脱炭素社会の実現を目指すネクストコアテクノロジーズ、世界初*の鉄基高Bs低鉄損コア材「HLMET(R)」を発表

2024/08/26  ネクストコアテクノロジーズ 株式会社 

モータの小型化・高出力化・省エネ化の実現に貢献

脱炭素社会の実現にモータの高効率化で貢献するネクストコアテクノロジーズ株式会社(京都府宇治市、代表取締役:山本 勇輝、以下「当社」といいます。)は、世界初*の打抜き加工が可能な高Bs(飽和磁束密度)低鉄損コア材「HLMET(R)(ヘルメット)」の量産化に成功したことを発表します。2024年内に生産体制を整備し、2025年から本格的に顧客企業様への提供を開始する予定です。


HLMET

HLMETは電磁鋼板と同等の飽和磁束密度(Bs≧1.8T)を確保しながら、鉄基アモルファス合金と同等の低鉄損性能を有しています。様々なモータの小型・高出力化に貢献することに加えて、電力損失を従来モータに比べて70%程度低減可能な省エネルギーモータを実現します。

これまで高Bs低鉄損材は高性能モータ向けコア材として多くの企業が実用化に向けて取り組んできましたが、従来の高Bs低鉄損材は何れも鉄基合金の金属組織を数10nm(ナノメートル:1nmは1mmの1/1,000,000)の微細結晶組織にすることで、高Bs低鉄損性能を得ていました。ただしナノ結晶化することで性能を確保できるものの、素材が脆くなるためにモータコア化が難しく、実用化に至っていませんでした。


HLMETの軟磁気性能

HLMETはこの課題解決に取り組んだ結果、およそ0.1nmの結晶前駆体レベルまで微細化する金属組織制御技術によって解決しました。また、従来のナノ結晶材では必須であった結晶化熱処理がHLMETでは不要あり、結晶化熱処理を必要としない高Bs低鉄損材の製造プロセスを世界で初めて*実現しました。
HLMETは家電やEVだけでなく、FAや次世代空モビリティといった低回転域から高トルクが必要な様々なモータへの採用を見込んでいます。

当社はモータの高効率化によって脱炭素社会の実現に貢献してまいります。

*ネクストコアテクノロジーズ株式会社調べ 2024年8月26日時点
・調査手法:コア材メーカ及びモータ顧客、並びに専門家へのヒアリング調査
・対象技術:鉄基軟磁性材料及び積層コアにかかわる製造技術
ネクストコアテクノロジーズ株式会社について




当社は「持続可能な地球の実現」に向けて中小製造業3社により設立されたクライメートテックスタートアップです。革新的な高効率モータの開発を行うため、2022年に設立されました。「脱炭素社会」の実現を目指し、アモルファスモータコアの研究開発および社会実装を行います。

■会社概要
社 名:ネクストコアテクノロジーズ株式会社(https://www.nextcore.jp/
代表者:代表取締役 山本 勇輝
住 所:京都府宇治市大久保町成手1-30(HILLTOP株式会社 内)

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