令和5年11月24日 定例記者会見 フルテキスト版 発表事項
(知事)
改めまして、定例の記者会見を始めさせていただきたいと思います。先般来、申し上げておりますが、皆さんももう報道等でも発出されているようでございますが、取材をされたのかなと思いますが、私から改めて申し上げて、県都のまちづくり、そして新ホールにつきましてご説明をさせていただくということでございますので、そのことについてお話をさせていただきたいと思います。まず、私自身、知事としての責任というのは、公約を掲げて当選をさせていただきました。その公約を実行するという大きな責任がまずございます。そしてさらに行政の長としての責任は、やはり自らが説明できる政策、自らが責任を持てる政策、そして、よりよいビジョンを示す責任、こういったものがあると考えております。そして、さらには広域行政をつかさどる県として、まさに県民全ての皆様の納得と共感が得られるように努力すること。もちろん全てとはならないかもしれませんが、より多くの県民の皆様に納得していただく、共感していただく。そういった政策をしなきゃいけない。そしてこの度は「県都徳島」をどうこれから30年先、子々孫々、そして現在も含めてすばらしい魅力あるまちにしていくか。魅力的なものにする、そういった責任もございます。そして、そういったその責任をまず果たさせていただくということが当然のことだと思っております。そして私自身、当選以来掲げておりますビジョン、「ずっと居りたいケン」、そして「いつも帰りたいケン」、「みんな行きたいケン」徳島県ということでございます。子どもたちが、現状は若者が流出していたり、人口減少が、歯止めが効かない少子高齢化。また、我が県で働いてくださっているお医者さんをはじめ企業、そういった方々が残念ながら徳島から出て行ってしまう。この前も申し上げました研修医の皆様方については、4県で唯一、20年で減少していると。それは現場のいろんな問題もあろうかと思いますが、やはり生活スタイルも含めた魅力度、こういったものがやはり重要であって、他の県とのまさに戦国時代、戦いであるということを、より認識しなきゃいけないと思っています。そういった中で関係人口ですね、これは観光から始まって輸出、海外との経済取引、こういったものも今、現状少ない中で、これもしっかり増やしていかなきゃいけない。そして、まさにそれをどう、いかにしていくかというのが私どもに課せられた責任だと思っています。そのために、私も大きな意味で、先ほどのビジョンに対してミッションとして「魅力度アップ」、「安心度アップ」、「透明度アップ」。そしてまた、新時代には新次元の政策で臨まなければいけないと、こういうことも申し上げておりますし、また、未来に引き継げる徳島にしなくてはいけないと、こういうことを申し上げております。このぶれないビジョン、ミッションに基づいて、この度、「県都徳島」、これの魅力を最大化していくと。これがまさに、そのミッションの中の大きな位置づけであるということでございます。まさに新時代のレガシーとなる県都のまちづくりと、こういったものを私はさせていただきたいと、このように思っています。そしてそれは、その中身につきまして説明させていただきたいと思います。まずは、現状と課題につきましては、今、申し上げた大きな話と同時に、駅前周辺の中心市街地につきましては現状、課題を改めて共有したいと思います。
まずは徳島駅周辺。これは駅前に車両基地がございまして、これはほかの県と比べると、徳島県だけが駅のど真ん中に、車両基地がど真ん中の土地を占有しておりまして、それがまさに南北を分断しておりまして、人が行き交うまちの回遊性、またにぎわいづくりの観点から大きな課題であるということは、私は以前から課題として認識しておりました。さらには徳島県民の、歴史的にもアイデンティティである徳島城、そして我々のアイデンティティである眉山、これがやはり遮断されているという、ここの動線がですね。それを、まさに徳島城をよみがえらせる、そして眉山とつなげて、まさに新しい扉を開きたいと、こういう意味でもこの駅前の南北分断を解消する必要があると、こう思っています。そして、さらに駅北口の開発、こういったことを未来に向けて、今後30年、若い世代にしっかりとしたよいレガシーを残したいという思いでございます。また、数字でも現れているとおり、やはり駅前開発、いわゆる中心市街地を開発しているところとしていないところでは地価の上昇、下落がもうこれ、顕著になっておりまして、四国の中でも高松、松山は十数パーセントほど地価が上がっている。徳島は下落している。こういう状況を見ても、この対策、大きな都市計画というものは急務であると、このように思っております。ゆえに、車両基地というものを移設していくと、これを着実に実行する。これがまさに、ルービックキューブじゃないですけど、一つの回転であって、それがいろんなものに玉突きで影響してくることで、まずその点について申し上げたいと思います。JR四国さんともそういった話を、議論を進めているところでございまして、さらにはJR四国さんの経営改善、こういったものにも資するものだと思っておりまして、その点につきましても前に進めていきたいし、そして北側については、例えばホテル誘致も含めた民間投資、こういったものでさらに活性化していくべく、日本の大手のディベロッパーさんとも、いろんなアドバイスも賜りながら進めていければありがたいなと思っています。そして現在の、じゃあ、その車両基地をどこに移設するのかという話でございますけれども、私は現在の新ホール計画地、つまり今までの徳島市の文化ホールですね、あの場所に車両基地を移設可能か、こういったところを検討していきたいと、このように思っております。次に、そして、今、申し上げたように、いわゆる車両基地が移転する。そして、今、申し上げた、今、現在計画地に移転するということになると、じゃあ、新ホールはどこに造りますかと、こういうことでございます。そこで、報道にも出ておりますが、いわゆるあわぎんホールの隣にある藍場浜公園西エリア、ここを新たにホール整備の候補地とさせていただきたいと、このように思っております。ここに移転をさせていただくメリットは、まず中心市街地である。いわゆるにぎわいの拠点になるということ。そしてまた、駅から歩いて5分、近いということ。交通弱者の対策も可能であるし、JRの利活用も増えていくと思います。そしてまた、隣のあわぎんホールさんとの一体的な活用、これが可能となるという、そういったメリットがあると思っています。リバーサイドで、我々県都のまさにシンボルでもある新町川、そういった川のほとりという、こういった場所も、非常にこれはヨーロッパ、パリやアムステルダム、そういったところにも似た非常におしゃれな空間になればいいなと、このように思っております。いわゆる水都のランドマーク、こういったものになるという思いを持たせていただいております。ただ、この候補地の見直しに当たりましては、今、現在、徳島市さんと議論を重ねております「県都徳島」の魅力度アップワーキンググループで、まさにその話を進めさせていただいているところでございまして、当然、その中で現計画や県、市の基本協定等の扱いについては関係者の皆様と協議が必要だということも認識をさせていただいております。
