～水素専焼バーナの適用でアスファルト舗装にかかるCO2を大幅削減～
日工株式会社と前田道路株式会社は、水素専焼でアスファルト混合物の製造および試験施工を実施しました。
日工株式会社
前田道路株式会社
日工株式会社（本社：兵庫県明石市、代表取締役社長：辻 勝 証券コード：6306以下、「日工」）と前田道路株式会社（本社：東京都品川区、代表取締役社長：今泉 保彦 以下、「前田道路」）は、このたび、アスファルトプラント用水素バーナ（以下「水素バーナ」）を用いて
水素専焼でアスファルト混合物の製造および試験施工を実施しました。
■実施背景
道路舗装に使われるアスファルト混合物の製造過程では、日本国内のCO2排出量の約0.1%に相当する年間約130万トン*1のCO2を排出しております。
その内、約80%は材料の乾燥・加熱工程による化石燃料の燃焼によるものであるため、CO2排出量の少ない代替燃料の活用はアスファルト混合物製造過程の低炭素化に向けた有効な解決策です。
日工はこれまでも、バイオマス燃料バーナやガスバーナといった低炭素化にむけたバーナ開発を行ってまいりましたが、さらなる低炭素化に向けて、燃焼時にCO2を一切出さない水素バーナを2023年3月に東京ガス株式会社と共同開発しました*2。
前田道路は、低炭素合材の製造・販売といった低炭素化に向けた製品開発を推進してきたことから、
両社共同の実証実験として前田道路の保有する試験プラントに水素バーナを適用し、アスファルト混合物の製造と試験施工を行うはこびとなりました。
■期待される効果
すべてのアスファルトプラントに水素バーナを適用した場合、年間約100万トンのCO2削減が期待できます。
■試験について
前田道路 技術研究所の試験プラントに500kWの水素バーナを設置し、アスファルト混合物の製造と、場内にて試験施工を行いました。
本試験は、水素燃焼によるプラント設備への影響およびアスファルト混合物の物理性状を確認することを目的としております。
【試験実施期間】
2023年3月27日～2023年4月13日
【評価項目】
骨材含水比（燃焼前、燃焼後）
ホットビン粒度
マーシャル安定度試験
水浸マーシャル安定度試験
アスファルト混合物の水分量
■今後の展開
本試験で得られたデータをもとに、日工は、アスファルトプラントへの水素バーナ実装にむけてバーナのスケールアップやプラント設備の改良を図ります。
前田道路は、アスファルト混合物の物理性状および施工性を評価、実装にむけて取り組んでまいります。
（参考：日工のカーボンニュートラル取り組み）
https://www.nikko-net.co.jp/ir/pdf/corporate-report-2021_20.pdf
（参考：前田道路のカーボンニュートラル取り組み）
https://ssl.maedaroad.co.jp/csr/
*1 アスファルト合材協会調べ（合材製造業におけるBaU二酸化炭素排出量推計調査概要）
*2 世界初！アスファルトプラント用水素専焼バーナの開発(2023年3月23日発表)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000081441.html
■日工株式会社 会社概要
1919年、世界的商社であった鈴木商店関係者により創業。 スコップなどの工具製作からはじまり、今日は日本のインフラを支えるプラント機械メーカーとして事業展開を行っています。 アスファルトプラントの国内シェアは70％に上り、空港などの巨大インフラから生活道路まで皆様のまちづくりのお手伝いをしています。
会社名 ：日工株式会社
代表者名：辻 勝（つじ まさる）
URL ：
https://www.nikko-net.co.jp/
所在地 ：〒674-8585 兵庫県明石市大久保町江井島1013-1
TEL ：078-947-3131(代)
■前田道路株式会社 会社概要
1930年、株式会社高野組を設立。アスファルト舗装工事の草分けとして創業し、2030年に設立100周年を迎えます。道路工事の拠点となる営業所を約110カ所、アスファルト混合物の製造・販売をする合材工場を約100カ所、全国各地に拠点を構えています。地域道路をはじめとした様々なインフラの維持管理分野へも事業領域を拡大しています。
会社名 ：前田道路株式会社
代表者名：今泉 保彦（いまいずみ やすひこ）
URL ：
https://ssl.maedaroad.co.jp/
所在地 ：〒141-8665 東京都品川区大崎1丁目11番3号
TEL ：03-5487-0011(代)
