医療施設DXシステム「eye MIRU」で外来診療業務を効率化

2024/08/28  清水建設 株式会社 

医療施設DXシステム「eye MIRU」で外来診療業務を効率化

~淡海医療センターで導入効果を確認~

  • エンジニアリング

2024.08.28

清水建設株式会社
社会医療法人誠光会

清水建設(株)<社長 井上和幸>と社会医療法人誠光会<理事長 北野博也>はこのほど、外来診療業務の効率化に寄与する医療施設DXシステム「eye MIRU」を、誠光会が運営する淡海医療センター(滋賀県草津市)で4か月間実証運用し、病院職員の生産性向上、外来患者の利便性向上など、所期の導入効果を確認しました。清水建設は本年9月から、本システムの普及に向けて、医療機関への営業活動を開始します。

昨今、日本の医療業界は、いわゆる団塊の世代が後期高齢者となる2025年を前に医療需要が拡大する一方、労働人口の減少に伴い医療従事者が減少するという課題を抱えています。本システムは、清水建設が開発した建物OS「DX-Core」で建物設備の稼働状況や、ヒト位置データを取得し、電子カルテや会計情報の医療系システムデータと連携させることで、患者の利便性向上、職員の生産性向上を図ります。

本システムの機能のひとつであるPatient Flow Mapでは、予約・受付システムの情報や、電子カルテから取得する診察の進捗、会計待ち人数等のリアルタイムな情報から、当日の時間帯ごとの繁忙状況を予測し、可視化します。これに加えて、患者の待ち時間の大きな要因である会計の滞留状況把握に特化したAccounting Statusや、職員の勤務情報から外来の診療科ごとのタスクを可視化するStaff Information、ビーコンを用いて取得した職員の位置情報等を活用することで、適正な職員配置をサポートします。そのほか、病院各所に設置したカメラの映像から、エレベーターや待合室の混雑状況をAIで解析し、エレベーターの運用や空調、照明を自動で制御する機能も備えています。

これらの機能によって、繁忙状況予測に対して職員配置を先回りさせることが可能になり、本年4月から7月の実証運用では患者の会計待ち時間が約50%短縮され、職員の残業時間は約30%削減されました。また、例えば面積200m2 の待合では、設備の自動制御によって年間約200万円程度の省エネ効果が期待できることを確認しました。

両者は今後も共同でソリューションサービスの機能拡張を進め、単独病院のみならず、地域の医療体制全体のDX化に寄与していく考えです。

以上

≪参 考≫

Patient Flow Map

※表示データは参考値です。

Accounting Status

※表示データは参考値です。

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