令和５年１２月１１日
四 国 電 力 株 式 会 社
伊方発電所における通報連絡事象（令和５年１１月分）について
○ 令和５年１１月に当社から愛媛県および伊方町ほか関係自治体に通報連絡した事象は以下の４件です。これらの事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
事 象 発生月日 発表月日 県の公表区分
１．伊方発電所における協力会社従業員の救急搬送について 11 月 8 日 11 月 8 日 Ａ
２．伊方発電所３号機 発電機出力の変動について 11 月 17 日 － Ｃ
３．伊方発電所３号機 出力領域中性子束計器の不具合について 11 月 22 日 11 月 22 日 Ｂ
４．伊方発電所３号機 エタノールアミン排水処理装置の電解槽供給ポンプ出口逆止弁における異物の確認について11 月 28 日 － Ｃ
県の公表区分
Ａ：即公表
Ｂ：48 時間以内に公表
Ｃ：翌月 10 日に公表
ＰＰ：可能となった段階で速やかに公表
○ なお、今月は過去に発生した通報連絡事象についての原因と対策をまとめた報告書の提出はありませんでした。
（別紙）伊方発電所における通報連絡事象の概要（令和５年１１月分）
以 上
別紙
伊方発電所における通報連絡事象の概要（令和５年１１月分）
１．伊方発電所における協力会社従業員の救急搬送について
１１月８日、伊方発電所１号機の原子炉補助建家（管理区域内）において、協力会社従業員が体調不良を訴えたため、救急車を要請し、病院に搬送しました。
なお、当該従業員は意識があり、被ばく、汚染はありませんでした。
２．伊方発電所３号機 発電機出力の変動について
１１月１７日２０時１５分頃、通常運転中の伊方発電所３号機において、送電系統への落雷に伴う系統ショック※により、発電機出力に有意な変動が発生しました。
発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はありませんでした。
参考：発電機出力の変動幅（２０時１５分頃）発電機出力の変動幅８３５ＭＷ ～ ９２０ＭＷ ～ ９７５ＭＷ(－９．６％) （変動前後） (＋６．２％)
※ 発電所から需要家に至る送電系統において落雷による短絡等により、系統全体の電気的な状態が瞬時に大きく変動した場合に、その変動に応じて、発生する短時間の発電機の出力変動。
３．伊方発電所３号機 出力領域中性子束計器の不具合について
１１月２２日、通常運転中の伊方発電所３号機の中央制御室（管理区域外）において、出力領域中性子束※１を測定する計器４チャンネルのうち１チャンネルの表示不具合を確認したため、同日１１時２１分、点検が必要と判断しました。
当該計器の点検のため、信号停止操作を行い、保安規定に定める運転上の制限※２を満足しない状態として作業を開始しました。その後、絶縁増幅器を予備品と取り替え、正常に機能することを確認し、同日１６時３０分に運転上の制限を満足する状態に復帰しました。
今後、原因を詳細調査します。
なお、出力領域中性子束については、点検中も他の３チャンネルの計器により測定できており、プラントの監視および制御保護機能に問題はありませんでした。
本事象によるプラントへの影響および環境への放射能の影響はありませんでした。
※１ 通常運転中の原子炉出力の測定に用いられる中性子の量。原子炉の運転や制御保護動作に使用するために炉心の中性子束のレベルを４つの計器にて計測している。
※２ 保安規定では、安全機能を確保するために必要な機器の台数などを「運転上の制限」として定めており（今回は、出力領域中性子束の検出回路４チャンネルが動作可能であること）、一時的にこれらを満足しない状態が発生すると、速やかに保安規定で定める措置を実施する。
伊方発電所３号機 出力領域中性子束信号概略図
４．伊方発電所３号機 エタノールアミン排水処理装置の電解槽供給ポンプ出口逆止弁における異物の確認について
通常運転中の伊方発電所３号機において、エタノールアミン排水処理装置※１（管理区域外）を点検中のところ、１１月２８日１１時５８分、同装置の電解槽供給ポンプＡの出口逆止弁に異物があることを保修員が確認しました。
このため、電解槽供給ポンプＡの分解点検を実施したところ、異物は当該ポンプから脱落した部品の一部であることを確認し、その後の点検・調査において、脱落した部品は全て回収しております。
今後、詳細を調査します。
本事象によるプラントへの影響および環境への放射能の影響はありませんでした。
（参考）
※１ ２次系水を浄化する復水脱塩装置からの排水中に含まれるエタノールアミン※２などを処理する装置。
※２ ２次冷却系の機器、配管の腐食防止のため、２次冷却水の水質調整用に添加しているアルカリ剤。