続きまして、新たな新ホールの、その前に、今までも「木を見て森を見ず」と申し上げておりましたが、森を1回見ましょうと。もう完璧に都市計画を考えましょう。それこそが、まさに県と市が一緒になって取り組む「県都徳島」であると。郡部の方々もやはり県都というもの、いろんな機関が集積していたり、県民全ての共有財産があるわけでございますので、非常に注目しておりますので、これから30年先もつような、30年先も「いいものを造ってくれたな」と、「いいまちづくりしてくれたな」と、こう思っていただくようなことが必要でございまして。その他も、例えば新しいアリーナ、これはもう新時代のアリーナというものを今、一緒に県市で連携をさせていただいていますし、スーパーヨットをはじめとした万代町、いわゆる「水都徳島」のそういった水都スポットというか、素晴らしいスポットを再活性化していきましょうというお話だとか、鉄道高架も、積年の課題でありましたけれども、それをしっかりやっていきましょうとか。先ほど申し上げましたが、北口開発なども、もう複合的、多面的にまちづくりをしていきたいと、これが森の議論でございまして、そして改めてその中で木に戻りますが、場所につきましては藍場浜の西ということで、機能、規模につきましてもご説明させていただきたいと思います。現計画で予定する舞台機能をまず維持すること。例えばクラシック、オペラ、ダンス、演劇など、さまざまな演目に対応できるものにさせていただきたいということです。大ホールは1,500席程度を下限にプラスアルファ、これはまたいろんな議論があると思います。小ホールにつきましては、先ほど申し上げました隣接するあわぎんホールとの一体活用を視野に入れておりまして、また、土地要件を踏まえた詳細検討が必要だと、このように思っております。中身につきまして、今、多機能というお話もさせていただきましたが、内装というものは大事で、これはやっぱり徳島県のアイデンティティ、例えば県産材をしっかり使うだとか、藍染めのカラーを使うだとか、やはり外観ではなく中身ですよね。こういったものをしっかり活用させていただきたいと、このように思っています。本県ならではの水都のシンボル、そして県、徳島のアイデンティティも感じられる中身にさせていただきたいと思います。
次にコスト、スケジュールについてご説明をいたします。今後、早期に施設規模、機能の検討を行いまして具体化をさせていただきたいと、このように思っております。この、いわゆる俯瞰的に、いわゆる空から見た場合の徳島中心市街地でございますが、先ほども申し上げましたように、徳島駅の北口、北側開発というもの、鉄道高架、そういったものが、まずは徳島駅にある操車場を移転することから全て玉突きで、さまざまな都市計画、「県都徳島」の開発がスタートすると、こういう流れになろうかと思います。もちろん、先ほど申し上げましたが、この駅前周辺のみならず、動物公園跡地だとか、また東工業跡地の利活用、万代町のさらなる進化、また公設市場も、従来申し上げているとおり、あれは広域行政もしっかり支援していきたいということも、今、徳島市さんがやられておりますが、そういった申し出もさせていただいているところでございます。何よりも、やっぱり全てが老朽化しているわけですね。ですから徳島市さんもさまざまな課題を今後、クリアしなくてはいけない。先般も町村長さんとも話をしておりましたが、まさに県全体の町村、市町村の皆様も「老朽化対策というのは非常に、これはもう今後の課題なんだ」とこうおっしゃっております。ですから、やはり財政、財源というのは、これは有限であります。限られていますので、そういった財源をしっかり効率的に使うこと。そして県という立場で、県がやらなきゃいけないこと、そして市町村がやる場合に県も一緒に協力していくこと。こういったものは、それぞれ根拠と理由を持って支援をさせていただきたいと、このようにいって。市立体育館も、本当にこれ、老朽化しておりますよね、これもどうするのかということも、さまざま、これ、徳島市さんも課題を抱えておりますし、これまたごみ処理場の問題を含め、さまざまな調整が必要だと思っています。そういった中で、私どもと一緒にやれることは一緒にやっていきましょうという話を進めさせていただいておりますし、是非、この点につきまして県議会の皆様方にもお力をいただき、また徳島市議会の皆様にもよりよい都市計画、よりよい「県都徳島」の魅力的なビジョンを、私は示させていただいたと思っております。さらなる進化を、挑戦なくして進化なしと、こういう思いを是非共有していただいて、早期にこの、まさにこれから30年後の、最大の徳島政策プランの一つだと思っておりますので、私も覚悟して取組んで参りたいと思っております。県民の皆様も何卒ご理解をいただき、未来に引き継げる輝かしい「県都徳島」、そして「阿波徳島」を作っていきましょう。以上です。
質疑
(幹事社・NHK)
NHKなんですけれども、今回の計画の、先ほどおっしゃっていた、このまさに徳島市立体育館のところ、これはもう市との協議は始まっているんでしょうか。それともこれから。
(知事)
これにつきましてもこれからですが、まだお互い、相手があることですから、これはそういったことも含めて、ハード、ソフト、お互いに課題を抽出して、まちづくりをどうするかという、さっき言ったようにこういう形で空から見る、俯瞰的に見ながら進めていきたいと思っています。
(幹事社・NHK)
実現に向けて、やはり最も課題、もしくは重要だというようなことを、知事が考えているこのステップというか、どの部分を最も、実現に向けては重要だとお考えでしょうか。
