2022 年4 月13 日
三菱地所株式会社
都心の重要インフラである下水ポンプ施設の更新が完了
「日本を明るく、元気にする」TOKYO TORCH(東京駅前常盤橋プロジェクト)は次のフェーズへ
「銭ぜに瓶がめ町ちょうビルディング(D 棟)」竣工
三菱地所株式会社は、東京駅日本橋口前で関係権利者と共に開発を進めております「TOKYO TORCH(トウキョウトーチ)」街区において、「日本を明るく、元気にする」をプロジェクトビジョンに掲げ、まちづくりを進めておりますが、2021年6月末に竣工した「常盤橋タワー(A棟)」に続き、本年3月末に「下水道局棟(D棟)」が竣工し、東京都下水道局への引渡しを完了しましたのでお知らせ致します。また、「下水道局棟(D棟)」の正式名称は「銭瓶町ビルディング」に決定致しました。
なお、建物は東京都下水道局の所有となり、地上階は主に下水道局の事務所となる予定です。
【本物件の特徴】
① 千代田区・中央区など、都心の汚水排除を担うポンプ所を、工事中も機能を止めることなく更新
② 下水道施設としてのアイデンティティや周辺環境とのつながりを意識した建物デザイン
③ 建物の特性を生かした、下水熱の活用による環境負荷軽減
①銭瓶町ポンプ所について
●当地における銭瓶町ポンプ所のあらましと開発経緯
・TOKYO TORCHがある常盤橋街区に位置する銭瓶町ポンプ所は、都心の大手町、丸の内などの汚水排除を担い、当地において稼働を続けて参りました。本街区は1964年8月に国内初の民間による特定街区の都市計画決定を受けて開発が行われ、民間ビルと下水ポンプ所・変電所などが一体的に整備され、都心エリアにおける重要な都市インフラを含む街区として日本の高度経済成長を支えて参りました。
・特定街区による開発から50年超が経過して施設の更新が必要となりましたが、開発にあたっては、下水道局所有エリアを除いた日本ビル全館を2016年4月に一旦閉鎖し、工事対象地となる北側部分のみを解体した上で、残る南側部分を活かしながら開発を行う“部分解体”の珍しい工法を取りました。
これにより従前のポンプ所の稼働を継続しながら新ポンプ所の建設を実現できることとなりました。
②建物デザインについて
(1)日本のインフラを支える下水道施設としてのアイデンティティ
低層部の外壁は下水道の管渠かんきょに伝統的に用いられていたレンガタイルを積み上げたような表現とすることで下水道施設としてのアイデンティティを表現しています。東京の玄関口、東北・北陸新幹線やJR線からの視認性が高い立地において、建物のコーナー部は丸みを持たせた印象的で特徴のあるファサードデザインとしています。
(2)環境負荷に配慮した水平ラインと低層部の賑わいの連続性
環境負荷の大きいコーナー部分に向かって大きくなるように、庇の出を変化させることで表情豊かなファサードを形作っています。1F路面の多目的スペース(約40坪)では店舗やカフェを設置し路面のスペースを活用するとともに、建物外壁にはデジタルサイネージを設け、連続するにぎわいを街に創出します。
(3)対面する常盤橋公園ともつながる“緑のネットワーク”
外構部分や2階・屋上のテラスには植栽を設け、道路を挟んで対面する常盤橋公園ともつながる“緑のネットワーク”を構築しています。2階・屋上の庇には光沢のあるツヤ仕上げを用いており、見上げた際に緑が反射する温かみのある空間を形成しています。また建物のエントランスホール等には内装材として多摩産材を活用し、外側の緑とも呼応した美しい空間を創出しています。
③環境配慮の取り組みについて
●下水熱活用による環境負荷低減
建物における冷暖房用の熱源として下水熱を活用します。気温と比べて「夏は冷たく、冬は暖かい」下水の温度特性を利用し、環境負荷の低減に寄与します。
TOKYO TORCH の街区全体完成に向けて
Torch Tower の完成に向けては、引き続きプロジェクトビジョン「日本を明るく、元気にする」を重ね合わせ、常盤橋街区が、日本を明るく照らす希望の灯りのような存在でありたいという想いを込めてまちづくりを進めてまいります。
