富士山噴火に伴う降灰対策を推進

2023/01/26  ヒューリック 株式会社 

2023 年1月 26 日
ヒューリック株式会社

富士山噴火に伴う降灰対策を推進

当社は、従前より「事業継続計画(BCP)」を全てのステークホルダーに関連する重要課題として捉え、積極的に取り組んでおりますが、今般、富士山噴火に伴う当社保有建物及び利用者の皆さまへの降灰の影響を可能な限り低減するハード・ソフト両面の対策を策定し、取り組みを推進していきます。

1.取り組みの背景

富士山が噴火した場合、交通インフラの停止や電力を始めとするライフラインの寸断等、生活や経済活動に大きな影響がもたらされる可能性が 2020 年4月の中央防災会議公表の「大規模噴火時の広域降灰対策について」において示されました。

これを受けて、当社保有物件にハード面の対策を講じるほか、保有物件の運営管理に関しても有事の際に帰宅困難者の発生を可能な限り低減する観点から早期の帰宅を促す体制を構築するなど「安心と信頼に満ちた社会」の実現に貢献していきます。

2.ハード面の対策

火山灰の侵入による建物設備の故障を防ぐため、保有建物に以下の対策を講じる方針です。

・火山灰の雨水排水管への侵入を防ぐ装置の開発と保有ビルへの導入(特許申請中)

屋根に火山灰が積もった状態で降雨が生じた際に、流動化した灰が建物屋上の雨水排水口(ルーフドレン)から雨水排水管内に侵入することによる排水管の閉塞が想定されます。屋根からの雨水排水が妨げられ、屋根に雨水が溜まることによる屋根からの漏水や、閉塞した雨水排水管の交換工事の発生が懸念されます。この対策として火山灰を透過しないフィルター付きのドレンキャップをヒューリックプロパティソリューション株式会社、カネソウ株式会社及び三喜産業株式会社の三社で共同開発しました。本製品は多様な形状のルーフドレンに取付けることができる構造となっており、現在特許申請中です。本製品を当社保有物件に順次導入していくほか、2023 年 4 月からの一般販売を予定しています。

・ドレンキャップ以外にも建物設備への火山灰侵入を防ぐ各種対策を講じる他、降灰後の早期の復旧に向けた体制整備を行っていきます。

3.ソフト面の対策

降灰開始後には交通インフラの停止の可能性があり、帰宅困難者の発生を可能な限り低減する観点から降灰が予測された段階でオフィスを中心とした建物利用者に早期の帰宅を促すこととしています。

また、当社の保有する一部の高級温泉旅館について、降灰による営業停止を理由とした経済的な損失を補填する目的で、利益保険(引受保険会社:損害保険ジャパン株式会社)を付保する方針です。これらの取り組みを通じて当社は SDGs の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」及び目標 11「住み続けられるまちづくりを」に貢献します。

本件に関するお問い合わせ窓口
ヒューリック株式会社 広報・IR 部
TEL 03-5623-8102 FAX 03-5623-8125

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