(知事)
これはやっぱり、先ほど申し上げたように、いろんな意味で玉突きですよね。これ、徳島の中心市街地の活性化とはいえ、土地というのは限られているわけなんですね。ですから、その土地をいかに有効利用、最大化するかということが大事だと思っています。その中でまず、この駅のど真ん中に操車場があるというのは、これはちょっともったいないですよね、車両基地があるというのはもったいないですよねと。以前、そして南の方にとか、そういった操車場の話もあったり、そうなるとコストが莫大にかかるものですから、そういう意味ではこの度の旧徳島市立、文化ホールのところに車両基地を移転すると、これは非常に早急に、早期に移転が可能であると、こういうふうに私どもは考えております。そうなると、今度はじゃあ、ホールの場所をどうするかということになると、今まで以上に、より便利に、そしてより中心市街地のにぎわいの場となる。そしてまさに水都の目の前にあると。何かカフェテラスか何かも併設して、川を見ながら、そういった場所もあったらいいですし、本当わくわく、私自身が今、しているところでございますので、水都の一つのシンボルにもなり得る。子どもさんたちもお年寄りも駅から歩いて行ける。そして、駐車場の問題もありますが、私ども、調べましたところ、周辺に2,500(台)ほどのやはり駐車場スペースがあるということも確認させていただいております。半径500メートル以内ですね。そういったこともクリアできるのかなと、このように思っております。
(幹事社・日本経済新聞社)
今のところ、私、聞き漏らして、2,500台分の駐車場というのは、それは藍場浜の。
(知事)
私が今、移転を検討しております藍場浜公園西エリア周辺半径500メートル以内。そして、ここの公営、民営合わせて2,500台以上の駐車場が存在していると、こういうことであります。
(幹事社・日本経済新聞社)
追加して幹事社の日経からも伺います。新ホールについて、先ほどコストやスケジュールに関する言及がありました。できるだけ早期にとありましたけれども、伺いたいのは2点です。そのコストやスケジュールなどを発表する、公表する時期、早期に、それの目途。例えば年内なのか年明け、これぐらいなのかといった目途が一つ。もう一つは、県民の皆さんがとても関心のある、ではいつ、新ホールの開業時期、これまで(20)27年秋だったと思いますけれども、計画では。それが遅れるのかという点について、現状での見通しを。
(知事)
まず大前提として、やっぱりこれは社会情勢の変化というもので、実は現行案を考えたときに、これまた、掘れば掘るほど文化財が出てくる可能性は、これはまだ否定できません。そして、それに対する工法は、これは大変困難を極めると思います。ですので、今の(20)27年秋ということも、これも不明確になってきました。そして今後、今、現在も万博でパビリオンが建たない、そして日本中の人手不足、こういったこと。そしてまた2032年に向けたIRの建設、こういったいろんな、さまざまな要因を考えると、やはり現行案ではさらにコスト増、工期の延長、再延長、こういったリスクがあるということをまず前提として、県民の皆様にも共有していきたいと思います。その中で、私もできるだけ早くやるということ。そして、できるだけコストも抑えていくということで先ほどの場所にしたわけです。そして規模も1,500(席)プラスアルファということにさせていただいたということで。その大きなビジョンに対して、早くオペレーションや設計、また建設も、皆様にそういったものをお示しすることによって、私どもは先ほど申し上げた、県の中のアイデンティティも含めて、工期も含めて、予算も含めて、それはそういう中身でプロポーザル等を早くしたいなと、こう思っております。
(幹事社・日本経済新聞社)
まだ計画自体を具体的に公表できるというのは、まだもう少し先。
(知事)
いやいや、今、申し上げた基本計画に基づいて、それに合致する形で、いわゆるそれに、それが造れるという方を早く審査するプロセスに行ければいいと思っています。ですから、それはもう全てプロセスですから。私どもは専門家で、こういう建築工学とか何とかって、そういう話じゃないですから。これはデザイン、ビルド、オペレーションという、これは全てのものは専門家に委ねますが、我々の基本的な考え方、今、言ったような、できるだけ早く造っていただきたい。できるだけ徳島のアイデンティティ、徳島県産を使っていただきたい、徳島の人に造っていただきたい。そういったさまざまな条件をさらに細かく、早く決めていく作業を、是非させていただきたいということです。
(幹事社・日本経済新聞社)
もう1点、伺います。アリーナに関してです。こちらの配布されている資料、それから今、出ている地図の中にも文言としてのアリーナが入っていません。この徳島駅北口、北側開発、そういうところに含まれるのであろうと思いますが、改めてアリーナの建設場所、候補地について説明いただきたい。
(知事)
これも、アリーナについては、あと、さっき言った大きな、俯瞰的な徳島の未来図についてはまたのちのち、またお話をする機会があると思いますが、現在のところ、東工業跡地も候補地の一つであります。そして、(新たな候補地である)この場所については当然、徳島市さんが老朽化した市立体育館、これ、耐震性も含めて恐らく改築なり新築なり検討されなきゃいけない場所だと思っておりますので、その点でお互いがそういった話を一緒にできればいいですし。そうでなければ私どもはほかにも候補地がある。いわゆるさっき言った東工業跡地にアリーナを含めた、またスポーツパーク、そしてイオンさんの駐車場も含めたあちらの地域の活性化に対してやっていきたいと思います。それも徳島市にあるわけですからね。そこもこれから協議を進めていきたいと思います。
(幹事社・日本経済新聞社)
細かい質問になります。今のお話ですとアリーナの場所として北側、市立体育館ですね。トモニアリーナのある辺り、それから工業高校の跡地、二つ、二本立て、ほぼ横並びという考えなのか、それとも、知事としては駅北側を優先、重視しつつ高校跡地もあるというようなスタンスなのか。
(知事)
これは相手があるものですから、私どもは真摯に、お互い徳島県をよくしたいと思う、「県都徳島」の魅力を最大化していくこと。これはもうお互い同じだと思っていますので、そこはお互いによりよい方法を、これからも協議を進めていきたいと思います。
