ヒト化抗ヒトIL-23p19モノクローナル抗体「オンボー皮下注オートインジェクター、皮下注シリンジ」在宅自己注射が可能に

2024/06/03  持田製薬 株式会社 

2024 年 6 月 3 日
日本イーライリリー株式会社
持田製薬株式会社

ヒト化抗ヒト IL-23p19 モノクローナル抗体
「オンボー(R)皮下注オートインジェクター、皮下注シリンジ」
在宅自己注射が可能に

日本イーライリリー株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:シモーネ・トムセン、以下「日本イーライリリー」)と持田製薬株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:持田 直幸、以下「持田製薬」)は、ヒト化抗ヒトIL-23p19モノクローナル抗体製剤「オンボー(R)皮下注100mg オートインジェクター」、「オンボー(R)皮下注100mg シリンジ」(一般名:ミリキズマブ(遺伝子組換え)、以下「オンボー皮下注」)について、厚生労働省の告示を受け在宅自己注射指導管理料の対象薬剤となり、2024年6月1日より在宅自己注射が保険適用になりましたことをお知らせします。

オンボー皮下注は、既存治療で効果不十分な中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法に使用される皮下投与製剤です。これまで4週間隔で通院のうえ医師による皮下投与が必要でしたが、処方日数制限の解除ならびにこの度の保険適用に伴い、医師が妥当と判断した患者さんについては、十分な説明およびトレーニングを受けたうえで在宅での自己注射が可能となります。これにより、患者さんの通院にかかる時間や交通費、医療機関での待ち時間などの負担が軽減されます。

日本イーライリリーと持田製薬は、今後も本剤を通じて患者さんのQOL向上に貢献してまいります。

以上

オンボー(R)について

「オンボー(R)点滴静注300mg」、「オンボー(R)皮下注100mg オートインジェクター」、「オンボー(R)皮下注100mg シリンジ」は、大腸粘膜の炎症に関与するサイトカインであるIL-23のp19サブユニットを標的としたヒト化IgG4モノクローナル抗体で、潰瘍性大腸炎の治療薬として世界で初めての抗IL-23p19モノクローナル抗体製剤です。

IL-23とIL-12の共通のサブユニットであるp40には結合しないため、IL-23とIL-23受容体との相互作用のみを阻害して炎症性サイトカインの発生を抑えます。日本において、点滴静注製剤は「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」、皮下注製剤は「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を効能又は効果として2023年3月27日に製造販売承認を取得し、2023年6月21日に発売されました。なお、2024年6月1日より処方日数制限は解除となっています。

製品写真

オンボー(R)皮下注 100mg オートインジェクター オンボー(R)皮下注 100mg シリンジ

潰瘍性大腸炎について

潰瘍性大腸炎は、主に大腸粘膜にびらんや潰瘍を形成する原因不明のびまん性非特異性の炎症性疾患で、特徴的な症状は、持続性または反復性の粘血・血便です1。若年者に発症し慢性の経過をたどることにより、就学、就業、家庭生活などに影響を及ぼすことが多く、便意切迫感や便失禁などの症状はさまざまな社会活動の制限、QOLの低下に大きく関わっています2。そのため、潰瘍性大腸炎には、便意切迫感などの症状を大幅に緩和させ、臨床的寛解を持続させる新たな治療選択肢に対するアンメット・ニーズが存在します。

日本イーライリリーについて

日本イーライリリー株式会社は、米国イーライリリー・アンド・カンパニーの日本法人です。日本の患者さんがより健康で充実した生活を実現できるよう、50年にわたり、科学に思いやりを込めて、世界レベルの革新的な医薬品の開発と供給を行っています。現在、がん、糖尿病、アルツハイマー病などの中枢神経系疾患、自己免疫疾患など、複数の領域にわたり日本の医療に貢献しています。 https://www.lilly.com/jp

持田製薬について

持田製薬株式会社は、1913 年の創業以来、独創的な医薬品の研究開発により、特色ある医薬品を医療の場に提供してまいりました。現在は、循環器、産婦人科、精神科、消化器の重点 4 領域をはじめ、難治性疾患の治療剤、バイオ後続品を含む後発医薬品など、医療ニーズに応えた取り組みを行っています。とくに消化器領域に注力しており、潰瘍性大腸炎の治療においては、複数の治療剤や体外診断用医薬品を提供しております。

詳細はウェブサイトをご覧ください。 https://www.mochida.co.jp

【本件に関するお問い合わせ先】
日本イーライリリー株式会社 コーポレート・アフェアーズ本部 (TEL:03-5574-9257)
持田製薬株式会社 経営企画部広報室 (TEL:03-3225-6303)

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1 難治性炎症性腸管障害に関する調査研究(久松班)令和 5 年度分担研究報告書. 潰瘍性大腸炎・クローン病診断基準・治療指針(令和 5 年度改訂版). http://www.ibdjapan.org/pdf/doc15.pdf (2024 年 5 月 23 日閲覧).

2 Hibi T, Ishibashi T, Ikenoue Y, Yoshihara R, Nihei A, Kobayashi T. Ulcerative colitis: Disease burden, impact on daily life, andreluctance to consult medical professionals: Results from a Japanese internet survey. Inflamm Intest Dis 2020;5:27-35.

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