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アストラゼネカのタグリッソ、第Ⅲ相LAURA試験において、切除不能ステージIIIのEGFR遺伝子変異陽性肺がん患者さんに対する有効性を示す

2024/02/22  アストラゼネカ 株式会社 

アストラゼネカのタグリッソ、第Ⅲ相LAURA試験において、切除不能ステージIIIのEGFR遺伝子変異陽性肺がん患者さんに対する有効性を示す

公開日 2024年 2月 22日

本資料はアストラゼネカ英国本社(AstraZeneca PLC)が、投資家/ビジネスパートナーの皆様からのご要望に応えるため、2024年2月19日に発信したプレスリリースを抜粋し、日本語に翻訳したものです。
本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。 なお、本リリースで発表されている適応症は国内の承認状況と異なるとともに記載しているsavolitinibは 本邦未承認です。

ステージIIIで無増悪生存期間の延長を示した初のEGFR阻害剤かつ分子標的治療

AstraZeneca PLC(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は、切除不能なステージIIIの上皮成長因子受容体遺伝子変異(EGFRm)を有する非小細胞肺がん(NSCLC)の患者さんにおいて、化学放射線療法(CRT)後のタグリッソ(R)(一般名:オシメルチニブ、以下、タグリッソ)が、CRT後のプラセボと比較して、無増悪生存期間(PFS)の統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した、第Ⅲ相LAURA試験の良好な結果概要を発表しました。

今回の解析時点での全生存期間(OS)のデータは、イベント数が不十分ではあったものの、タグリッソ投与群では良好な傾向が示されました。本試験では副次評価項目であるOSを引き続き評価します。

世界で肺がんと診断される患者さんは年間240万人と推定され、肺がん患者さんの80~85%が最も一般的な肺がんであるNSCLCと診断されています1-3。欧米では約10~15%、アジアでは30~40%のNSCLC患者さんがEGFR遺伝子変異を有しています4-7。なお、NSCLC患者さんの6人に1人以上(15%)は切除不能なステージIIIと診断されています8

米国アトランタのエモリー大学ウインシップがん研究所のエグゼクティブディレクターであり、本試験の治験責任医師でもあるSuresh Ramalingam氏は、次のように述べています。「本試験の結果は、早期に病勢が進行したり、脳へ転移する傾向がある分子標的治療薬の治療選択肢がなかったステージIIIのEGFR遺伝子変異陽性肺がん患者さんにとって大きな進歩です。LAURA試験は、タグリッソがインパクトのある臨床的な有用性をもたらし、ステージIIIの患者さんにとって初の分子標的治療の選択肢となる可能性を示しています」。

アストラゼネカのオンコロジー研究開発エグゼクティブバイスプレジデントであるSusan Galbraithは次のように述べています。「治癒の可能性がある早期肺がんにおけるLAURA試験で示されたインパクトのある結果は、EGFR遺伝子変異陽性肺がんにおける標準治療としてのタグリッソをさらに確固たるものにします。本試験のデータはADAURA試験のデータとともに、肺がん患者さんをできるだけ早期に診断し、治療することの必要性をさらに高めるものと期待します」。

LAURA試験におけるタグリッソの安全性と忍容性はこれまでに確立されたプロファイルと一貫しており、CRT後のタグリッソの維持療法では新たな安全性上の懸念は報告されませんでした。

本試験のデータは今後の医学学会で発表され、世界の規制当局と共有される予定です。

また、タグリッソと化学療法の併用療法は、第Ⅲ相FLAURA2試験の結果に基づいて米国で承認されました。

肺がん患者さんを可能な限り早期に治療するというアストラゼネカの継続的な取り組みの一環として、タグリッソは術前補助療法として第Ⅲ相NeoADAURA試験を実施しており、今年後半に結果が得られる予定です。また、早期ステージの切除可能な術後補助療法として第Ⅲ相ADAURA2試験にも取り組んでいます。

以上

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肺がんについて
肺がんは、男女共にがんによる死因の第1位であり、すべてのがんによる死亡の約5分の1を占めており1、非小細胞肺がん(NSCLC)と小細胞肺がん(SCLC)に大きく分けられます2。すべてのNSCLC患者さんのうち大多数が進行がんと診断されます6

EGFRm NSCLC患者さんは特にがん細胞の成長を促す細胞シグナル伝達経路をブロックするEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)治療への感受性が高くなります10

LAURA試験について
LAURA試験は、白金製剤ベースの根治的化学放射線療法後に病勢が進行しなかった、切除不能なステージIIIのEGFRm NSCLC患者さんを対象とした、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、多施設共同、国際共同第Ⅲ相試験です。対象患者さんには、病勢進行、許容できない毒性、またはその他の中止基準を満たすまで、タグリッソ80mgが1日1回経口錠剤で投与されました。病勢進行時には、プラセボ群の患者さんにもタグリッソの投与が認められました。

本試験には、米国、欧州、南米、アジアを含む15カ国以上の145以上の施設で216名の患者が登録されました。主要評価項目はPFSの解析です。本試験は現在も進行中であり、副次評価項目であるOSを引き続き評価する予定です。