(徳島新聞社)
徳島新聞です。徳島駅北口の開設というのは、これは鉄道の高架化と同時に進めていくというイメージですか。
(知事)
そうですね。現在は南北分断のみならず、車両基地等、移設するということと、さらにはこれ、新町川以南、先行して高架化することによって踏切を除去しなきゃならない。移設までに長い期間が必要であると、こういったことから考えると、今回の車両基地移設等を含めて、そのことにつきましても目標をそこに置いています。
(徳島新聞社)
基本的にセットでやるということなんですか。例えば、高架化はせずに北口、車両基地を移転して北口だけ造るということもオプションとしてあり得るのか。
(知事)
セットとなると、またそれは時間とか工期の問題がございますから、それはできるだけ早く、やれるところから取り掛かれればなと、このように思っております。
(徳島新聞社)
高架化の、優先的に取り組むエリアなんですけれども、どこからどこまでを考えていらっしゃいますか。
(知事)
そこもやはり、いわゆる花畑(踏切)の辺りですね、ここら辺ですよね。そこはやっぱり一番、いわゆるボトルネックになっているところでございますから、そこです。
(徳島新聞社)
そこから始まって、東の端というのは。
(知事)
そこも今、これからこういった基本方針をご了解いただいて、しっかり共有させていただいて、そこも進めていきたいと思っています。予算も掛かることですから。
(徳島新聞社)
以前言っていた高架化の事業費が、駅の西辺りから文化の森辺りまでで約500億円で、国の補助を受けられたら、国の補助が2分の1出て、残りの2分の1を県と市で出すというような感じだったと思うんですけれども。
(知事)
そこも含めて、先ほどの話も一緒で、まさに、まず基本的なこういった計画、一つ動かしたら全てが変わっていって、そしてそれでルービックキューブが完成するところまで県と、そして市で同じ方向をまずは見ていただきたいと、こういう話ですね。JRさんにもまた協力していただかなきゃいけませんからね。
(徳島新聞社)
JRとの話し合いというのはどれぐらいまで進んでいるんですか。
(知事)
そこはまた相手がいることですから、そこはもう、まずは基本方針を共有させていただいて。JRさんも民間企業でありますから、JRさんにとってもメリットがなければいけませんから、そういった開発の趣旨。こういった案であれば、北側に例えば、クレメントさんもJRさんが運営されておりますが、そういったホテル建設をすることができれば、いわゆる鉄道外収入、そして雇用、こういったものもプラスになりますし。何よりも土地の値段が上がるということですよね。高松駅を見たら分かるとおり、松山駅も今、改修しているところですよね。私も現場、何度も見に行きました。皆さんも当然行って質問をされているんだと思いますが、そういったことを、まさに官民一体でやっていきたい、もちろん国も巻き込んでいきたいと思います。
(読売新聞社)
読売新聞ですけれども。小ホール、あわぎんホールを使うということだと思うんですけれども、あわぎんホールもそんなに新しい施設ではなくて、30年維持できるかと言うとあれだと思うんですけど、その辺りは。
(知事)
だからこれは、先ほど来、申し上げておりますが、もうまさに徳島県、ここに書いていますね、昭和46年9月開館ですよね。ですからもう30年どころじゃないのか、1971年だから、そうですね。ですから当然、老朽化対策というか、国全体もそうですし、都道府県、1,700を超える市町村、本当に共有した課題ですよ、これ。やっぱりどうそこを順番に、上手に改築していくか、改修していくかということだと思っていますので、そこはいずれ、もちろん改修する必要性は当然あると思います。
(読売新聞社)
大ホールを造って、そのあと順番にやっていく、改築というか。
(知事)
そうですね。またその徳島市さんが、じゃあ、逆にどうくるのか。また小さいホールを造ろうという話になれば、それはまたいろいろ、逆にそれも協力できますよね、お互いに。そもそも徳島市の文化ホールだったんですよ、これ、皆さん、県民の皆さんももう1回思い出していただきたいんですが。徳島市の文化ホールの話だった、そもそもこの問題は。皆さん、お分かりのとおり。それをやっぱり広域行政として、またまちづくりとして、にぎわいづくりとして、徳島の駅前開発も、徳島県も協力していきますよと。7月に内藤市長さんから「そういった話を是非したい」という話でございましたから、それに対して我々はこういう形で、より具体的に、そしてまたより進化した、そしてより俯瞰的な、そしてより未来志向のご提案をさせていただいたということですね。
(読売新聞社)
駐車場は、じゃあ、特に新たに造るというわけではなく、既存のものでいけるのではないかと。
(知事)
それはそう考えております。まずは、だから私の基本的構想、ただ、ほやっとしたわけじゃなくて今回、一つの玉突きの玉を一つ動かした。そして、二つ、三つ動かしているという内容ですが、まさにそこの、早く調査も含めた絵を、絵に色を入れていくという作業をするためにも、是非、関係者の方々、県民の皆様にはご理解をいただきたいなと、このように思っています。
(読売新聞社)
読売新聞です。基本的なところで恐縮なんですけど、この案というのは、先ほどのワーキンググループで話し合って、だから市と県で一定、話し合った結果のものなのか、県としてまず独自に出して、市に「どうですか」と打診するようなものなのか。もしそうであれば、そのやり方を採った狙いというか。
(知事)
やはり広域行政ということと、こちら側も都市計画の知見、また大学をはじめ国、また海外、さまざまな知見を私どもこの間、勉強させていただいてきましたので、もちろん市の皆様とも胸襟を開いて議論をしておりました。先ほども申し上げましたが、内藤市長さんから「県都を何とかするための話し合いを」というお話でありましたから、それに対してお答えをした。今、申し上げたさまざまな知見を有する方々とお話しできる立場でありますので、我が県としては。ですので、こういう案に向けて、今まで以上に徳島市のど真ん中、駅前周辺が魅力的になるのではないでしょうかと、こういう話を一緒に今、進めているところでございます。
(読売新聞社)
