ディスポーザブル極細内視鏡における多施設臨床研究(60症例)の開始のお知らせ

2024/06/24  株式会社 レナサイエンス 

2024 年6月 24 日

株式会社レナサイエンス

ディスポーザブル極細内視鏡における多施設共同臨床研究の開始のお知らせ

当社の開発したディスポーザブル極細内視鏡に関する、「本医療機器による診断等についての臨床ガイド策定」のための多施設共同臨床研究についてお知らせいたします。

腹膜透析は在宅透析を可能とし、医療経済的にもメリットのある治療法です。しかし、腹膜が経年劣化し重篤な合併症を引き起こす場合があるので、5年程度で中断を強いられています。現状では腹膜の状態を確認するためには、開腹手術若しくは腹腔鏡による観察といった患者負担の大きい方法しかありません。腹膜透析患者は、透析液を注入するチューブを常に腹膜に挿入した状態にあります。当社は、この細いチューブを通して挿入し、非侵襲的に腹腔内を観察する極細内視鏡を東北大学など複数の大学と共同で開発しました(径約1mm 程度のディスポーザブル製品)。

2022 年8月にはファイバースコープ(本体)が独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に承認申請され、同年 12 月に厚生労働省から薬事承認されました。2022 年9月に株式会社ハイレックスコーポレーション及びその子会社である株式会社ハイレックスメディカルと付属品であるガイドカテーテル作成を含めた医療機器開発に関する共同研究契約を締結しました。2024 年5月、株式会社ハイレックスメディカルとライセンス契約を締結し、ガイドカテーテルとファイバースコープを合わせて 2025 年度に薬事申請する予定です。

本医療機器は、2022 年 11 月の日本腹膜透析医学会(JSPD、Japanese Society for Peritoneal Dialysis)理事会にて JSPD 支援研究事業として支援・推進することが承認され、2023 年 12 月に本医療機器の臨床研究を JSPD 学術委員会事業とすることが承認されました。2024 年5月末から本医療機器による診断等についての臨床ガイドライン策定のための多施設共同臨床研究(60 症例)が開始され、聖路加国際病院、東京慈恵会医科大学附属病院、慈恵医大葛飾医療センター、順天堂大学順天堂医院、順天堂大学練馬病院、東京大学付属病院にて実施します。

本臨床試験により、事業化に向けて臨床ガイドラインの策定のためのデータ取得が行われます。

なお、2025 年 3 月期の通期業績への影響はございません。

(※1)ファイバースコープ(使い捨て):ディスポーザブル極細内視鏡の本体です。先端部は径1mm程度で、腹部に留置されているチューブの中を通ります。

(※2)ガイドカテーテル(使い捨て):ファイバースコープと組み合わせて使用することでファイバースコープの先端部分を自由に動かすことができます。ガイドカテーテルを使用しなくても、ファイバースコープのみで腹膜の状態を観察することが可能ですが、使用することで操作性が向上します。

以上

関連業界