写真の位置情報がダダ漏れ!?エンジニア育成のIT企業varが児童養護施設で実践型SNSセキュリティ教育の特別授業を実施しました!

2025/01/09  株式会社 var 

ITエンジニアの視点で学ぶSNSの実態。一度の投稿が12.5万人に拡散される驚きの危険性も…




株式会社var(所在地:東京都品川区、代表取締役:古里栄識)は、2024年12月21日(土)、品川景徳学園において、小学校高学年から中学2年生を対象にSNSの適切な利用と危険性について学ぶ特別授業を実施しました。
1,実施背景
内閣府の調査(※1)によると、スマートフォンでの投稿やメッセージ交換を行う青少年の割合は年齢とともに急増し、小学生の55.6%から高校生では実に90.4%に達しています。
一方、警察庁の統計(※2)では、SNSに起因する被害児童数は平成25年の1,293件から増加を続け、令和4年には1,732件を記録。10年間で約1.3倍に増加しており、SNSが児童被害の温床となっている実態が浮き彫りとなっています。

『ITで夢が叶う社会を作る』をミッションに掲げ、ITエンジニア育成事業を展開する「株式会社var」は、このような状況を踏まえ、特別授業を実施しました。
開催は、児童養護施設である品川景徳学園。家庭環境などの事情でITに触れる機会の少ない子どもたちにも、デジタル時代を安全に生きるための教育機会を提供したいという思いからこちらで開催いたすことになりました。ITエンジニア育成で培ったノウハウを活かし、SNSの危険性と適切な利用方法を伝えることで、次世代を担う子どもたちのデジタルリテラシー向上を目指しました。

(※1)資料2 令和4年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(概要)
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/ce23136f-8091-4491-9f29-01fc8a98cf83/18a29c16/20230401_councils_internet-kaigi_ce23136f_10.pdf
(※2)警察庁発表資料 子供の性被害の現状と取組について
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/aceeb993-95c7-4465-9db7-3753b9e6694b/1ecbdd44/20230627_councils_kodomokanren-jujisha_%20x2UksA0k_19.pdf
2,授業内容

児童たちのプライバシーに配慮して加工しています

■SNSの特徴と拡散力について
まずは、SNSの特徴である情報の拡散力を具体的な数値で示しました。1つの投稿が50人のフォロワーによって共有され、さらにその投稿が50人によって、またさらに50人によって拡散されると、最終的に約12.5万人に情報が届く可能性があります。この実演を通じて、何気ない投稿が想像以上の範囲に広がることへの理解を深めました。

児童たちのプライバシーに配慮して加工しています

写真から個人情報が特定されるリスク
スマートフォンで撮影した写真に含まれる※Exif情報から、撮影場所や時間が特定できることを実証しました。実際の写真を使用し、緯度・経度の情報から具体的な場所(今回例にあげたのは東京タワー周辺)が特定できることを示し、写真投稿の際の注意点を解説しました。

※Exif情報とは、写真の撮影日時や位置情報などさまざまな情報を含んだデータの集まりのこと

SNSにアップされた画像から場所を特定している様子

■デジタル機器のセキュリティリスク
防犯カメラやネットワークカメラなどのデジタル機器から情報を悪用されてしまう危険性を説明しました。特に初期設定のままパスワードを変更していない機器が犯罪に悪用される可能性があることを示し、適切な設定と管理の重要性を伝えました。

▼今回の授業で使用した資料はこちら!
d88215-29-c60f745009007b2dafd6a29e97e4b759.pdf3,今回のイベントの振り返り
■今回のイベントのテーマ選定について
「小中学生にとって、ITという文脈で一番身近なのはスマートフォンです。特に写真の投稿や共有の機会が増える中、闇バイトや個人情報の流出など、関連する事件も増加しています。プログラミングよりも理解しやすい題材であり、タブレット普及が進む中早い段階での啓発が重要だと考えました」



■世代間ギャップについて
「私たちの小学生時代と今の子どもたちの世界は全く異なります。Facebookを知らないという反応や、SNSへの向き合い方一つとっても、大きな文化の違いを感じました。また、プライバシーに対する意識も世代で大きく異なっており、これらの違いを理解した上での教育が必要だと痛感しました」



■将来を担う子どもたちへの期待
「SNSでの情報共有は現代社会において不可欠な要素となっており、その流れを止めることはできません。しかし、写真に含まれる位置情報や個人情報の流出など、具体的なリスクを理解した上で自分の身を守る方法を習得してほしい。特に写真の安易な投稿については、より慎重になってほしいと考えています」
■ITエンジニアからみた”SNS”とは
「SNSは技術的には複雑なシステムではありませんが、その社会的影響力は計り知れません。一つの投稿が数万人に拡散される可能性があり、プライバシーの保護と利便性のバランスが重要です。エンジニアとしてシステムの仕組みを理解しているからこそ、その危険性と適切な利用方法を次世代に伝えていく必要があると考えています」



4,「株式会社var」講師紹介


代表取締役 CEO 古里栄識慶應義塾大学理工学研究科中退。個人事業主として活動後、AWS Japanに入社。その後、株式会社varを設立し、代表取締役に就任。AWS認定講師(AAI)。趣味はキックボクシング。





取締役 COO/CTO 小安駿平慶應義塾大学大学院理工学研究科を卒業後、NECに入社。レッドチームとしての経験を活かし、株式会社var取締役COO/CTOに就任。認定ホワイトハッカー(CEH)。趣味はゴルフとポーカー。





RareTECH事業責任者/エンジニア 池村 連インフラエンジニア向け学習サービス「RareTECH」の事業責任者。介護士からITエンジニアへ転身後、株式会社varに参画。事業責任者兼エンジニア・企業研修講師として、「希少型エンジニア」の育成に尽力している。



【企業情報】



株式会社var
代表取締役:古里 栄識
設立年月:2020年11月13日
資本金:10,000,000円
所在地:東京都品川区荏原3-1-35-301
事業概要:エンジニア研修・システム開発・メディア運営・ITコンサルティング・システム監査
会社HP:https://var.co.jp
RareTECH:https://raretech.site/
エンベーダー:https://envader.plus
rireki:https://rireki.com/
【開催場所】



社会福祉法人 六踏園 品川景徳学園
園長:高橋 朝子
所在地:東京都品川区旗の台5-25-19
公式HP:https://shinagawakeitokugakuen.com/

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