県から知見を集めて、まずこういうことを提示することで早く、スムーズに進めるという。
(知事)
そうですね。基本的に都市計画というのは市町村、基礎自治体の責任ではありますが、やはり、先ほど来申し上げているとおり、「県都」というのは、これは県民全体が使うさまざまな行政機関をはじめ金融機関、民間の機関もございますから。そしてそのまちづくりというものを、徳島、県庁所在地が活性化しなければなかなか県全体にそれが伝わっていかないということもございます。そして何より、私は徳島城という、これはもう県民のアイデンティティですよ。そして「万葉集」にも出てくる眉山というのも徳島県民、阿波のアイデンティティですよ。これが遮断されているということはやはりおかしいし、まさにそこに空気を流し込む。新しい扉を開くことによってまさに徳島新時代が、これから迎えられるんだと、こういうことを県民の皆様と一緒に、前に向かって進みたいと思います。
(朝日新聞社)
朝日新聞です。繰り返しになってしまって恐縮なんですが、要は、よくある駅前市街地とか、その開発というのは市町村というか、市が主体的になって割とやっていらっしゃる。そこに県が入っていっているという印象が強いんですけど、それは、言ってみたら、郡部の方々もいるのにここに集中投下、投資だとかをされるということに対する批判が仮に出たとした場合、これは県民全体が使うような県都だからということでよろしいんですよね。
(知事)
もちろんです。それはもう皆、郡部の人も今回の、先に出た報道も含めて非常にご評価いただく声もいただいておりますし。逆に私は、先ほど申し上げました8市16町村、それぞれ老朽化したものがたくさんございます。それについて、じゃあ、基礎自治体でやってくださいと、こういう話じゃないですよね。皆、県の支援を求めています。国の支援を求めています。だから、この都市計画とて私どもは、先ほど来、申し上げております、市からお話をいただいたものですから、それに対して知見、そして並びに予算も含めて一緒に協力しましょうと、こういう話なんですね。その最初を、是非間違えないでいただきたいと思います。
(朝日新聞社)
あともう一つ、ごめんなさい、これも繰り返しで恐縮なんですが、スケジュール、コスト感、莫大なと言えば莫大なんでしょうか。素人にはちょっと想像がつかないんですけれども。コスト感は今からということですけど、スケジュール感で先ほど、揚げ足を取るつもりはないですが、30年と言っていらっしゃったから、30年後の未来。その「30」は関係ないんですよね。
(知事)
30年先でも、例えばさっきの話じゃないけど、あわぎんホールはもう30年以上たっているわけですよね、これ。昭和46年ということは1971年ですよね。30年どころか50年か。だから今、私どもが50年前のものを使っているんですよ。だから、30年先も「いいものを造ってくれたな」、「色褪せないな」というものを造りたいですよね。
(朝日新聞社)
スケジュール感とは基本的は関係ないですね。
(知事)
全然関係ないです。2030年と30年先とは違う。30年先も、もうもちろん早く造ることが基本方針ですから。造ったものが30年活きるようなまちづくりをしなければいけないということですね。例えば佐賀県だって、これ、この前アリーナを造って300億(円)、400億(円)の話ですよ。長崎だってこれから長崎駅の周辺を、アリーナ、スタジアム含めて官民の出資で500億(円)を超えるやつですよ。ですからやっぱり、今、全国がこれから30年先の若い人たちのために、今を生きる我々がしっかりとしたものを造るという、そういう時期にきていると思いますね。そこはもちろんコスト感というものは大事。ですから不必要な機能だとか、不必要な景観というのは、私は必要なくて、よりコンパクトに、より多機能に、よりにぎわいにもプラスになるという、今回、今まで以上の案を提案させていただいたと自負しております。
(朝日新聞社)
一つ、地図の方を見ていただきたいんですけど。ちょっと詳しくなくて恐縮なんですが、高架化をするとして、赤の左上から右下の辺りが対象になるんですか、大体。いわゆる駅のところも高架するということですよね、駅そのものも。
(知事)
いやいや、もうそれはさっきご説明したところで、ごめんなさい、花畑(踏切)と言ったら徳島の人しか分からないか。ちょっと指を指してくれる。
(朝日新聞社)
やっぱりそこ。
(朝日新聞社)
この何とか川の上だからそこですね、ずっとこう下りていったところですね。その辺りが対象ということですね。
(知事)
大事なのはやっぱり抜けるということですね。遮断されたこの、鉄道でまさに眉山と徳島城が遮断されているわけだよね。北と南ってさっき申し上げたけど。それがすぽんと抜けるというのが一つの徳島の課題ですね。これが抜けたら新しい扉が開くんですよ。そういうことです。
(朝日新聞社)
あともう一つ。知事選の時にいなかったのであんまり詳しくないんですけれども、その後の経緯を見ていると、どっちかと言うとホールをどこにする、どうする、ああするという議論が先行していったというか、あるんですけれども。この全体のまちづくりの文脈ではっきりと示されたわけで、今回。いつ頃からそういう感覚というか、そういうイメージを描かれたんですか。昔から北側はやらなくちゃいけないとか、あれはこうだよね、あれはこうだよねって、いろんな思いはあったと思うんですけれども、全体にしてそこに落とし込もうというのはいつ頃からそういう、考え始めたんですか。
(知事)
私が。私はもう、駅裏開発はもう10年ぐらい前から言っていますね。
(朝日新聞社)
それとこれを一体感で結びつけたわけですよね、今回、ポイントとして。
(知事)
もちろんそうですね。
(朝日新聞社)
それが、その結びつけるという、最近ちらっとそういうような、「森を見て何とか」ということを言われていたからあれですけれども、選挙とかではどっちかというとホールうんぬんというのが突出していた感じが。
(知事)
私は北側の話も、選挙中も再三申し上げておりましたし、アリーナについても10年前から申し上げておりますし。現にもう徳島は遅いぐらいなんですよ。
(朝日新聞社)
じゃあ、割とこの文脈で考えていたということでよろしいですかね。いつ頃からという、10年前と言えばそれまでですけど。
(知事)
