HP-6050(経皮吸収型 鎮静剤)の国内第Ⅱ相臨床試験結果のお知らせ

2024/07/01  久光製薬 株式会社 

2024 年7月1日
久光製薬株式会社

HP-6050(経皮吸収型 鎮静剤)の国内第Ⅱ相臨床試験結果のお知らせ

久光製薬株式会社(本社:佐賀県鳥栖市、代表取締役社長:中冨一榮、以下「久光製薬」)は、 経皮吸収型 鎮静剤(開発コード:HP-6050、以下「本剤」)の国内前期第Ⅱ相臨床試験(以下「本試験」)の結果を得ましたので、お知らせします。

本試験では、せん妄、精神運動興奮状態、易怒性を呈している患者を対象に、本剤を投与した際の有効性、安全性について、本剤のプラセボを対照に検討しました。その結果、本剤の有効性が確認され、安全性に関しても開発上の問題となる副作用は認められませんでした。本試験結果を受け、今後、2025年度中の国内後期第Ⅱ相臨床試験開始を目指します。

国内では、せん妄*1、精神運動興奮状態*2、易怒性*3に対する鎮静を適応とした医薬品は上市されておらず、上記症状を呈し、鎮静が必要な患者に対し本剤を投与することで簡便、安全に鎮静処置を行うことが期待できます。また、本剤は、久光製薬のマイクロニードル技術である「HalDisc(R) Technology」を用いた薬剤です。「HalDisc(R) Technology」は生分解性樹脂から成るマイクロニードルディスクに投与用アプリケータを組み合わせ、皮膚に貼付することで薬剤を体内に投与する新たな経皮送達技術です。マイクロニードルは、その構造上、角質層バリア機能の影響を受けない投薬を可能とするため、従来注射剤として使用されていた薬剤を経皮的に投与することができます。また、投与後の血中濃度の立ち上がりが速いことから、速やかな効果発現が期待できます。

*1 せん妄:身体疾患により惹起される精神や行動の障害であり、見当識障害、精神運動興奮、錯乱、幻覚 妄想等の多彩な精神症状を伴う、日内変動のある急性脳機能不全

*2 精神運動興奮状態:意志・欲動が亢進して運動面に反映される状態

*3 易怒性:些細な外的な刺激に対して怒りっぽい・怒っている状態

久光製薬は、今後も本剤の臨床開発の進展に向けて取り組んでまいります。

【マイクロニードルの概略図】

以 上



【本件に関するお問い合わせ先】
企業戦略室 広報・IR課
TEL:03-5293-1732

関連業界