シンガポールに食品工場兼食品用低温倉庫を所有するSHARIKAT NATIONAL FOOD PTE. LTD. の株式取得(子会社化)のお知らせ

2021/12/08  株式会社 ヨシムラ・フード・ホールディングス 

2021年12月8日

株式会社ヨシムラ・フード・ホールディングス

シンガポール子会社の拠点集約及び事業拡大を目的とし
シンガポールに食品工場兼食品用低温倉庫を所有するSHARIKAT NATIONAL FOOD PTE. LTD.
の株式取得(子会社化)のお知らせ

当社は、2021年12月8日開催の取締役会において、当社の子会社で海外事業を統括するYOSHIMURA FOOD HOLDINGS ASIA PTE. LTD.(以下、「YOSHIMURA FOOD ASIA」といいます。)が、シンガポール子会社3社の拠点集約及び事業拡大を目的として、シンガポールに食品工場兼食品用低温倉庫を所有するSHARIKAT NATIONAL FOOD PTE. LTD.(以下、「Sharikat社」といいます。)の株式を取得し、子会社化することについて決議いたしましたので、お知らせいたします。

1.当社について

当社は、食品の製造及び販売をおこなう中小企業の支援・活性化を目的とし、持株会社としてグループ全社の経営戦略の立案・実行及び経営管理をおこなっております。各子会社の経営に関しては、営業、セールス・マーケティング、製造、仕入・物流、商品開発、品質管理、経営管理といった機能ごとに横断的に管理する「中小企業支援プラットフォーム」を構築し、支援をおこなっております。特に、営業支援機能においては、日本全国やアジア各地の販売先をグループ内で共有・活用するほか、当社グループのネットワークを活用した新規開拓支援により、グループ全体での売上増加に向けて取り組んでおります。

また、当社は、シンガポールに拠点をおき海外事業を統括するYOSHIMURA FOOD ASIAのもと、シンガポールで寿司等を製造するJSTT SINGAPORE PTE. LTD.(以下「JSTT」といいます。)、シンガポールで水産品の卸売りを行うSIN HIN FROZEN FOOD PRIVATE LIMITED(以下「SIN HIN」といいます。)、シンガポールで水産品の加工販売を行うPACIFIC SORBY PTE. LTD. (以下「PACIFIC SORBY」といいます。)、シンガポール及びマレーシアで厨房機器の製造・販売・メンテナンスをおこなうNKR CONTINENTAL PTE. LTD.(以下「NKR」といいます。)の4社をグループ企業として、市場の拡大が見込まれるアジア地域において事業拡大を進めております。

2.Sharikat社について

Sharikat社は、シンガポールにおいて食品工場兼食品用低温倉庫(以下「当該不動産」といいます。)を1棟所有し不動産賃貸業を行う企業です。当該不動産をSharikat社のグループ企業及び第三者へ賃貸しており、YOSHIMURA FOOD ASIA及びSIN HINも、その一部を賃借しております。この度、Sharikat社の親会社で、シンガポールでいくつかの不動産を所有し、不動産管理業を行うSHARIKAT NATIONAL PTE. LTD.がグループ内の再編を行うことを決定し、YOSHIMURA FOOD ASIAが株式を譲り受けることにいたしました。

3.株式取得の方法

YOSHIMURA FOOD ASIAは、Sharikat社の発行済株式5,000,000株のうち、3,500,000株(議決権比率70%)を2021年12月17日付(予定)で取得いたします。残りの1,500,000株(議決権比率30%)につきましては、Sharikat社の既存株主であるSHARIKAT NATIONAL PTE. LTD.が引き続き保有し、Yoshimura Food Asiaと協業関係を築くとともに、不動産管理業のノウハウの承継いたします。なお、本件にて締結する株式譲渡契約書において、YOSHIMURA FOOD ASIAは、SHARIKAT NATIONAL PTE. LTD.が所有する残りの株式を2024年12月17日付(予定)で取得する旨が規定されております。当該取得がおこなわれる場合には、Sharikat社はYOSHIMURA FOOD ASIAの完全子会社となる予定です。