かつて江戸城へ向かう表玄関である常盤橋御門があったTOKYO TORCH街区は、常に社会の要請に応えるまちとしての役割を果たしてきました。現在の常盤橋街区は、1960年代に、下水ポンプ所・変電所等のインフラ施設との複合開発が進められ、当時、東洋一の規模を誇るといわれた日本ビルをはじめとしたオフィスビルが建設されたことで、日本の経済成長を支える街としての地位を築きました。現在進めております10年超の期間にわたる再整備においても、その思想を受け継ぎ、「日本を明るく、元気にする」をプロジェクトビジョンとし、日本を明るく照らす希望の灯りのような存在でありたいという想いを持ち、事業を推進しております。プロジェクトビジョンの実現に向けて新たに生まれ変わるTOKYO TORCHが果たすべき役割については、以下の3つと捉えています。
①東京・日本の魅力を発信
― 再び世界からたくさんの人々が訪れる東京・日本の玄関口となるべく、この場所でしか体験できない東京・日本の魅力を発信
②ワーク・ライフ・インテグレーションを推進
― ポストコロナ時代で、より一層重要視されるワーク・ライフ・インテグレーションを後押しし、都市で過ごす人々の人生100年を豊かにするコンテンツ・サービスを提供
③ONE TEAMで東京・日本をリードするまちづくりを体現
― 開発段階から、本プロジェクトに共感する企業、地方自治体、個人の輪を広げ、ONE TEAMでこれからの東京・日本をリードするまちづくりを体現
<事業概要>
街区名称 TOKYO TORCH
事業名称 大手町二丁目常盤橋地区第一種市街地再開発事業 (施行者:三菱地所㈱)
計画地 東京都千代田区大手町2 丁目、中央区八重洲1 丁目
敷地面積 約31,400 ㎡
総延べ面積 約740,000 ㎡
棟別諸元
常盤橋タワー(A 棟)
Torch Tower(B 棟)
変電所棟(C 棟)
銭瓶町ビルディング(D 棟)
主要用途
事務所、店舗、駐車場等
事務所、ホテル、ホール、賃貸住宅、店舗、駐車場等
店舗、変電所、駐車場等
事務所、下水ポンプ所、駐車場等
延べ面積 約146,000 ㎡
約544,000 ㎡
約20,000 ㎡
約30,000 ㎡
階数/最高高さ
地上38 階・地下5 階/約212m
地上63 階・地下4 階/約390m
地下4 階
地上9 階・地下3 階/約53m
着工(予定)
2018 年1 月
2023 年度
Ⅰ期 2018 年1 月 Ⅱ期 2023 年度
2017 年4 月
竣工(予定)
2021 年6 月末
2027 年度
2021 年6 月末 2027 年度
2022 年3 月末
設計監理
㈱三菱地所設計
㈱三菱地所設計
㈱三菱地所設計 ㈱三菱地所設計
㈱三菱地所設計 日本水工設計㈱
施 工
戸田建設㈱
未定
戸田建設㈱ 未定
三井住友建設㈱
関係権利者
三菱地所㈱、東京都下水道局、㈱大和証券グループ本社、㈱三越伊勢丹、
東京電力パワーグリッド㈱、有限会社大手町開発、独立行政法人都市再生機構
常盤橋インベストメント特定目的会社、TOKYO390 特定目的会社他
<TOKYO TORCH 開発ステップ図>
<案内図及び配置図>
<プロジェクトウェブサイト>
URL: https://tokyotorch.mec.co.jp/
<TOKYO TORCH PARK 公式インスタグラム>
URL: https://www.instagram.com/tokyotorchpark/
※本リリース記載内容は、今後の検討・協議等により、変更となる場合があります。
【丸の内エリアのまちづくりコンセプト:「丸の内Re デザイン」】
三菱地所は、2020 年以降の丸の内エリア(大手町・丸の内・有楽町)におけるまちづくりを「丸の内NEXT ステージ※」と位置付け、“人・企業が集まり交わることで新たな「価値」を生み出す舞台”を創造していきます。「丸の内Re デザイン」はその実現に向け、まちづくりのあり方から変えていくコンセプトワードです。
※始動リリース: https://www.mec.co.jp/j/news/archives/mec200124_marunouchinext.pdf