DFP-17729の開発状況に関するお知らせ

2024/06/19  Delta-Fly Pharma 株式会社 

2024 年 6 月 19 日

Delta-Fly Pharma株式会社

DFP-17729 の開発状況に関するお知らせ

末期の膵臓がん患者を対象に日本国内 6 施設の医療機関で実施しておりました、DFP-17729による、がんの微小環境(酸性状態)を中和し、がんの増殖を抑えるクエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム水和物とテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム(TS-1)又はゲムシタビン(Gem)との併用に関する臨床第1/2 相試験(探索試験)の開発状況についてお知らせします。

被験薬群と対照群(TS-1 または Gem 単独治療)の間で有意差は認められませんでしたが、第 1相と第 2 相を併せた層別解析の結果、膵臓がん患者の 3 次以降の治療、TS-1 と併用した時の治療、DFP-17729 の長期間治療(6 週間以上)において、被験薬群の生存期間の中央値(mOS)は9.0 ヶ月、対照群の生存期間の中央値(mOS)は 6.1 ヶ月となり、両群の間に差が認められました。

また、媒介効果分析※の結果、DFP-17729 の治療に伴う尿のpH値(アルカリ化)と生存期間の中央値(mOS)との間に有意差が認められました。

以上の結果、欧州臨床腫瘍学会消化器癌分科会(ESMO-GI、ドイツ:ミュンヘン、6 月 26 日~29 日開催)において、ポスター発表が採択され発表予定です。更に、日本膵臓学会(宇都宮、7 月26 日開催)において、口演発表を予定しております。

また、この結果について、特許協力条約(PCT : Patent Cooperation Treaty)に基づく国際出願国へ優先権を主張する形態で、日本の特許庁へ 6 月 14 日付けで特許出願しました。 今後の承認申請に関する次試験の進め方について、独立行政法人医薬医療機器総合機構(PMDA)と相談を開始しております。

なお、本件に関する業績等への影響はありません。

以上

※ 媒介効果分析とは、治療結果の因果関係を媒介(関与)する変数(因子)の影響を検討する方法。

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