2024 年2月7日
旭 化 成 株 式 会 社
代表者 名 代表取締役社長 工藤 幸四郎
(コード番号:3407 東証プライム市場)
問合せ 先 広報部長 坂元 善洋
(TEL 03-6699-3008)
会社分割(簡易吸収分割)によるリチウムイオン電池用セパレータ事業の 承継に関するお知らせ
旭化成株式会社(以下、「当社」)は、本日の取締役会決議において、リチウムイオン電池用セパレータ(注1)「ハイポア(TM)」事業(以下、「本件事業」)を吸収分割の方法により、2024 年 10 月1日を効力発生日として、当社の完全子会社である旭コミュニケーション株式会社(効力発生日までに旭化成バッテリーセパレータ株式会社(以下、「AKBSC」)に商号変更予定)に承継させること(以下、「本吸収分割」)等を内容とする吸収分割契約(以下、「本吸収分割契約」)の締結を決定いたしましたのでお知らせいたします。
本吸収分割は、当社においては会社法第 784 条第2項の規定に定める完全子会社へ事業を承継させる簡易吸収分割であるため、開示事項・内容を一部省略して開示しております。
(注1)リチウムイオン電池用セパレータは、リチウムイオン電池の正極・負極間に位置する多孔質膜で、リチウムイオンを透過させる機能を有するとともに、正極と負極の接触を遮断し、ショートを防止する部材です。
1.本吸収分割の目的
当社グループは、「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献する」をミッションとして、カーボンニュートラルな社会における新しいエネルギーのあり方を見据えた蓄エネルギー関連事業に取り組んでいます。また、『中期経営計画 2024 ~Be a Trailblazer~』において、同事業をグループの次の成長を牽引する 10 のGrowth Gears の一つとして位置付け、中長期的な利益成長を目指しています。
その中核事業であるリチウムイオン電池用セパレータ「ハイポア(TM)」(湿式膜)は、民生用電子機器用途から車載用途に販売を拡大してまいりましたが、昨今、米国インフレ抑制法(IRA)の施行などにより、北米における電気自動車等の車載用途向け湿式セパレータの急速な需要拡大が見込まれております。
そのような流れを踏まえ、当社は北米・日本をターゲットとする事業戦略を定め、同地域での車載市場における成長を実現する施策として、昨年 10 月に米国、日本および韓国における「ハイポア(TM)」の塗工製造能力増強を決定いたしました。今後さらなる成長戦略を進めていくにあたり、経営の意思決定の迅速化、組織の自立性・独立性の向上を目的に、本件事業を当社から分割し、同事業専業の子会社とすることといたしました。
2.本吸収分割の要旨
(1)本吸収分割の日程
取締役会決議日 2024 年2月7日(本日)
本吸収分割契約締結日 2024 年6月頃(予定)
承継会社による株主総会決議日(注2) 2024 年6月頃(予定)
本吸収分割の効力発生日 2024 年 10 月1日(予定)
(注2)本吸収分割は、分割会社である当社においては会社法第 784 条第2項に規定する簡易吸収分割に該当するため、株主総会における承認を経ずに行われる予定です。
(2)本吸収分割の方式
当社を吸収分割会社、AKBSC を吸収分割承継会社とする吸収分割です。
(3)本吸収分割に係る割当ての内容
AKBSC は、本吸収分割に際して、本吸収分割の対価として、普通株式1万株の新株を発行し、その全てを当社に割当交付します。
(4)本吸収分割に伴う新株予約権および新株予約権付社債に関する取扱い
該当事項はありません。
(5)本吸収分割により増減する資本金
本吸収分割による当社の資本金の増減はありません。
(6)承継会社が承継する権利義務
当社は、本吸収分割契約の定めるところに従い、本件事業に関する資産、負債、契約上の地位及び債務その他これに付随する権利義務を AKBSC に承継いたします。
(7)債務の履行の見込み
本吸収分割の効力発生日以後における AKBSC の債務の履行の見込みにつきましては、問題はないと判断しております。
3. 本吸収分割の当事会社の概要
吸収分割会社 吸収分割承継会社
(1) 名 称 旭化成株式会社 旭コミュニケーション株式会社
(2) 所在地 東京都千代田区有楽町一丁目1番2号 東京都千代田区有楽町一丁目1番2号
(3)代表者の役職・氏 名
代表取締役社長 工藤 幸四郎 代表取締役 髙山 陽介
(4) 事業内容
総合化学事業 化学製品の製造、加工、販売に関連する調査・企画及びコンサルティング事業
(5) 資本金 103,389 百万円(2023 年3月 31 日現在)1円
(6) 設立年月日 1931 年5月 21 日 2024 年1月 25 日
(7) 発行済株式総数 1,393,932,032 株(2023 年3月 31 日現在)
1株
(8) 決算期 3月 31 日 3月 31 日
(9)大株主および持株比率
日本マスタートラスト信託銀行株式会
社(信託口) 15.49%
株式会社日本カストディ銀行(信託口) 6.14%
JP MORGAN CHASE BANK 3856323.41%
日本生命保険相互会社 2.95%
旭化成グループ従業員持株会 2.71%
株式会社三井住友銀行 1.83%
STATE STREET BANK WEST CLIENT –
旭化成株式会社 100%
TREATY 505234 1.73%
みずほ信託銀行株式会社 1.43%
(退職給付信託 みずほ銀行口再信託受託者 株式会社日本カストディ銀行)
住友生命保険相互会社 1.43%
明治安田生命保険相互会社 1.33%
(2023年3月31日現在)
(注)持株比率は、自己株式を控除し
て計算しております。
(10)直前事業年度の財政状態および経営成績
旭化成株式会社(連結・日本基準)(2023 年3月期)
純資産 1,695,382 百万円
総資産 3,453,900 百万円
1株当たり純資産 1,197.85 円
売上高 2,726,485 百万円
営業利益 127,716 百万円
経常利益 120,900 百万円
親会社株主に帰属する当期純損失 △91,948 百万円
1株当たり当期純損失 △66.30 円
(注) 2024 年3月期第1四半期連結会計期間において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、2023 年3月期の関連する主要な経営指標等について、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。また、承継会社におきましては、2024 年1月に設立され、確定した事業年度が存在しないため、直前事業年度の財政状態及び経営成績は記載しておりません。
4.分割する事業の概要
(1)分割する事業の概要
リチウムイオン電池用セパレータ「ハイポア(TM)」事業
(2)分割する事業の経営成績(2023 年3月期)
売上高 33,603 百万円
(3)分割する資産、負債の項目および帳簿価額
資 産 負 債
流動資産 31,958 百万円 流動負債 16,967 百万円
固定資産 88,882 百万円 固定負債 332 百万円
合 計 120,840 百万円 合 計 17,299 百万円
(注)上記は、2023 年3月 31 日現在を基準として算出しているため、実際に分割する資産及び負債の金額は、上記金額に効力発生日までの増減を加味した数値となります。
5.本吸収分割後の状況
吸収分割承継会社は、2024 年9月1日付で旭化成バッテリーセパレータ株式会社に商号変更することを予定しております。なお、当社の商号、代表者の役職・氏名、事業内容、資本金及び決算期についての変更はありません。
6.今後の見通し
本吸収分割による連結業績への影響は軽微です。
(参考)当期業績予想(2024 年2月7日公表分)および前期実績(連結) (単位:百万円)
売上高 営業利益 経常利益 親会社株主に帰属する当期純利益
当 期 業 績 予 想
(2024 年3月期) 2,775,000 130,000 120,000 80,000
前 期 実 績
(2023 年3月期) 2,726,485 127,716 120,900 △91,948
以 上