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アストラゼネカのeplontersen、トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーの成人患者さんに対する治療薬として米国にて承認取得

2024/01/17  アストラゼネカ 株式会社 

アストラゼネカのeplontersen、トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーの成人患者さんに対する治療薬として米国にて承認取得

公開日 2024年 1月 17日

本資料はアストラゼネカ英国本社(AstraZeneca PLC)が2023年12月21日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

神経障害および生活の質を改善する一貫した持続的なベネフィットを示した
第Ⅲ相NEURO-TTransform試験結果に基づく米国FDAによる承認

世界各国で規制当局による審査が進行中

AstraZeneca PLC(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は、アストラゼネカとIonis社が開発したeplontersenが、トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー(hATTR-PNまたはATTRv-PN)の成人患者さんに対する治療薬として、米国で承認されたことを発表しました1。EplontersenはATTRv-PNの治療薬として、オートインジェクターによる自己投与が可能な唯一の薬として承認されました2-4

米国食品医薬品局(FDA)による承認は、第Ⅲ相NEURO-TTRansform試験の35週時点での中間解析の良好な結果に基づくものです。本試験において、eplontersenの投与を受けた患者さんは、主要評価項目である血清トランスサイレチン(TTR)濃度と修正ニューロパチー障害スコア(modified Neuropathy Impairment Score)+7(mNIS+7)で測定された神経障害、および重要な副次評価項目である、Norfolk QOL質問票 - 糖尿病性神経障害(Norfolk QOL-DN)で評価された生活の質(QOL)において一貫した持続的なベネフィットを示しました2,5。本試験の結果は、The Journal of the American Medical Association (JAMA)誌に発表され、35週、66週、85週時点におけるATTRv-PNの有する多様な特性にわたるeplontersenのベネフィットを実証しました2

Johns Hopkins大学医学部の神経学教授であり、NEURO-TTRansform試験の治験担当医師であるMichael J. Polydefkis医師は次のように述べています。「ATTRv-PNは絶え間なく進行し、衰弱させる疾患であるため、患者さんの多くが生活を十分に楽しむことができません。今回のeplontersenに対する承認は、ATTRv-PNの治療における意義ある進歩であり、この疾患に罹患した患者さんにとって病勢管理の一助となるでしょう」。

ATTRv-PNは、診断から5年以内に運動障害を伴う末梢神経損傷を引き起こす衰弱性の高い疾患であり、治療が行われない場合には、10年以内に致命的な転帰をたどることが一般的です6。Eplontersenはリガンド結合アンチセンスオリゴヌクレオチド(LICA)薬で、遺伝性および非遺伝性トランスサイレチン型アミロイドーシス(ATTR)の両方を治療するために、TTRタンパク質の産生をその産生源で抑制するように設計されています3,7,8

アストラゼネカのエグゼクティブバイスプレジデント兼バイオファーマ研究開発部門の責任者であるRuud Dobberは次のように述べています。「ATTRv-PNの患者さんには、新たな治療法が喫緊に必要です。Eplontersenの米国での承認は、ベースラインと比較して血清TTR濃度を一貫して持続的に低下させながら病勢進行を抑え、この衰弱性の高い疾患に罹患している患者さんの生活の質を改善する新たな治療選択肢をもたらします」。

アミロイドーシス研究コンソーシアムのIsabelle Lousada代表取締役社長兼CEOは次のように述べています。「ATTRv-PNをはじめとするアミロイドーシスの患者さんは、他の病気によっても起こりうる症状が現れることで、しばしば誤診されます。この疾患と正しく診断されるまでに、多くの時間と苦労を重ねることも少なくないことから、症状が現れる患者さんだけでなく、ご家族などにとっても、迅速かつ正確に診断がなされることが重要です。見過ごされたり、軽視されてきたことが多いこの疾患領域において、新たなイノベーションがもたらされ、啓発に向けた機運が高まるのは大変うれしいことです」。

グローバル開発および販売契約の一環として、アストラゼネカおよびIonis社は、米国におけるATTRv-PNの治療薬としてのeplontersenの共同販売を行うとともに、欧州およびその他の地域においても、規制当局への販売承認申請を計画中です8。本剤に関するlonis社との契約における合意内容が拡大され、米国以外のその他のすべての国に加え、中南米でアストラゼネカが本剤の独占的な販売権を有することが盛り込まれました9 。Eplontersenは、ATTRの治療薬として、米国およびEUで希少疾病用医薬品指定を取得しました9,10。なお、本剤は2024年1月に米国で使用可能になります。

Ionis社の最高経営責任者であるBrett P. Monia医学博士は次のように述べています。「FDAによるeplontersenの承認は、ATTRv-PNに罹患している患者さんにとって重要かつ画期的なものです。この衰弱性の高い疾患と闘うため、オートインジェクターにより自己投与できる効果的で忍容性のある治療法が提供できるようになったからです。また、本剤は当社にとって継続的な商業化が期待できる最初の製剤であったため、今回の承認取得は極めて重要な瞬間となりました。私たちは、アストラゼネカとともにeplontersenを開発したことを誇りに思うとともに、臨床試験に参加してくださった患者さん、介護者、治験担当医師、そして科学者と研究者の貢献に感謝しています」。

Eplontersenは現在、トランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)を適応とする第Ⅲ相CARDIO-TTRansform試験を実施中です。ATTR-CMは、一般的に進行性の心不全に至ることで、疾患発症から3~5年以内に死亡する確率の高い、全身性かつ進行性の致死的な疾患です11-13