それは各論の場合もあるし、全体計画。ただ、そこは感覚イメージというところもありますし。ただ、私も「スマート・ベニュー」だとか、「スマート・ベニュー」というのはまさにホールとかスタジアム、アリーナはより駅に近く造らなきゃいけないというのは、もうこれ、20年前から中国の地方の、日本政策投資銀行がそういうレポートを出して、そういう勉強を私、ずっとしてきたものですから。沖縄アリーナについても、私自身アドバイスも、今の桑江市長さんの最初の選挙に私がアリーナを公約に入れていただいたという、一緒に琉球(ゴールデン)キングスの木村社長、アンダーアーマーの社長、私でシンポジウムを選挙中にしたんですよ。ですから、私自身、アリーナも含めた知見は、徳島では持っている方だと思っています。
(朝日新聞社)
コストやスケジュールを出すための調査機関とは言いませんが、調査チームとかは作るんですか。
(知事)
もちろんです。ですから。
(朝日新聞社)
もうできている。
(知事)
いやいや、これから県議会にもお認めいただきながら、ご理解いただきながら、また徳島市さん、ステークホルダーの皆さんと基本的なこういった方針ですね、共有したうえで進めていくと、こういうことでございます。「よし、わかった、行け」ということであれば、よりできるのも早くなると、私はそう思っています。
(朝日新聞社)
これも細かいことなんですけど、車両基地を移転して北側うんぬんという、その文化財というのは、その時は大丈夫なんですか。
(知事)
そこについては、ホールを造るよりはよりハードルは低いと思っています。
(朝日新聞社)
下に。
(知事)
杭を打ったりするわけですからね、ホールを造る時は。
(朝日新聞社)
新ホールの整備検討地の下にある駐車場は基本、なくなっちゃうんですか。
(知事)
そうですね。ご承知のとおり水都ですから、徳島、これを見て分かるとおり、水の中に。地盤が比較的緩いんですよ。官民の施設、大体55メーターから70メーター杭を打たなきゃいけないんですよ。ですから、そういったことも含めて。ただ、そこはまた建築工学とか設計、施工、オペレーション、含めて考える。我々の考えに則した人たちに、一緒に作品を作っていただければありがたいなと思います。いずれにしろ、早くそこのスタートをさせていただきたいと思います。
(読売新聞社)
今、この計画、ここに書いているとおり、この計画を進めていくためには、進めていくと、県市基本協定を、全く違うことになってくるということで、内藤市長も当初のコメントで「協定があるので」という話を報道でもされているんですけれども、今、協定を見ているんですけれども、破った際の取扱いとか特に書かれていなくて。これってどうしていこうとしてるんでしょう。
(知事)
あくまで私どもは未来志向でまちづくりをしましょうということで、徳島市さんにこの考え方を改めてしっかりご理解いただいて、新たな協定を作る作業も進めていきたいと思っております。より徳島市さんにとってもプラスだと思います。先ほどの大きな森の議論も、県も積極的にご支援するし、関与していくということでありますし、積年の徳島市を含めた課題も、未来に向けて一つ、扉が開くということであります。もう点の議論ではなく大きな面の議論、木の議論じゃなくて森の議論をするというのは、徳島市さんもこれは歓迎いただけると私はとらえております。
(読売新聞社)
ここに、関係者との協議が必要と書いているんですが、協議はこれから、県議会とかが通って、県としての姿勢というか、一定、固まったあとに「この前の協定じゃなくて、また新しい協定を結びましょう」と投げかける、そういう感じなんでしょうか。
(知事)
そういうことですね。私自身はもう公約を守るということが政治家の1丁目1番地ですし、自分が説明できる、そして自分が責任を持てる案、これじゃないと私は行政の長としての責任は取れませんから。責任が取れないものをやることはなかなか難しいですよね、これは。
(朝日新聞社)
細かいことで恐縮なんですけれども、要はコスト、スケジュールはまだ分からないんですけれども、ホールが大体この辺までに造ります、(20)27年と言っていましたっけ、さっきの、2027年秋でしたっけ。
(知事)
それは先ほど、私の発言じゃありません。記者さんの発言です。
(朝日新聞社)
そういう見通しというのが、それよりあとになる可能性も、もうその辺は分からないということですか。
(知事)
それは、ですから早く、この方針を前に、いよいよ進めさせていただくということでありますし、先ほど申し上げたのは、今の現行案でもさまざまなリスクは避けられないということです。これは文化財がまだまだ、掘れば掘るほど出てくる、また止まる。こういうことになったら本当に元も子もありませんし、そのリスクを回避するためには県有地でやること。そして、近くに県有地があるし、そういった作業スペースも含めてやれるということで。先ほど言ったように、万博だとかIR、こういったものは、今は、もう今、顕在化していますよね、コストが1.9倍ですよね。だから、前回までの試算も僕はさらに、今の計画であれば上がると。この説明を私は、私が作った案じゃないのにそれを説明するというのは、これは無理な話ですから。ですから私が責任を持って説明できるような、そしてホールはよりコンパクトに、そして装飾じゃなくて、やっぱり中に機能を押し込むと。そして無駄なものは造らずに機能的なものを造ることによって、コストも工期もより短くできればいいなと思っています。
(朝日新聞社)
これも細かいことで恐縮なんですけれども、ちょっと言いにくいかもしれませんが、JR四国にそれだけのコスト負担ができる、今、経営状況にあるのかなという気はするんですが。
(知事)
さっき言ったように、国と県と市とJRと申し上げたように、やはり年間百数十億(円)、国がJR四国には支援していますね。ですから、そこの負担が、じゃあ、仮にこの駅が活性化した。そしてJR四国の経営が改善した。そうなると国の予算も減るわけですよ。ですから私はそういう交渉をしたいと思っていますね。130億円、ずっと10年かけたら1,300億(円)ですよ。ですよね、国の税金。いやいや、これを、じゃあ、国も含めて再開発したら経営が改善したと。そうしたら国が支援する額も減ると、こういう、やっぱり新しいビジョンを示さなきゃだめなんですよね、我々は。そこもしっかり、国にも協力を求めたいと思います。
(徳島新聞社)
