遺伝子改変技術・オミクス解析技術の発展と共にBAT研究領域への研究者の参入が加速,日本人研究者の活躍も目覚ましい「褐色脂肪組織」が5月17日に発刊!

2024/05/14  株式会社 シーエムシー出版 

バイオテクノロジーや化学分野などの技術・市場動向レポート発行を行う、株式会社シーエムシー出版(本社:東京都千代田区、代表:辻賢司)は、書籍『褐色脂肪組織』(監修:米代武司/東北大学)を2024年5月17日に発刊いたします。 定価は税込99,000円(本体価格90,000円+税)で、当社ECサイトおよび全国の書店でご注文を受け付けております。 目次などの詳細については以下の当社サイトをご覧ください。 https://www.cmcbooks.co.jp/products/detail.php?product_id=9422




刊行にあたって


 エネルギーの消費と熱産生に特化した褐色脂肪組織(BAT)は,ヒトにおいて体温と肥満度の維持に寄与し,加齢に伴う肥満やインスリン抵抗性,冠動脈疾患のリスクに影響することが広く認知されている。これらの知見は,成人におけるBATの存在が証明された2009年からわずか10年足らずの間に急速に集積された研究成果により証明されたものであり,世界的な蔓延に歯止めがかからない肥満と代謝性疾患を予防するための刺激標的としてBATが期待される根拠になっている。
 本書は,BATを標的とした生活習慣病予防法の確立を見据え,多岐にわたる研究進展を網羅した。臨床研究と基礎研究の第一線で活躍される研究者の方々に最新の研究成果と世界の動向を概説いただいた。
 本書が,読者の皆様の研究・開発の一助となり,効果的なBAT刺激法の開発とそれによる肥満関連代謝性疾患の予防・治療の実現となることを願います。(本書「刊行にあたって」より抜粋)

著者一覧


米代武司   東北大学
斉藤昌之   北海道大学
中山一大   東京大学
石田悠華   東京大学
若林 斉   北海道大学
浜岡隆文   東京医科大学
田中璃己   福岡大学
篠田幸作   アルバートアインシュタイン医科大学
小栗靖生   京都大学
塚田杏樹   北海道大学
加藤(鈴木)美羅   北海道大学
岡松優子   北海道大学
内田邦敏   静岡県立大学
高橋宙大   東北大学
伊藤 亮   東北大学
稲垣 毅   群馬大学
松村欣宏   秋田大学
酒井寿郎   東北大学
脇 裕典   秋田大学
江草玄太郎  広島大学病院
長野 学   広島大学病院
大野晴也   広島大学病院
吉澤達也   熊本大学 現在 京都府立医科大学
山縣和也   熊本大学
日野信次朗  熊本大学
田守義和   神戸大学
高橋 圭   東北大学
片桐秀樹   東北大学
ほか 計56名
目次


【第I編(解明・技術)】
第1章 褐色脂肪組織の熱産生と健康
 1 ヒト褐色脂肪組織とエネルギー代謝・肥満・メタボリックシンドローム
 2 褐色脂肪組織活性の多様性に寄与するゲノム多型
 3 褐色脂肪組織と骨格筋の機能協調による体温調節
 4 運動トレーニングが褐色脂肪様組織に与える影響
第2章 褐色脂肪細胞の細胞起源と組織形成
 1 単一細胞RNA解析技術による細胞起源と制御因子の解明
 2 ベージュ脂肪前駆細胞の制御機構
 3 生後の脂肪組織リモデリング
第3章 褐色脂肪細胞の熱産生機能制御機構
 1 褐色脂肪細胞における物理刺激センサーTRP/Piezoチャネルの役割
 2 環境変化に伴うエピゲノム変化を介した脂肪細胞の運命決定機構
 3 NFIAによる褐色脂肪遺伝子とエネルギー代謝制御
 4 PPARαによるベージュ脂肪細胞の機能制御:ペマフィブラートがベージュ脂肪
   細胞の機能維持に与える影響について
 5 脱アシル化酵素SIRT7はエネルギーの無駄遣いにブレーキをかける
 6 フラビン依存性ヒストン脱メチル化酵素による脂肪細胞制御
 7 褐色脂肪細胞の脂肪滴形態を制御するメカニズムとオートファジー
第4章 褐色脂肪組織の機能制御に関わる臓器連関
 1 肝臓と脳の臓器連関を介した代謝調節
 2 抗酸化分泌タンパク質セレノプロテインPによる褐色脂肪熱産生制御
第5章 褐色脂肪組織の機能制御に関わる代謝産物
 1 褐色脂肪細胞,ベージュ脂肪細胞の機能を制御する代謝経路
 2 褐色脂肪組織の機能制御における分岐鎖アミノ酸の役割
 3 腸内細菌による褐色脂肪組織の機能制御
第6章 褐色脂肪組織の老化
 1 熱産生脂肪細胞と老化の影響
 2 褐色脂肪組織の加齢変化と運動
 3 褐色脂肪と心血管代謝性疾患
第7章 褐色脂肪組織が関与する新たな病態,組織修復
 1 心理ストレス性褐色脂肪熱産生の中枢回路機構
 2 血管周囲脂肪組織のベージュ化による褐色脂肪機能と血管組織修復

【第II編(応用動向)】
第1章 褐色脂肪細胞の活性化成分の探索
 1 食品成分による褐色脂肪組織の活性化作用と肥満予防
 2 ミツバチ産品プロポリスによる肥満・糖尿病予防と褐色脂肪細胞化の誘導
 3 カプシノイドの褐色脂肪活性化作用とヒトでのエネルギー代謝に対する効果
 4 茶カテキンの褐色脂肪活性化作用
第2章 褐色脂肪細胞の人工作製技術の開発
 1 ヒトiPS細胞からの褐色脂肪細胞の作製技術と利用
 2 低分子化合物によるヒト褐色脂肪細胞の誘導とその応用

★詳細カタログはコチラ★
https://www.cmcbooks.co.jp/upload/save_image/05081409_663b090217708.pdf

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