※Eplontersenは本邦未承認です。

以上

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トランスサイレチン型(TTR)アミロイドーシスについて
トランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)およびポリニューロパチーは、加齢または遺伝子変異(変異株)により、心筋および末梢神経でTTRタンパク質の異常な折り畳み構造およびアミロイド線維としての蓄積が起こる進行性かつ全身性の疾患です11,12。遺伝型および野生型(非遺伝型)のATTR患者では、いずれの場合でも、TTRタンパク質が末梢神経および心臓、消化器系、眼、腎臓、中枢神経系、甲状腺および骨髄などの組織で線維として蓄積します3,11。TTR線維の存在は、これらの組織の正常な機能を阻害します12。TTRタンパク質の線維が蓄積するにつれ、組織の損傷が増加し、疾患が悪化、生活の質(QOL)が低下し、最終的には死亡に至ります12。世界中で、ATTR-CMの患者さんは30万~50万人、ATTRv-PNの患者さんは約4万人と推定されています3,12

NEURO-TTRansform試験について
NEURO-TTRansform試験は、ATTRv-PN患者さんにおけるeplontersenの有効性および安全性を評価する国際共同、非盲検、無作為化試験です2,5。本試験では、ステージ1または2のATTRv-PNの成人患者さんを登録し、2017年にIonis社が完了したTEGSEDI(R)(一般名:inotersen)のNEURO-TTR試験からの外部プラセボ群と比較しました2,5。Eplontersen群と外部プラセボ群の有効性および安全性の比較は、66週目までのデータに基づいたものであり、現在も継続中の非盲検継続試験への移行の選択肢を有していた患者さんはすべて、85週目まで投与を継続し、追跡調査を行いました2,5

Eplontersenについて
Elplontersenは、トランスサイレチン(またはTTRタンパク質)の産生を抑制するよう設計されたリガンド結合アンチセンスオリゴヌクレオチド(LICA)薬です2,7。Eplontersenは、成人におけるトランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー(ATTRv-PN)の治療薬として米国で承認されました1

アストラゼネカの循環器・腎・代謝(CVRM)領域について
バイオファーマ領域の一部である循環器・腎・代謝(CVRM)は、アストラゼネカの主要治療領域の一つであり、当社にとって重要な成長ドライバーです。心臓、腎臓、肝臓、膵臓などの臓器の基本的な関連性をより明確に解明するサイエンスを追求し、疾患進行の抑制や防止、さらに最終的には再生治療への道を拓くことで臓器保護をもたらす医薬品のポートフォリオに投資をしています。また、当社は、CVRM疾患の相互関連への理解を深め、疾患を引き起こす機序を標的とし、より早期に、より効果的な検知、診断、治療を実現することによって、世界中の無数の患者さんの転帰を改善し、命を救うことを目指しています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ソーシャルメディア@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。

References

  1. Wainua (eplontersen) US prescribing information; 2023.
  2. Coelho T, et al. Eplontersen for Hereditary Transthyretin Amyloidosis With Polyneuropathy. JAMA. 2023;330(15):1448–1458.
  3. Ionis Pharmaceuticals [Internet]. Annual Report, 2022 [last accessed 11 December 2023]. Available from: https://ir.ionispharma.com/static-files/db9dff5d-8683-485a-a517-15e264fe7532.
  4. Benson MD, et al. Diagnosis and screening of patients with hereditary transthyretin amyloidosis (hATTR): Current strategies and guidelines. Ther Clin Risk Manag. 2020;16:4749-758.
  5. Coelho T, et al. Design and Rationale of the Global Phase 3 NEURO-TTRansform Study of Antisense Oligonucleotide AKCEA-TTR-LRx(ION-682884-CS3) in Hereditary Transthyretin-Mediated Amyloid Polyneuropathy. Nerol Ther. 2021 Jun;10(1):375-389.
  6. Cortese A, et al. Diagnostic challenges in hereditary transthyretin amyloidosis with polyneuropathy: avoiding misdiagnosis of a treatable hereditary neuropathy. J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2017;88(5):457-458.
  7. Coelho T, et al. Characteristics of Patients with Hereditary Transthyretin Amyloidosis-Polyneuropathy (ATTRv-PN) in NEURO-TTRansform, an Open-label Phase 3 Study of Eplontersen. Neurol Ther. 2023;12:267–287.
  8. Ionis Pharmaceuticals [Internet]. Eplontersen continued to show improvement in ATTRv-PN through 85 weeks [last accessed 11 December 2023]. Available from: https://ir.ionispharma.com/news-releases/news-release-details/eplontersen-continued-show-improvement-attrv-pn-through-85-weeks.
  9. Ionis Pharmaceuticals [Internet]. Ionis expands eplontersen agreement with AstraZeneca to include exclusive rights in Latin America [last accessed 11 December 2023]. Available from: https://ir.ionispharma.com/news-releases/news-release-details/ionis-expands-eplontersen-agreement-astrazeneca-include.
  10. European Commission. Commission Implementing Decision of 13.10.2023 relating to the designation of "Eplontersen" as an orphan medicinal product under Regulation (EC) No 141/2000 of the European Parliament and of the Council [last accessed 11 December 2023]. Available from: https://ec.europa.eu/health/documents/community-register/2023/20231013160615/dec_160615_en.pdf.
  11. Viney N, et al. Ligand conjugated antisense oligonucleotide for the treatment of transthyretin amyloidosis: preclinical and phase 1 data. ESC Heart Failure. 2021; 8:652-661.
  12. Rintell D, et al. Patient and family experience with transthyretin amyloid cardiomyopathy (ATTR-CM) and polyneuropathy (ATTR-PN) amyloidosis: results of two focus groups. Orphanet J Rare Dis. 2021;16:70.
  13. Columbia University Irving Medical Center [Internet]. Drug Reduces Death from Underdiagnosed Form of Heart Failure [last accessed 11 December 2023]. Available from: https://www.cuimc.columbia.edu/news/drug-reduces-deaths-underdiagnosed-form-heart-failure.

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