徳島新聞です。先ほどの協定書の話がありましたけれども、徳島市との。徳島市はもう既に県に土地を無償提供とか、解体とかしていますけれども、その扱いはどうなるのかというところと、今度、県有地に県が建てるとなったら、県市協調ホールという看板は、看板というか、県市協調ホールとしてきたその看板は下ろすことになるんでしょうか。
(知事)
先ほど来、申し上げているように、私は徳島市さんにとっても、県民にとっても、市民にとっても俯瞰的な、30年先のまちづくり全体の案としてお示しをさせていただいている。今日は新ホールの話でありますが、実際はワーキング、これは何度も言いますが徳島市さんからそういうお申し出をいただいたわけでございます。それに対して、やるなら、じゃあ、もっとこういう未来に残せる大きな話にしましょうよと、点の議論、木の議論じゃなくて森の議論をしましょうよということでございますので、この内容を見ていただければ徳島市さんも是非一緒にやりたいと、こう思っていただけると私は思っています。それを、しっかり私どもも協議をしながら、説明をさせていただきながら一緒に徳島新時代を作っていきたいと、こう思っています。
(徳島新聞社)
おっしゃった、一緒にやるというのは費用負担とかでの意味なんでしょうか。
(知事)
いろんな、さまざまなものを一緒にやるということですね。そういう、何かこれだけとかあれだけとかじゃなくて、それはいろんなビジョン、計画。そしてそれは先ほども質問がありましたが、今できること、中期的なこと、長期的なこと、さまざまであります。そういう、そういった単純化した話ではないと思います。
(徳島新聞社)
今回の構想の根本というのは駅北側の開発になるかと思いますけれども、具体的にどういうことをされるお考えなんでしょうか。
(知事)
先ほど来、申し上げておりますが、あそこを通って、もちろん線路の下というのはお堀を埋め立てたということで文化財の出る可能性は少なかったり、逆にちょっと小学校側に行くと文化財が出る可能性ももちろん否定できません。ですから、そこはやはりしっかり土地の調査も必要でありますけれども。そういった中で、先ほど言ったようにJR四国さんも含めた駅前周辺をどうするかということで、ホテルの誘致をはじめ、アリーナも、先ほども申し上げましたが、徳島市さんがそこは積極的に関与する、もしくはしたいということであれば一緒にやろうと思いますが、我々としては東工業跡地という案も持っていますから。いずれにしろ、先ほど冒頭、今の現状認識でも述べたように、これからの徳島は人口減少、少子高齢化。その中で関係人口を増やしていかなきゃいけない。関係人口を増やすためには魅力を上げていかなきゃいけない。そして、じゃあ、人を増やす。じゃあ、人の泊まる場所があるのか、ないのかと言ったらないんですよ。全国最下位の宿泊者数なんですね。ですから、そういったホテルの利用なども考えられると思います。もしくは徳島城公園の隣に広場、スペースを造って、そこがまた憩いの空間になると言うこともありますし、そこはやはり、さっき申し上げた都市計画を作る徳島市さんの意見もしっかり伺って、できる支援はさせていただきたいと、このように思っています。
(毎日新聞社)
毎日ですけど。今の関連なんですけど、そうすると、まずホールについては藍場浜の方にできれば移したい。基地については今の予定地、縦長の南北に長い土地に移したい。北側というのは、あくまで動線を確保する、行き来できるようにするというのが目的で、もし徳島市さんが希望するんだったらそこに整備するものの一つの候補として、アリーナも含めてくるという理解でよろしいんでしょうか。
(知事)
皆さん、何か県と市と民間を分断しよう、分断しようみたいな議論になっちゃうんだけど、皆さん、申し訳ないけれども、これはもうラストチャンスなんですよ、我が県としては。だから国、県、市、民間、一緒になってやります。
(毎日新聞社)
もう一つ、知事は今年の春の知事選の時に、ホールについて非常に事業費が膨らんでいることを指摘したうえで、ちょっと見直しを主張されたと思うんですけど、その一方で、今回のコスト、スケジュールは先ほどから質疑が出ているように、ちょっと今後具体化したいというようなお話で、なかなか、一般の方だとちょっと、玉突き状の案というのはある意味、妙案にも見えるんですけど、肝心のコストが抑えられるのか、抑えられないのか、ちょっと見えにくくて。もし、コストが今後、精査されて膨らんだ場合というのは、そもそも新ホールの場所とか在り方を見直す、そもそも1丁目が揺らぐんじゃないかと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。
(知事)
まず仮定の話にはお答えすることは、ちょっとあまり意味がないと思います。ただ、まず場所についてはより駅前に近くなった。そして東新町を含め西新町、そしてまた駅前、このにぎわいの拠点になるという大きなメリットが、今まで以上にあるということは申し上げさせていただきたいと思います。そして、一つの指標でありますが、前の遠藤市長さんの時に、基本設計ですが隈研吾さんで1,500(席)のホールが85億(円)でありました。この数字と、皆さん、皆さんこそその比較をしてもらいたいんだけれども、なぜそれが二百数十億(円)になってしまうのかと、3倍近くになってしまうということですよね。ですから私は、そういった一つの情報があるわけですから、それにまた物価高騰も踏まえた時には、やはりその規模が適切であり、そしてコスト面でも相当圧縮できるのではないかなと、こう思っています。以上です。
(徳島新聞社)
ホールの建設費200億円が過大ということで、知事選で訴えられていたと思うんですけれども、選挙期間中は100億円で造られるというふうにおっしゃっていたと思うんですが、今現在、100億円でホールを整備されるお考えがあるのかというところと、あとは建設費、どの程度を目指して計画を進められるのかを伺えますか。
(知事)
先ほども言ったように、前計画が1,500(席)で、隈研吾さんで85億(円)、あの有名な隈研吾さんですよ、世界の隈研吾さんですよ。ですから「100億(円)程度でできないはずはないんじゃないですか」と申し上げておりました。ですので、それを踏まえて、なおかつ物価高騰も考えたら、これは想像していただきたいと思います。具体的な数字は今、私が言う場所ではないと思っています。そうしたら、入札にも関係しちゃいますから。
(徳島新聞社)
