1.神経刺激装置とは
神経刺激とは、微小電極を用いて神経系の一部を治療的に活性化することである。電極は、聴覚のための人工内耳のように感覚を回復させたり、心臓ペースメーカーのように臓器を制御したりするために、興奮組織とのインターフェースとして使用される。
神経刺激技術は、重度の麻痺や様々な感覚器官の深刻な喪失に苦しむ人々の生活の質を向上させる。補聴器、人工視覚、義肢、ブレイン・マシン・インターフェイスなどの神経補装具の重要な役割を果たす。神経刺激の場合、主に電気刺激が利用され、容量結合型電荷注入アプローチの電荷バランス二相性定電流波形が採用されている。また、非侵襲的な方法として、磁場によって神経刺激を与える経頭蓋磁気刺激が提案されている。
神経刺激装置は、神経系の治療的活性化に役立つ埋め込み型装置である。これらの装置は、疼痛、てんかん、パーキンソン病、うつ病、強迫性障害、ジストニア、振戦など、さまざまな種類の神経疾患の治療のために、脳や神経系に電気刺激を与える。これらの装置は、脳や脊髄の特定部位をターゲットとし、脳に到達する前に痛みのメッセージを遮断する。
2023年における神経刺激装置(Neurostimulation Devices)の世界市場規模は、6640百万米ドルと予測され、2024年から2030年の予測期間において、年間平均成長率(CAGR)11.3%で成長し、2030年までに14170百万米ドルに達すると予測されている。
世界の神経刺激装置の主要プレーヤーには、メドトロニック、ボストン・サイエンティフィック、セント・ジュード・メディカル(アボット)などが含まれる。世界の上位3社が75%以上のシェアを占めている。
北米が40%以上のシェアで最大市場であり、次いで中国、欧州のシェアがいずれも40%程度である。
製品別では、脊髄刺激(SCS)が最大セグメントで、シェアは55%を超えている。また、用途別では疼痛管理が最も大きく、パーキンソン病、てんかん、尿失禁・便失禁などが続く。
2.本レポートに含むメーカー
神経刺激装置の世界の主要企業には:Medtronic、Boston Scientific、Abbott、LivaNova、Nevro、NeuroPace、Beijing Pins、Synapse Biomedical
上記メーカーの企業情報、神経刺激装置販売量、売上、粗利益など記載されています。
神経刺激装置が下記製品タイプとアプリケーション別に分けられます:
製品別:Spinal Cord Stimulation(SCS)、Gastric Electric Stimulation(GES)、Deep Brain Stimulation(DBS)、Sacral Nerve Stimulation(SNS)、Vagus Nerve Stimulation(VNS)、Other
アプリケーション別:Pain Management、Parkinson’s Disease、Urinary and Fecal Incontinence、Epilepsy、Gastroparesis、Other
また、本レポートは地域別で神経刺激装置の市場概要(販売量、売上高(2019-2030)などを分析しています。具体的には、下記国・地域が含まれています。
北米:アメリカ、カナダ
ヨーロッパ:ドイツ、フランス、イギリス、イタリア、ロシア、その他のヨーロッパ地域
アジア太平洋地域:中国、日本、韓国、東南アジア、インド、オーストラリア、その他のアジア太平洋地域
ラテンアメリカ:メキシコ、ブラジル、その他のラテンアメリカ地域
中東とアフリカ:トルコ、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、その他の中東及びアフリカ地域
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