中国で建造されるコンテナ運搬船に低CO2高炉鋼材” Kobenable(R) Steel”が初採用

2024/08/21  株式会社 神戸製鋼所 

中国で建造されるコンテナ運搬船に低CO2高炉鋼材” Kobenable(R) Steel”が初採用

2024年8月21日

株式会社神戸製鋼所

当社が提供する低CO2高炉鋼材 ”Kobenable(R) Steel”が、新たに常石造船株式会社(以下、「常石造船」)の中国現地法人、常石集団(舟山)造船有限公司が建造する5,900TEUコンテナ運搬船※1に採用されました。本船は常石グループとして初建造となるメタノール二元燃料焚き※2コンテナ運搬船であり、その燃料タンク用途としてご使用いただくことで、常石造船が掲げるCO2排出量削減ロードマップの実現に貢献します。採用されたのは鋼材製造における CO2排出量をマスバランス方式※3により100%削減した”Kobenable(R) Premier“です。また、”Kobenable(R) Steel”では初の海外採用となります。


5,900TEUコンテナ運搬船の完成イメージCG。常石造船提供。

”Kobenable(R) Steel”は、当社独自の高炉向け CO2低減ソリューション※4を活用し、当社の加古川製鉄所および神戸線条工場で製造している全ての厚板、薄板、線条製品を対象としています。また、従来と同等の品質を維持できることから、当社が強みとする特殊鋼線材、超ハイテン等の高品質が要求される高炉材についてもお客様に引き続き安心してご使用いただけます。

当社グループは、多様な事業を営む総合力を生かし、国内で初めて実用化した低CO2高炉鋼材“Kobenable(R) Steel”を様々な分野に広くご提供することによりグリーン社会に貢献していきます。今後も、KOBELCOならではの多様な事業・技術・人材のかけ算を通じて、社会課題の解決に挑み、ステークホルダーの皆さまにとって「魅力ある企業」へと変革をすすめ、「安心・安全で豊かな暮らしの中で、今と未来の人々が夢や希望をかなえられる世界。」の実現を目指してまいります。

  • ※1 コンテナ運搬船
    海上コンテナを輸送する貨物船。コンテナの積載能力はTEUという単位で表現され、積載可能な20フィートコンテナ数を指す。

  • ※2 メタノール二元燃料焚き
    重油に加え、メタノールも使用可能な二元燃料エンジンを搭載した船舶。回収したCO2(二酸化炭素)と再生可能エネルギー由来の水素から合成されたメタノールや、バイオマスから製造したバイオメタノールなどのグリーンメタノールを使用することで、カーボンニュートラルと見なされる。

  • ※3 マスバランス方式
    一般社団法人日本鉄鋼連盟「マスバランス方式を適用したグリーンスチールに関するガイドライン」に準じ、鉄鋼メーカーでのCO2排出削減量を証書化し、一部の鉄鋼製品に割り当ててCO2排出原単位の低い鉄鋼製品とみなす方法。

  • ※4 神戸製鋼独自の高炉向けCO2低減ソリューション
    エンジニアリング事業のミドレックス技術(天然ガスを使った還元鉄製鉄法であり、世界の約80%(還元鉄全体では約60%)を占めるリーディングプロセス。製鉄工程でのCO2排出量を20~40%抑制できることなどが特長。)を用いて製造したHBI(熱間成形還元鉄)を加古川製鉄所の高炉に多量に装入することで、高炉からのCO2排出量を大幅に削減できる技術。

Kobenable(R) Steel 商品商標

神戸製鋼製 低CO2?炉鋼材の種類

商品名 トン当たりCO2排出量の削減率(18年度実績比)
Kobenable(R) Premier 100%
Kobenable(R) Half 50%

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