あと、今、徳島市の文化センター跡地では埋蔵文化財の問題があったんですけれども、今回の候補地となっている藍場浜公園なんですが、これは埋蔵文化財の課題というのは今のところ、あるのか、ないのかというところと。
(知事)
今のところはありません。
(徳島新聞社)
ないですか。ほかに何か建設地として、課題として浮かび上がっていることがもし、今の時点で把握されていることがあれば教えてください。
(知事)
街中で、街中というか、いろいろ作業するうえでのいろんな課題は今後、あるかなとは思っていますが、お隣の、広い方の藍場浜も活用しながら、そういう、またいろいろイベントにも支障がないように進めていきたいと思います。なかなか、いろんな条件がそろった場所というのは、なかなかありませんから。それはさまざまな課題は乗り越えるものにあるので、乗り越えていきたいと思います。
(徳島新聞社)
新しい場所に造るとなった時に、今、結んでいるJVとの契約というのを破棄する形になると思うんですけれども、これ、破棄に伴って違約金ですとか、そういったものを払うこともあり得るんでしょうか。
(知事)
それは相手があることでございますので、ちょっと発言は差し控えたいと思います。
(幹事社・NHK)
NHKなんですけど、ちょっと念のため確認したいんですけれども、この新ホールの計画案の発表時期、これは今月末の11月の議会の中で議員に説明するということでよろしいですか。
(知事)
正式に議会でということではありますが、しっかり今までも関係者、議会の皆様とも情報は共有しておりますので。正式に、そういう形での発信は今後、議会ということで。
(幹事社・NHK)
あと、先ほどおっしゃっていた「ラストチャンス」という言葉、この真意について伺いたいんですけれども、よろしいでしょうか。
(知事)
これは私、選挙中も申し上げていました。「次の10年が、もう地方創生ラストチャンスである」と、「勝ち組、負け組が、大きく差が出てきますよ」と、こういう話ですね。これはもう、いまだにそう思っています。ひろゆきさんがそういった話をしていて、私のその発言をリツイートしたら、何か何百万人もそれを見ていただいたようでございますが。やはり、もう今、政局じゃなくて、やっぱり政策で一致協力する、もう時期ですよ。ですから、是非、具体的なビジョン、そしてレガシー、こういったものを我々、今を生きる世代が作るということ。そしてまた、挑戦なくして進化なしと、私自身、そう、選挙でも申し上げて参りました。そして何よりも、先ほど来、申し上げているように、我々のアイデンティティである、誇りである徳島城、そして眉山、これに、まさに風が貫通するというか、つながるというかね。こういったもので徳島の新時代に大きく地殻変動が起こっていくと、私はそう思っていますし、いただいた任期をそれに、全精力を全うしたいと思います。
(時事通信社)
時事通信です。今回、駅前などの開発を進めていくにあたって、やはり土地の、いわゆる権利取得などを円滑に行っていくかというものも、一つ、大切だと思っていて、例えば車両基地移転なども含めて、JR四国さんや民間企業との土地交換なども視野に入れられているのか、そういうところをお聞きしたいです。例えば、ほかの自治体とかですと、駅前開発するにあたって、例えばそれぞれ必要や不要な土地とかを、公有地や市有地とかを交換して、そういった売買とかの手間やコストを抑えるというのが結構、活発に行われていて、現時点でのお考えとして、そういったことも視野に入れて民間企業やJRの方々とそういった駅前の土地などの交渉を行っているのかというところを教えてください。
(知事)
これも、すみません。もう相手の方が、相手の企業があるということですから、ここで私は差し控えさせていただきたいですが、一般論としては今、おっしゃったような交換という事例については、しっかり勉強はしております。
(朝日新聞社)
北側の件とかいろんな件を、10年来、20年来、30年来、知事は考えられて。ほかの政治家の方、もしくは今までの市長さん、県知事さんもある程度、それは考えていたと思うんですね、南北に。それが今まで実現できていなかったということはそれなりの、これからやるにしては相当なハードルというか、腕力というか、覚悟というか、が必要なんだろうと思うんですけれども、いただいた任期を全て全うする決意があるということですけれども、知事生命を掛ける覚悟というか、そういうような決意をもう1回、ちょっと、強く。そうじゃないとそのハードルを越えられないと、「また言っているわ」という。
(知事)
「また言っているわ」ってどういうことですか。
(朝日新聞社)
いや、今までもいろんなのが出てきてはぐるぐる、ぐるぐるしていたでしょう、30年。
(知事)
それは一般論で過去の話であって、非常に、そこの話は失礼な話なんだけれども。私は公約を実現すること。公約というのは政治家の命であるということは、先般の議会でも申し上げたとおりでございます。私が言いたいのは、先ほども、何度も何度も申し上げています。皆さんも重複する質問は、もう是非、整理していただきたいんですが。次の10年が正念場なんですよ、日本も。今、1人当たりGDPも日本は30位、GDPも4位、ドイツに抜かれた、地方も少子高齢化がひどい。徳島に至っては観光客が全国最下位、そしてふるさと納税全国最下位。そして医師確保についても、研修医の数が20年で、四国で唯一減っている。さらには、さっき言った駅前、中心市街地の駅前の土地が、四国の中で唯一下がっている。こういう危機感を、僕は県民の皆様に共有していただきたい。その危機感が今までとは違う、今までの何十倍のパワーとなって、是非、この施策を推進していただく力に変えていただきたいし、力を与えていただきたいと、こう思います。是非、いろんなステークホルダーを混ぜるような、そういったことは、是非、皆さんもしないように。一緒に協力していただく報道を、切にお願い申し上げたいと思います。
(毎日新聞社)
毎日です。ちょっと確認なんですけど、議会には今回、11月定例会でご説明されるということなんですけど、特に深く影響を受ける徳島市さんであるとかJRさんとかには、今回の、今日、発表された内容について詳細の説明に行かれるようなご予定は。
(知事)
これも相手がいることですから、ここで話すことは適切じゃないと思います。
(幹事社・日本経済新聞社)
よろしいですか。
(知事)
どうもありがとうございました。