4.株式取得の理由

YOSHIMURA FOOD ASIAがSharikat社の株式を取得した後、JSTT及びPACIFIC SORBYは当該不動産へ本社・工場
を移転し、YOSHIMURA FOOD ASIA及びSIN HINを含めた4社が一つの拠点に集約されることになります。これに
より、グループ内で以下のシナジー効果を発揮できるとともに、Sharikat社は当社グループ以外の第三者への
賃貸を継続し賃料収入を得るため、連結損益上も収益及び利益を増加することが可能となります。

①物流効率化
現在、SIN HINは、PACIFIC SORBY及びJSTTへ日々商品を配送しております。拠点の集約により配送が不要となることから、物流費用を削減することが可能となります。

②賃借料の内製化
現在、SIN HIN及びPACIFIC SORBYは、第三者より工場及び低温倉庫を賃借し、賃借料の支払いが発生しておりますが、当該不動産へ移転することで賃借料の支払いを内製化し、費用を削減することが可能となります。

③JSTTの生産キャパシティの増加
シンガポールで寿司等の製造販売を行うJSTTは、高品質な商品が評価され、既存スーパーから取引量の増加及び新規スーパーから取引開始の打診を受けておりますが、既存の工場スペースが不足しているために、新たな受注が受けにくい状況にあります。当該不動産へ移転することで工場スペースを拡張できるため、今後は新たな受注に対応し、売上を増加できる可能性があります。

④PACIFIC SORBYの生産キャパシティ増加及び品質管理体制の強化
PACIFIC SORBYは、新型コロナウイルス感染症が発生する以前は、シンガポール国内の加工済冷凍水産品に対する需要増加・好調な受注に伴い工場稼働率が増加し、生産キャパシティが不足していました。今後、新型コロナウイルス感染症が終息し以前の受注水準に戻る場合には、当該不動産への移転により工場スペースを拡張できるため、新たな受注への対応が可能となり、売上を増加できる可能性があります。また、品質管理体制強化による新たなホテル等の開拓も可能となり、業績を拡大できる可能性があります。

⑤グループ内協業の推進
拠点集約によりグループ各社のコミュニケーションが円滑となり、タイムリーに情報の共有を行うことで、グループ内での販路共有やコスト削減等、より大きなシナジー効果の創出が可能となります。

シンガポールでは、食品加工及び食品用倉庫のための不動産に対し、シンガポール食品庁の許認可や様々な規制が存在いたします。一方で、冷凍食品等の需要増加により食品向け低温倉庫の供給がひっ迫し、賃借料は上昇傾向にあります。今回、Sharikat社の株式取得により当該不動産を取得することで、将来的な賃借料の増加を抑えることが可能となり、コスト面で中長期的な優位性を保つことができると考えております。本件により業績の向上及びグループ間のシナジー効果を創出し、Yoshimura Food Asiaのシンガポール証券取引所への
上場に向けて進めてまいります。

なお、本件取得にあたり必要となる資金は、Yoshimura Food Asiaがシンガポールの銀行から借り入れることにより調達する予定です。シンガポールドル建てでの借入となるため、為替差損益は発生いたしません。

