SUSTIE』」が
第 12 回(令和 5 年度)カーボンニュートラル賞 関東支部賞を受賞
~環境配慮と快適性を両立したオフィスビルのプロトタイプ「SUSTIE」~


三菱電機株式会社(東京都千代?区、執行役社?:漆間 啓)と株式会社三菱地所設計(東京都千代?区、代表取締役社?:谷澤 淳一)は、第 12 回(令和 5 年度)カーボンニュートラル賞(主催:一般社団法人 建築設備技術者協会)において、「三菱電機 ZEB 関連技術実証棟『SUSTIE』」(竣工:2020 年 10 月)が「関東支部賞」を受賞※1したことをお知らせします。

本賞は、カーボンニュートラル社会の実現に向けた建築物、建築設備に関わる優れた業績を表彰することで、その意識の浸透と推進活性化を図ることを目的とするものです。

左:三菱電機 ZEB 関連技術実証棟「SUSTIE」南面。Low-e 複層ガラスと水平庇で、屋内の明るさを確保しつつ冷暖房負荷の低減を図っています。

右:カーボンニュートラル賞表彰式(2024 年 5 月 15 日(水)、建築会館ホール/東京都港区にて)における表彰の様子。

日本初、「環境配慮」「快適・健康」を評価する 3 つの認証で全て最高ランクを取得

「SUSTIE(R)(サスティエ)」は、徹底した省エネ化を図ることで BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)最高評価の『ZEB』※2 を取得。また、多数のワーカーが執務にあたるオフィスビルとして快適で健康性の高い空間を創出し、CASBEE-スマートウェルネスオフィス※3で最高評価の「S ランク」と、建築物の環境性能を評価する WELL 認証※4で最高ランクの「プラチナ」を取得した建物です。省エネ、快適性、ウエルネスに関して実績を残し、それらを社外へ積極的に発信している点も高く評価されました。

※1:共同受賞/三菱電機株式会社(建築主)、株式会社三菱地所設計(設計者)、株式会社竹中工務店、株式会社弘電社、三菱電機システムサービス株式会社、三菱電機冷熱プラント株式会社(施工者)。応募に係わる建築設備士の関与:羽鳥大輔、諫早俊樹(ともに三菱地所設計)。 ※2:年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスの建築物。 ※3:一般財団法人建築環境・省エネルギー機構による、建物利用者の快適性・健康の維持・増進を支援する建物の仕様・性能・取り組みへの評価。 ※4:米 Delos 社の開発による建築物の環境性能評価。人間工学的側面(生産性向上など)の評価に加え、そこで過ごす人のウエルネス(快適・健康)を重視している点が特徴。世界的指標として国際的に認知されています。

<本件に関するお問い合せ先>
三菱電機株式会社 広報部 TEL 03-3218-2332
株式会社三菱地所設計 経営企画部広報室 corporate-communications-office@mj-sekkei.com

ウエルネスオフィスと『ZEB』の両立を実現

建築計画の工夫や外皮性能の強化により空調負荷を削減し、天井チャンバー型空気式放射空調システムやレンズ制御型照明器具を採用することで、快適で健康性の高いオフィス空間と徹底した省エネを同時に実現しました。また、AI や IoT を活用した ZEB 運用システムにより、年間のエネルギー収支や快適性に与える影響などをシミュレーションで事前確認することで、省エネと快適性を両立させています。

自然エネルギーや再生可能エネルギーの活用

合計約 360kW の太陽光パネルの全てを建物上に設置し、敷地面積が限られる都市部における中層建物の『ZEB』の実現性を示しました。また、吹き抜け上部の熱だまりを利用した重力換気や自然換気窓の開放により空調負荷を削減し、ヒートポンプ給湯器の冷排熱をクール・ヒートチューブの外気取り入れ部に供給する外気冷却も行っています。

この結果、年間エネルギー消費量の実績値はコンセント負荷を含めても『ZEB』を達成しました。さらに、2023 年4 月からは、実証棟内で消費されるエネルギーを非化石証明付き電力に切り替えたことにより、「SUSTIE」でのCO2 排出量は実質ゼロとなりました。

左:北側に面する吹き抜け。上部に集まる暖かい空気を窓から逃がし、建物全体で自然換気を実施。空調負荷を削減しています。大階段は徒歩による上下階の移動を促し、利用者の健康増進とコミュニケーションに寄与します。

右上:設計値が BEI=-0.06、BELS 認証の『ZEB』を取得。実績値 a, bも『ZEB』。実績値 c, d は実績値 a, b にコンセントを加えた値であり、この条件でも『ZEB』。実績値 e は実績値 d にその他(食堂の厨房設備などの消費電力)を加えた値。

右下:3 年目の CO2 排出量。SUSTIE の総消費エネルギー量を基に0.376kg-CO2/kWh (東京電力 EP2022 年度速報値)の係数で換算、2023/4 から非化石証書付きの電力へ切替え、排出量は 0 となりました。

建築概要

建物名 称 三菱電機株式会社 ZEB 関連技術実証棟「SUSTIE」
所 在 地 神奈川県鎌倉市大船五丁目 1 番 1 号 用 途 事務所
建 築 主 三菱電機株式会社
設計監 理 株式会社三菱地所設計
施 工
株式会社竹中工務店(建築工事)、株式会社弘電社(電気設備工事)、三菱電機システムサービス株式会社
(太陽光発電設備工事)、三菱電機冷熱プラント株式会社(空調衛生設備工事)

エネルギー性能(1 年目、2 年目)

CO2 排出量・削減量・収支(3 年目)

※ リリース中の情報は 2024 年 3 月時点のものです。今後の運用に応じて変更となる場合があります。
※「SUSTIE」は三菱電機株式会社の登録商標です。

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