WFI(注射用水)装置の販売を開始 [旭化成株式会社]

2024/06/13  旭化成 株式会社 

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旭化成、WFI(注射用水)装置の販売を開始

「マイクローザ」の知見を活かし、エネルギー消費量削減や水質向上に貢献

2024年6月13日
旭化成株式会社

旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:工藤 幸四郎、以下「当社」)は、WFI(Water For Injection;注射用水※1)装置(以下「本装置」)の販売を、本年4月に開始したことをお知らせします。
当社は、水処理や液体製品の分離を行うための中空糸膜である「マイクローザ」のシステム設計・開発力を活かし、一般的なWFI装置である蒸留器の代替技術として膜ろ過装置を開発しました。本装置を通じて、蒸気使用量を軽減しWFI製造におけるCO2排出量削減及び低コスト化を目指します。

  • WFI(注射用水)装置

1. 膜・水処理事業について

中空糸膜「マイクローザ」は、医薬・バイオ・食品業界から環境・水処理業界まで、幅広い分野に分離ソリューションを提供しています。製薬用水※2用途もその一つであり、「マイクローザ」は本用途においても、高いろ過信頼性や技術サポートによりお客さまから高い評価をいただいております。

2. WFI装置について

このたび、販売を開始した本装置は、蒸気滅菌可能なUF膜※3を搭載し、これらのUF膜は製薬業界でも多くの導入実績を有しています。本装置は、膜メーカーならではのコンパクトで優れた操作性を有しており、従来の蒸留法と比べて下記の特長があります。

  • 蒸留法に比べ、蒸気使用量を低減でき、CO2排出量およびエネルギーコストを削減可能
  • 蒸留法で必要な、蒸気を冷却して液体化するプロセスが不要で、工程の簡略化が可能
  • 蒸留水よりもクリーン度の高い水質を得ることが可能(蒸留法のエンドトキシン除去性能99.9%に対し、>99.999%※4

当社は、従来の蒸留プロセスから膜ろ過プロセスへ切り替えを促進することによって、製薬に関わるお客さまのCO2排出量の削減とともに、より安全な注射用水を安定的に得ていただくことに貢献してまいります。

本装置は、2024年6月26日(水)~6月28日(金)開催のファーマラボEXPO(開催場所:東京ビッグサイト)の当社ブース(No.:51-14)で直接ご覧になれます。

  • ※1注射用水注射剤の調製に用いられる水。無菌で発熱性物質を含まないので注射液製造または注射用医薬品の溶解に用いることができる。
  • ※2製薬用水医薬品製造工程で使用される水。イオンや生菌・パイロジェンなど高度な管理が常に要求される。
  • ※3UF膜Ultra Filtration membrane(限外ろ過膜)。サブμm(マイクロメートル)からnm(ナノメートル)オーダーの粒子や高分子、タンパク質などの浸透を阻害する水処理膜の一種。
  • ※4参考論文「蒸気滅菌対応のUFモジュール&システム」

以上

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