2021年12月7日
東亜道路工業株式会社
“移動式たわみ測定装置MWD”に関する技術論文が
(公社)土木学会舗装工学論文賞を受賞 当社は,2016年~2021年にかけて(国研)土木研究所等と移動式たわみ測定装置(MWD)の実用化に関する共同研究を実施してきました。この共同研究の技術的成果を12月2~3日に開催された土木学会舗装工学講演会にて発表し,舗装工学論文賞を受賞しました。本賞は,土木学会舗装工学論文集E1(舗装工学)に掲載された論文の中で最も優れた論文に対して贈られるものです。
当社は,道路舗装の効率的な維持管理の実現に向けて,今後も継続的に技術的検討をすすめ,移動式たわみ測定装置(MWD)の実用化・普及に努めてまいります。
2021年 舗装工学論文賞
論文タイトル
移動式たわみ測定装置(MWD)のたわみ量解析手法の提案
執筆者
梅田 隼
(東亜道路工業)
・塚本 真也
(東亜道路工業)
・山口 和郎
(協立電機株式会社)
・綾部 孝之
(国立研究開発法人土木研究所)
・寺田 剛
(国立研究開発法人土木研究所)
研究の概要
舗装の維持管理において,舗装の構造的な健全度をネットワークレベルで把握するため,移動しながら連続的に舗装のたわみ量を測定する試験機の開発が世界各国で進められており,我が国においては「移動式たわみ測定装置(MWD)の実用化に関する共同研究」において中型車両を用いた MWD の開発が進められています。
MWD は走行中の車両からドップラー振動計により舗装のたわみ量を測定するものですが,車両の振動から発生するノイズの影響により正確なたわみ量を測定できないことが課題でした。
本論文では,新たに開発したノイズ除去手法(たわみ速度差法)の理論解説と,実路での測定結果から,MWDが正確に舗装のたわみ量を測定できることを検証・報告したものです。
今後の展望
〇ネットワークレベルの調査に活用
道路舗装の支持力が低下している箇所を走行しながら迅速に検出し,舗装の維持修繕箇所を効率的に選定できるようになることが期待されます。
〇路面性状測定データとの連携
路面性状データ,供用年数や工事履歴などとあわせて MWD のたわみを評価することで,合理的な舗装修繕工法の選択が可能になることが期待されます。
〇車輪直下以外のたわみ量の検出
今後,ドップラー振動計の数を増やして,車輪直下以外のたわみ量を検出するための研究開発に取り組んでまいります。
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