2024年12月10日
(仮称)波崎ウィンドファームリプレース事業に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見の提出について
環境省は、「(仮称)波崎ウィンドファームリプレース事業に係る環境影響評価準備書」(コスモエコパワー株式会社)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。
環境大臣意見では、
(1) 対象事業実施区域の近傍に住居等が複数存在するため、風力発電設備の稼働に伴う風車の影による影響が生じる住居に対して遮光カーテンの導入等の環境保全措置を適切に講じた上で、影響が十分に低減されていないと判断された場合には、追加的な環境保全措置を講ずること
(2) ハヤブサ等の希少猛禽類の生息、オオタカの営巣、コウノトリの営巣が確認されているため、適切に事後調査等を実施した上で、重要な鳥類への影響が認められた場合には、追加的な環境保全措置を講ずること
(3) 対象事業実施区域及びその周辺に自然度の高い植生や飛砂防備保安林が広く分布することから、工事工程ごとの改変面積を最小限に抑え、植生への影響を回避又は低減すること
等を求めている。
■ 背景
環境影響評価法及び電気事業法においては、令和3年10月31日から施行された環境影響評価法施行令の一部を改正する政令の経過措置(附則第2条)に基づき、施行日前に環境影響評価法第3条の4第1項の規定による公表が行われた出力10,000kW以上の風力発電所の設置又は変更の工事を第一種事業とし、経済産業大臣は、事業者から提出された環境影響評価準備書※1の審査に当たって、環境大臣の意見を聴かなければならないこととされている。
本件は、「(仮称)波崎ウィンドファームリプレース事業に係る環境影響評価準備書」について、この手続に沿って経済産業大臣に対して意見を提出するものである。
今後、事業者は、環境大臣の意見及び関係地方公共団体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告等を踏まえ、法に基づく環境影響評価書の作成等の手続が求められる。
※1 環境影響評価準備書:環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を聴くための準備として、調査、予測、評価及び環境保全措置の検討を実施した結果等を示し、環境の保全に関する事業者自らの考え方を取りまとめた文書。
■ 事業の概要
茨城県神栖市において、既設の風力発電設備を全て撤去し、総出力は増加させずに、単機出力4,200kWの風力発電設備に建て替える事業。
・ 事業者 コスモエコパワー株式会社
・ 事業位置 茨城県神栖市(対象事業実施区域面積 約32.0ha)
・ 出力 最大15,000kW(単機出力 4,200kW×4基)
(参考)環境影響評価に係る手続
【配慮書の手続】
・ 公表 令和3年 8月17日~同年9月17日(住民意見38件※2)
・ 環境大臣意見提出 令和3年10月28日
・ 経済産業大臣意見提出 令和3年11月 4日
・ 茨城県知事意見提出 令和3年11月17日
【方法書の手続】
・ 縦覧 令和4年 1月18日~同年2月18日(住民意見11件※2)
・ 茨城県知事意見提出 令和4年 6月21日
・ 経済産業大臣勧告 令和4年 7月15日
【準備書の手続】
・ 縦覧 令和6年 6月11日~同年7月11日(住民意見4件※2)
・ 茨城県知事意見提出 令和6年11月27日
・ 環境大臣意見提出 令和6年12月10日
※2 環境の保全の見地からの意見の件数
添付資料
連絡先
環境省大臣官房環境影響評価課環境影響審査室
- 代表
- 03-3581-3351
- 直通
- 03-5521-8237
- 室長
- 加藤 聖
- 室長補佐
- 鈴木 祐介
- 審査官
- 河合 実名子
- 審査官
- 高木 亮介
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