タグリッソについて
タグリッソ(一般名:オシメルチニブ)は第3世代不可逆的EGFR阻害剤であり、中枢神経系転移に対するものを含め、NSCLCにおける臨床的有効性が実証されています。タグリッソ(40mgおよび80mgの1日1回経口錠剤)は、世界中の適応で80万人以上の患者さんの治療に使用されており、アストラゼネカは、EGFRm非小細胞肺がんの複数の病期にわたる患者さんの治療薬として、タグリッソの開発を続けています。

タグリッソの単剤療法は、一次治療として局所進行または転移性EGFRm NSCLC、および局所進行または転移性EGFR T790M遺伝子変異陽性NSCLC、加えて早期(IB、IIおよびIIIA)EGFRm NSCLCの術後補助療法として、米国、EU、中国および日本を含む100カ国以上で承認されています。これら3つの適応において、タグリッソは近年、統計学的に有意または臨床的に意義のあるOSを示しました。

EGFRm NSCLCにおけるタグリッソの使用を支持するエビデンスは豊富にあります。タグリッソは、第Ⅲ相ADAURA試験における早期肺がんと第Ⅲ相FLAURA試験および第Ⅲ相FLAURA2試験における進行肺がんの両方で予後を改善した唯一の分子標的治療薬です。

また、第Ⅱ相SAVANNAH試験、および第Ⅱ相ORCHARD試験、ならびに経口投与の強力かつ選択性の高いMET TKIであるsavolitinibとタグリッソの併用療法を検討する第Ⅲ相SAFFRON試験を通じて、さらには他の新薬候補を介して、腫瘍の耐性メカニズムを解き明かそうとしています。

肺がん領域におけるアストラゼネカについて
アストラゼネカは、疾患の早期発見と早期治療を通じて、肺がん患者さんを根治に導く治療を提供するとともに、治療耐性や病勢進行した状況においても効果が期待できる治療法を追求すべくサイエンスの限界に挑戦し続けていきます。また、新たな治療ターゲットを定義し、革新的なアプローチを研究することで、患者さんにとって最も高い治療効果が期待できる医薬品を特定し、提供していくことを目指しています。

アストラゼネカはLung Ambition Alliance(LAA)の創設メンバーであり、LAAは、イノベーションを促進し、肺がん患者さんの治療を含め、治療を超えた人々に意味のある改善を提供するために取り組んでいます。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカは、あらゆる種類のがんに対して治療法を提供するという高い目標を掲げ、がんとその発見にいたるまでの複雑さを科学に基づいて理解し、患者さんの人生を変革する医薬品の開発および提供を通じて、オンコロジー領域の変革をけん引していきます。

アストラゼネカは治療困難ながん種に注力しています。当社は持続的なイノベーションにより、医療活動および患者さんの医療経験を一変させる可能性のある、製薬業界でもっとも多様なポートフォリオと開発パイプラインを構築しています。

アストラゼネカはがん治療のパラダイムを再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ソーシャルメディア@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。

References

  1. World Health Organisation. International Agency for Research on Cancer. Lung Fact Sheet. Available at: https://gco.iarc.who.int/media/globocan/factsheets/cancers/15-trachea-bronchus-and-lung-fact-sheet.pdf. Accessed February 2024.
  2. LUNGevity Foundation. Types of Lung Cancer. Available at: https://lungevity.org/for-patients-caregivers/lung-cancer-101/types-of-lung-cancer. Accessed February 2024.
  3. American Cancer Society. What Is Lung Cancer? Available at:
    https://www.cancer.org/cancer/lung-cancer/about/what-is.html#:~:text=About%2080%25%20to%2085%25%20of,(outlook)%20are%20often%20similar. Accessed February 2024.
  4. Knight SB, et al. Progress and prospects of early detection in lung cancer. Open Biol. 2017;7(9): 170070.
  5. Keedy VL, et al. American Society of Clinical Oncology Provisional Clinical Opinion: Epidermal Growth Factor Receptor (EGFR) Mutation Testing for Patients with Advanced Non-Small-Cell Lung Cancer Considering First-Line EGFR Tyrosine Kinase Inhibitor Therapy. J Clin Oncol. 2011:29;2121-27.
  6. Zhang Y, et al. The prevalence of EGFR mutation in patients with non-small cell lung cancer: a systematic review and meta-analysis. Oncotarget. 2016;7(48).
  7. Szumera-Ciećkiewicz A, et al. EGFR Mutation Testing on Cytological and Histological Samples in 11. Non-Small Cell Lung Cancer: a Polish, Single Institution Study and Systematic Review of European Incidence. Int J Clin Exp Pathol. 2013:6;2800-12.
  8. Cerner CancerMPact database.Accessed October 2023.
  9. Keedy VL, et al. American Society of Clinical Oncology Provisional Clinical Opinion: Epidermal Growth Factor Receptor (EGFR) Mutation Testing for Patients with Advanced Non-Small-Cell Lung Cancer Considering First-Line EGFR Tyrosine Kinase Inhibitor Therapy. J Clin Oncol. 2011:29;2121-27.
  10. Ellison G, et al. EGFR Mutation Testing in Lung Cancer: a Review of Available Methods and Their Use for Analysis of Tumour Tissue and Cytology Samples. J Clin Pathol. 2013:66;79-89.

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