5.異動する子会社(SHARIKAT NATIONAL FOOD PTE. LTD.)及び所有する不動産の概要

①異動する子会社の概要
(1) 名称
SHARIKAT NATIONAL FOOD PTE. LTD.
(2) 所在地
1 Second Chin Bee Road Singapore (618768)
(3) 代表者の役職・氏名
Director Phang Say Lang
(4) 事業内容
食品工場及び食品向け物流倉庫の所有・管理
(5) 資本金
5,000,000 SGD
(6) 設立年月日
2009年4月3日
(7) 大株主及び持株比率
SHARIKAT NATIONAL PTE. LTD.(100%)
(8) 上場会社と当該会社 と の 間 の 関 係
資本関係
該当事項はございません。
人的関係
該当事項はございません。
取引関係
子 会 社 で あ る SIN HIN FROZEN FOOD PRIVATE LIMITEDは、当該会社が所有する不動産を賃借しています。
関連当事者への
該当状況 該当事項はございません。
(9) 当該会社の最近3年間の経営成績及び財政状態(単位:千SGD)
決算期
2019年3月期
2020年3月期
2021年3月期
純資産
▲6,296
(▲528百万円)
▲6,506
(▲546百万円)
▲7,941
(▲667百万円)
総資産
13,577
(1,140百万円)
16,079
(1,350百万円)
13,478
(1,132百万円)
1 株 当 た り 純 資 産
▲1.26SGD
(▲105円)
▲1.30SGD
(▲109円)
▲1.59SGD
(▲133円)
売上高
2,500
(210百万円)
2,795
(234百万円)
2,228
(187百万円)
親 会 社 株 主 に 帰 属 す る
当期純利益
▲801
(▲67百万円)
▲210
(▲17百万円)
▲1,434
(▲120百万円)
1 株 当 た り 当 期 純 利 益
▲0.16SGD
(▲13円)
▲0.04SGD
(▲3円)
▲0.29SGD
(▲24円)
1 株 当 た り 配 当 金



注1:( )内の日本円は、1シンガポールドルを84.0円で換算して表記しております。
注2:当該会社はシンガポール会計基準に基づき財務諸表を作成しているため、営業利益、経常利益は表記しておりません。
注3:所有する不動産の時価への評価替えは行っておりません。第三者機関による不動産鑑定評価に基づき所有する不動産の時価評価を行うことで、純資産はプラスとなる見込みです。

②異動する子会社が所有する不動産の概要
(1) 所在地
1 Second Chin Bee Road Singapore (618768)
※シンガポール南西部の工業地帯に位置
(2) 借地権
2048年11月29日まで(残存期間:約27年間)
(3) 建物
食品用低温倉庫の運営が可能なライセンスを保有し、冷凍・冷蔵倉庫、
オフィススペース、寮を備えた3階建ての建物
(4)



積 6,
395.1平方メートル
(5) 延床面積 8,
611.85平方メートル

6.株式取得の相手先の概要

(1) 氏名
SHARIKAT NATIONAL PTE. LTD.
(2) 住所
1 Second Chin Bee Road Singapore (618768)
(3) 上場会社と当該会社 と の 間 の 関 係
資本関係
該当事項はございません。
人的関係
該当事項はございません。
取引関係 該当事項はございません。
関連当事者への該当状況
該当事項はございません。

7.取得株式数、取得価額及び取得前後の所有株式の状況

(1) 異動前の所有株式数
0株
(議決権の数:0個)
(議決権所有割合:0%)
(2) 取得株式数
3,500,000株
(議決権の数:3,500,000個)
(3) 取得価額
Sharikat社の普通株式 3,226千SGD(約271百万円)
アドバイザリー費用等(概算額) 50千SGD(約4百万円)
合計(概算額) 3,276千SGD(約275百万円)
(4)異動後の所有株式数
3,500,000株
(議決権の数:3,500,000個)
(議決権所有割合:70%)

注1:( )内の日本円は、1シンガポールドルを84.0円で換算して表記しております。

8.日 程

(1) 取 締 役 会 決 議 日 2021年12月8日
(2) 契約締結日 2021年12月8日
(3) 株 式 譲 渡 実 行 日 2021年12月17日(予定)

9.今後の見通し

本件株式取得による2022年2月期以降の連結業績に与える影響につきましては現在精査中であり、開示すべき事項が発生いたしましたら速やかに開示いたします。なお、Sharikat社の純資産は、2021年3月期決算においてマイナスとなっておりますが、所有する不動産を第三者機関による不動産鑑定評価に基づき再評価することでプラスとなる見込みです。また、Sharikat社の親会社株主に帰属する当期純利益は、2021年3月期決算においてマイナスとなっておりますが、YOSHIMURA FOOD ASIAがSharikatの株式を取得した後は、所有する不動産を当社グループで使用するとともに、第三者への賃貸を継続することで、当期純利益はプラスとなる見込みです。

以上

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